• 更新日 : 2025年2月5日

入金確認の効率的な方法は?メールの書き方・例文も紹介

入金確認は請求業務の中でも重要な業務あり、正確なチェックと消込、入金確認メールの送付といった一連の作業が必要です。また、入金確認が取れない場合の催促も行わなければなりません。

本記事では、入金確認の手順や入金額に過不足があった場合の対処法、入金確認メールを送る際のポイントなどを解説します。入金確認を効率化する方法も紹介しますので、参考にしてください。

入金確認のメールは相手を安心させる

取引先や顧客から請求した金額の入金があったときは、入金確認のメールを送ることが大切です。入金に間違いがなかったことを伝えることで、相手に安心感を与えることができます。

入金した相手は、入金金額が正しかったか、入金した口座に間違いはなかったかなど漠然とした不安を持つことがあります。入金先から連絡があれば、不安を解消できるでしょう。

また、入金確認メールは、自社が依頼した方法で期日通りに入金してくれたことに対して、感謝の気持ちを伝える意味合いもあります。

入金確認は入金管理の重要な業務

入金確認は入金管理のひとつであり、重要な業務です。入金確認を行ったら消込を行い、入金確認メールの送信を行います。また、未入金の場合は催促が必要です。

ここでは、入金確認の手順やその後の業務について解説します。

入金確認の手順

入金確認は、請求書で指定した口座に入金があったか、その入金内容は正しいかを確認する作業務です。確認するのは、主に次の項目です。

  • 入金した取引先と案件
  • 入金された日付
  • 請求金額との一致

とくに金額の確認は、正確に行わなければなりません。

入金確認ができたら、消込を行います。消込とは、入金した金額が売掛金として計上している金額と間違いないかを確認したあとに、帳簿上の売掛金を消す作業です。

まず、入金情報と帳簿上のデータを突き合わせ、それぞれの金額が一致するかどうかを確認します。問題がなければ、帳簿上の売掛金を消去する処理を行います。

掛取引で商品を販売した場合には、商品を引き渡して売掛金が発生したときと、代金が入金されたときのそれぞれに仕訳が必要です。

たとえば、10万円の商品を掛取引で販売した場合、次のように仕訳します。

借方
貸方
売掛金100,000売上高100,000

その後、口座に入金されたことが確認できたときは、次のように仕訳して、売掛金の消込を行います。

借方
貸方
普通預金100,000売掛金100,000

入金を確認したら入金確認のメールを送る

入金確認後は、入金確認のメールを送ります。冒頭で説明したとおり、取引に間違いがなかったことを伝えて相手に安心感を与えるために、入金確認メールの送付は大切です。

入金を確認したあとは。できるだけ早めにメールを送るようにしましょう。すぐに連絡できないと相手は不安になり、問い合わせを受けてしまうかもしれません。

未入金の場合は催促を行う

入金確認の結果、指定日までに入金確認できなかった案件には、電話やメール、郵送などで催促を行います。その前に、請求内容に不備がなかったかを確認しましょう。請求書は間違いなく送っているか、宛先を間違えていないかを確認します。

入金期日を間違えていないかのチェックも必要です。入金期日が金融機関の休業日に当たっている場合は、前後のいずれの日を期日にするかも明記しておかなければなりません。

自社に不備がなく、支払いが行われなかった場合は、すぐに催促を行います。はじめは電話やメールで連絡するのが一般的ですが、証拠を残すという意味ではメールにした方がよいでしょう。催促しても入金や連絡がない場合は、督促状を発行・送付します。

入金額に過不足があった場合の取り扱い

入金は確認できても過不足があった場合、請求金額より多いか少ないかで、取り扱いが異なります。

それぞれ、詳しくみていきましょう。

入金額が請求金額より多い場合

入金額が請求金額より多かった場合、すぐに取引先への連絡が必要です。その後、返金手続きを行いますが、主に次の3つの方法があります。

  • 入金をやり直す
  • 過入金分を返金する
  • 差額分を次回取引時の請求金額から差し引く

入金のやり直しは、入金された金額をいったん返金し、改めて正しい金額を入金してもらう方法です。

過入金分を返金する方法は、お金の流れを記録に残すことができます。

相手の承諾を得て、多く入金された差額を次回取引時の請求金額から差し引く方法もあります。再請求のための業務が必要なく、振込の手間や振込手数料の負担もありません。継続的な取引がある場合には最適な方法です。

