• 更新日 : 2024年8月8日

経理のとんでもないミスをなくす方法とは?防止法を解説

細かい数字を扱う経理では、どうしてもミスが起こりがちです。しかし、経理ミスは場合によっては、会社に重大な損害を与えることもあります。そこで、この記事では経理のよくあるミス、および経理ミスの対処法と予防法を解説します。

経理でよくあるミスとは

経理でよくあるミスを業務内容ごとに見てみましょう。

会計業務のミス

会計業務で起こりやすいミスとして挙げられるのは、金額や勘定科目消費税などの入力ミスや転記ミス、貸借反対仕訳、仕訳漏れ、売上や在庫などの計上漏れ、費用の二重計上、二重仕訳、原価計算の間違い、経過勘定前払費用前受収益未払費用未収収益)の処理ミスなどがあります。

経費精算のミス

経費精算で起こりやすいミスは、勘定科目の間違い、金額の入力ミス、領収書の紛失などがあります。

請求業務のミス

請求業務で起こりやすいミスには、請求金額の入力ミス、請求書送付先の間違い、請求書の送付漏れ、二重請求などが挙げられます。

支払業務のミス

支払業務のミスとして挙げられるのは、金額の入力ミス、振込先の間違い、振込金額の間違い、振込手数料の間違い、振込期日の間違い、請求書の紛失、振込漏れ、二重振込などがあるでしょう。

経理のミスの対処法

経理ミスが起きたときはどう対処すべきでしょうか?

重要なのは、気づいたらすぐに上司に相談することです。経理の資料は、作成してから時間が経てば、その資料をもとに別の処理が進みます。別の処理が進んでしまえば自分ではミスを修正できなくなるため、上司への相談が必要です。

相談の際には、いつ、どのようなミスをしたかを報告するのとともに、そのミスがどのような影響を及ぼす可能性があるかも伝えましょう。ミスの訂正に必要な対処法や時間、後続のどの処理に影響するのか、ミスがあったことについて誰と共有しなければならないか、などを伝えられれば、ミスの素早い訂正が可能となります。

ミスをすると落ち込んだり、「クビになるのでは」と思ったりする人もいるでしょう。しかし、一度のミスでクビになることはありません。ミスを認めてきちんと謝罪したうえで、ミスを修正するためにできることを迅速・確実に行うことが大切です。

経理のミスの予防法

経理ミスを防ぐためにはどうすれば良いか、予防法を見ていきましょう。

ミスが起こりやすいパターンを把握する

経理ミスを予防するためにまず必要なのは、ミスが起こりやすいパターンを把握することです。

上述の経理で起こりやすいミスを見ればわかるとおり、経理ミスは以下のようなパターンに分類されます。

  • 入力ミス
    金額や期日、請求先、振込先などの入力ミス
  • 二重のミス
    売上の二重計上や二重請求、二重払い、二重仕訳など
  • 紛失ミス
    領収書や請求書などの紛失ミス
  • 漏れのミス
    請求漏れや振込漏れ、仕訳漏れ、在庫などの計上漏れ

「入力に間違いはないか」「二重にしていないか」などを、作業のたびに意識するよう心がけましょう。

整理整頓を徹底する

整理整頓の徹底も、経理ミスを防ぐためには重要です。特に、領収書や請求書などの紛失ミスは、整理整頓がされていないと起こる可能性が高まります。

整理整頓は、まずデスク周りなどの目に見える部分について行うことはもちろんです。それとともに、書類などの保管についても、封筒やノート、ファイリングなどを活用し、どこに何があるかがすぐわかるようにしておきましょう。

集中力を持続できる工夫をする

経理ミスの予防には、集中力を持続するための工夫も大切です。休憩を適切な形で取り入れましょう。

忙しくなればなるほど、休憩を忘れて業務に取り組んでしまいがちです。しかし、それではかえって、集中力は低下します。30分に1回は5分の休憩、90分に1回は15分の休憩など、集中力を持続させられる休憩の取り方を自分なりにつかみましょう。

マニュアルやルールを作る

マニュアルやルールの作成も経理ミスの予防に効果的です。ミスが起こりやすい工程をピックアップし、細かくマニュアル化・ルール決めすると良いでしょう。

マニュアル化・ルール決めは、チェック作業についても行います。チェックの項目と方法・手順、チェック者の選定・依頼方法を決めましょう。

作成したマニュアル・ルールは経理部門の社員全員で共有し、必要なときいつでも参照できるようにしておきます。

ダブルチェックを実施する

経理ミスを防ぐためには、ダブルチェックを実施するのも良いでしょう。1人がチェックしたのでは気づかなかったミスを、複数によるチェックで発見できることも多くあります。

ダブルチェックの際には、チェックの項目や手順を変えるとミスを発見しやすくなります。また、もしすべての項目をダブルチェックするのは負担が大きすぎるようなら、取引金額の大きい企業のダブルチェックを優先するなど、優先順位をつけるのも良いでしょう。

しっかりと対処して経理ミスを防ごう

経理のミスは会計業務や経費精算、請求業務、支払業務など、経理業務全般で起こります。経理ミスをしてしまったら、上司にすぐ相談のうえ対処法を検討しましょう。経理ミスを防ぐためには、ミスが起こりやすいパターンの把握や、整理整頓の徹底、集中力を持続できる工夫、マニュアル・ルールの作成、ダブルチェックなどが有効です。


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