入金額が請求金額より少ない場合

入金額が請求金額より少ない場合、まず自社の請求にミスがないかを確認します。

自社のミスではないことを確認できたら、取引先に連絡して不足について伝え、不足分を請求しましょう。

自社にミスがあった場合は請求書を破棄してもらい、正しい金額を記載した請求書を再発行します。継続的に取引がある場合は、過入金と同じく、次回請求分に不足額を加えて請求した方が効率的です。

入金確認を効率良く行う方法

入金確認は単純な作業ですが、取引先が多くなればなるほど負担は大きくなるため、効率良く行うことが必要です。

効率化できる方法として、主にExcel(エクセル)を活用する、外部委託サービスを利用する、ツールを導入するという3つの方法があります。

それぞれ、詳しく解説します。

Excel(エクセル)を活用する

Excel(エクセル)は多くの企業のパソコンに標準装備されており、業務で使うケースも少なくありません。Excelを活用すれば、コストをかけずに入金確認を効率化できるでしょう。

Excelにはさまざまなテンプレートが搭載され、インターネット上でも無料でダウンロードできるテンプレートが多く見られます。それらを活用すれば、入金確認の効率が上がります。マクロや関数の機能を使えばより効率的になり、単純な計算ミスも防げるでしょう。

ただし、Excelを複数のメンバーで共有して上書きする場合は、関数などのフォーマットが崩れないよう注意しなければなりません。

代行サービスを利用する

請求書の発行から入金確認、消込まで、請求に関わる業務を代行サービスに任せるという方法もあります。

代行サービスを利用することで業務の負担を軽減でき、より重要な業務に専念できるでしょう。中には未入金の回収サポートを行うサービスもあり、未回収リスクの軽減も可能です。

企業間後払い決済・請求代行サービスの『マネーフォワード 掛け払い』であれば、請求書の発行・発送や入金管理など、請求に関わるすべてのプロセスを任せ、業務を大幅に効率化できます。ぜひご活用ください。

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入金確認メールを送る際のポイント

入金確認メールを送る際は、次のポイントをチェックしましょう。

  • 入金を確認したらすぐに送る
  • 件名に入金確認メールであることを明記する
  • 注文内容と金額を明記する
  • 感謝の言葉を添える

それぞれ、詳しく解説します。

入金を確認したらすぐに送る

入金を確認できた時点で、すぐに確認メールを送りましょう。入金してから一定期間経過しても連絡がないと、「処理を間違えていたのではないか」と不安に思い、入金されているか問い合わせがあるかもしれません。

自社の信頼性を確保するためにも、入金確認の連絡は迅速に行いましょう。

件名に入金確認メールであることを明記する

メールの件名には、「〇〇の入金確認です」というように、入金確認の報告であることを明記してください。日々多くのメールを受け取っている企業では、メールを開封する優先度は件名で判断することが多いでしょう。

ひと目で入金確認メールであることがわかるようにすれば、入金があったことをすぐに確認でき、安心してもらえます。

注文内容と金額を明記する

入金確認メールには、注文内容と入金額を明記しましょう。相手側は他にも多くの入金をしている可能性があり、記載があれば、どの分の入金なのかすぐに確認できます。

注文内容と金額の記載がなければ、相手側が入金したと思っていた金額と認識の相違があった場合に、トラブルが起こる可能性もあります。

注文内容と金額は、どの商品に対していくらの入金があったのかが明確にわかるように記載することも大切です。

感謝の言葉を添える

入金を確認できた事実とともに、感謝の言葉を添えることも忘れないようにしてください。

「この度は迅速にご対応いただき、誠にありがとうございました」といった感謝の言葉を入れることで、誠実な印象を与えます。

入金確認メールの例文

ここでは、入金確認メールの例文を3つのシーンに分けて紹介します。送る際の参考にしてください。

入金が確認された場合

入金確認のメールは、個人の顧客宛てと取引先の企業宛てに分けて紹介します。

(個人の顧客に宛てた例文)

【件名】
ご入金ありがとうございました【〇〇ショップ】

【本文】
〇〇〇〇様

いつも〇〇ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
〇月〇日にご注文いただいた△△(商品名)について、ご入金を確認いたしました。

今回、ご注文いただいた商品は下記のとおりです。

受注番号: 0000
商品名:△△(商品名)
数量:1点
金額:〇〇円

ご注文いただいた商品は、「△△運送」より〇月〇日の出荷を予定しております。

伝票番号:【000-0000-0000】

商品の発送が完了しましたら、あらためてメールにてご連絡いたします。

この度は、数ある店舗の中から当店をお選びいただき、ありがとうございました。今後ともお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

(取引先の企業に宛てた例文)

【件名】
ご入金を確認いたしました【株式会社△△ 担当者名】

【本文】
株式会社 △△△△
経理ご担当 ××様

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
株式会社△△の××です。

〇月〇日にご注文いただいた△△(商品名)のご入金について、〇月〇日付で確認いたしました。早々にご対応いただき、誠にありがとうございます。

今回、ご注文いただいた商品は下記のとおりです。

商品名:△△(商品名)
数量:5点
金額:〇〇円

なお、領収書については貴社経理部 △△様宛に、〇月〇日に郵送いたします。

この度は弊社をご利用いただき、誠にありがとうございました。
今後ともお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

入金確認メールには、今後の流れを記載することも大切です。入金確認後に商品を発送する場合は「ご購入いただいた商品は〇日に発送予定です」という内容を記載し、領収書を発行する場合は例文のように、郵送先と郵送の日にちを記載します。

入金の金額が間違っていた場合

ここでは、入金の金額が不足していた場合と多かった場合に分けてメールの例文を紹介します。

(入金の金額が不足していた場合)

【件名】
〇月〇日ご入金の不足について【株式会社△△ 担当者名】

【本文】
株式会社 △△△△
経理ご担当 ××様

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
株式会社△△の××です。

さて、〇月〇日に貴社よりご入金いただきました金額が、弊社からの請求金額と一致しません。お手数ではございますが、不足金額についてご確認いただけますでしょうか。

なお、今回の請求金額は下記のとおりです。

商品名:△△(商品名)
数量:5点
金額:〇〇円

不足分のご入金につきましては、【〇月〇日】までにお願いできますと幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

(入金の金額が多かった場合)

【件名】
〇月〇日ご入金の過分なお支払いについて【株式会社△△ 担当者名】

【本文】
株式会社 △△△△
経理ご担当 ××様

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
株式会社△△の××です。

この度、貴社より弊社口座宛に〇月分として〇月〇日付でお振込いただいた金額につきまして、〇〇円の過分なお支払いがございました。

つきましては、内容をご確認のうえ、以下の方法で貴社の銀行口座へ返金させていただきたく、ご連絡申し上げます。

振込先銀行名:〇〇銀行
支店名:〇〇支店
口座番号:普通(当座)0000
口座名義:株式会社△△△△
返金額:〇〇円
※本来のご請求金額〇〇円(A)、貴社よりお振込いただいた金額〇〇円(B)
※返金額=(B)ー(A)
返金日:〇年〇月〇日

お手数をおかけして大変恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

期日を過ぎても入金されない場合

期日を過ぎても入金の確認が取れない場合は、催促のメールを送ります。

【件名】
〇〇のお支払いについて【株式会社△△ 担当者名】

【本文】
株式会社 △△△△
経理ご担当 ××様

平素はお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
株式会社△△の××です。

この度は、ご購入いただきました弊社商品〇〇のお支払いの件でご連絡いたしました。

〇月〇日付にてご請求いたしました△△(商品名)の代金〇〇円について、〇月〇日現在、ご入金の確認が取れておりません。

お忙しいところお手数をおかけしますが、お支払いがまだお済みでない場合は〇月〇日の〇時までにお振込みいただきますようお願い申し上げます。

念のため、下記にお振込み内容を記載いたします。

未入金:△△(商品名)の代金
金額:〇〇円
振込先:〇〇銀行△△支店 普通 口座番号0000

ご入金いただけましたら、メールにてご連絡いただけますと幸いです。
なお、すでに本メールと行き違いでお手続きをいただいていた場合は、何卒ご容赦ください。

お手数ではございますが、よろしくお願いいたします。

催促のメールは、入金確認メールと同じく丁寧な文章にすることが大切です。支払いがない状況はさまざまで、うっかり忘れているケースも多いでしょう。

文言には十分注意し、「支払いがない」「遅れている」といった直接的な表現は避けてください。「ご入金の確認が取れていません」といった柔らかい表現を使い、不快感を与えないようにしましょう。

まとめ

入金確認は入金管理の中でも重要な業務で、正確に金額を確認して消込を行わなければなりません。入金確認後は迅速に入金確認メールを送り、確認が取れない場合は催促の連絡が必要です。

また、入金額に過不足があった場合には、それぞれ適切に対応していかなければなりません。

多くの取引を抱えている会社では、入金確認の業務は大きな負担になるでしょう。そこで、企業間取引の請求業務を代行し、効率化できるサービス『マネーフォワード 掛け払い』の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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