• 作成日 : 2022年7月8日

経費精算システムのメリット・デメリットや選び方の解説

経費精算システムのメリット・デメリットや選び方の解説

「経費発生から振込までに時間がかかってしまう」「経費精算のミスで給与支払時に精算できなかった」など、社内での経費精算に課題を感じてはいないでしょうか。経費精算の課題は、経費精算システムの導入で解決できるかもしれません。

この記事では、経費精算システム導入前に知っておきたい立場別での経費精算システム導入のメリット・デメリット、経費精算システムの選び方について解説します。

経費精算システムのメリット

経費精算システムを導入した場合の、申請者、管理者、経理担当者のそれぞれの立場から見たメリットを紹介します。

申請者のメリット

経費精算システムによって機能は異なりますが、以下のように領収書やレシートの読み込み、自動取得の機能があるシステムもあります。

  • サービスとの連携で領収書データを自動で取得できる
  • スマートフォンで撮影した領収書をデータ化できる
  • 交通系ICカードからデータを読み取れる
  • 経費検索で交通費が自動計算できる 等

データの自動取得や自動計算の機能がある経費精算システムであれば、申請者は交通費を調べるための経路検索や、交通費の手動計算といった手間が省けます。金額の入力ミスといったトラブルも防止できるため、申請の差し戻しによる再提出の手間も減るでしょう。

また、スマートフォンアプリで申請ができるシステムであれば、外出先から申請できるため、出張や移動が多い申請者も速やかに経費精算を申請できるようになります。

管理者のメリット

管理者側のメリットは、経費精算システム上の申請に対し、内容の確認から承認・却下までのアクションを即座に起こせる迅速性にあります。書類の書式や領収書の有無といった確認作業が不要となるため、経費精算にかかる時間が大幅に削減可能です。スマートフォンアプリに対応した経費精算システムなら、管理者も外出先から承認できるのもメリットです。経費精算の手続きに追われることなく、コアな業務に集中できるでしょう。

また、電子帳簿保存法に対応した経費精算システムであれば、社内のペーパーレス化にも対応できます。必要なときに必要なデータをすぐに取り出してチェックできますので、書類探しの時間の削減にも期待できるでしょう。

近年ではキャッシュレス決済での立て替えが増え、電子上で受領した領収書が経費精算時に提出されることも増えました。2024年1月1日からは電子メールなどで受領した電子取引データの電子保存が完全に義務化されるため、電子取引データを適切に管理するという意味でも、電子帳簿保存法に対応した経費精算システムの導入にはメリットがあります。

経理担当のメリット

経費精算システムを導入すれば、経費精算申請が何件行われているか、承認の段階でストップしていないかなど、それぞれの経費申請の処理状況が把握しやすくなります。問題があれば対象者に連絡を入れるなど、経理担当者は必要に応じた対処をしやすくなるでしょう。

また、サービスとの連携やデータの自動取得に対応した経費精算システムであれば、領収書やレシートの原本が届くのを待つことなく、その内容をオンライン上でチェックできます。アップロードされた書類に不備があれば、早い段階で差し戻しの処理もできるでしょう。確認から集計、振込対応までのフローがスムーズに進むため、経理担当者の負担削減にもつながります。

さらに、会計システムと連携できる経費精算システムであれば、経費精算に関わる会計処理の漏れや入力のミスも防止できます。経費精算業務だけでなく会計処理業務においても経費精算システムのメリットは非常に大きいといえるでしょう。

経費精算システムのデメリット

経費精算システムの導入にはメリットの大きさが目立つ一方、導入コストや運用コストといったコストの面でデメリットがあります。

導入コストがかかる

導入コストとは、システムの初期設定や利用ユーザー登録など、導入初期にかかるコストを指します。クラウド型のシステムに比べて、サーバーを用意する必要があるインストール型(オンプレミス型)は高額の導入コストがかかる傾向があります。クラウド型の経費精算システムの中には導入コストを0円や少額に設定したものもありますので、導入コストが気になるようなら定額のシステムを選ぶことで初期費用の問題を解決できます。

運用コストがかかる

運用コストは、月額利用料など経費精算システムの利用に対し定期的に発生するコストを指します。クラウド型の経費精算システムの多くは利用人数に応じて利用料が決まるため、規模の大きな会社ほど運用コストが高額になる傾向があります。

利用料金は、利用人数×月額利用料、または利用人数×月額利用料+基本料金といった設定が一般的です。利用人数が増えるほど運用コストも上がるため、1人あたりの月額利用料が安いシステムほど運用コストを抑えられるでしょう。

経費精算システムの選び方

経費精算システムを導入するとなった場合、どのような点に注目するとよいのでしょうか。経費精算システムの選び方のポイントを5つ紹介します。

有料か無料か

経費精算システムの導入コスト、運用コストはシステムによって設定がさまざまです。初期費用や基本料金が無料である代わりに割高の月額利用料金がかかるシステムや、高額の初期費用を払えば月額利用料金は格安といったタイプのものもあります。まずは、どのような料金形態になっているか確認しましょう。

無料の経費精算システムはコストの面でメリットがありますが、有料のシステムと比べると利用できる機能が少なかったり、セキュリティ面に不安が残ったりすることもあります。有料のシステムの中にはトライアル期間として一定期間無料で使えるものもありますので、作業のしやすさや使いやすさなども確認しながら比較検討するとよいでしょう。

クラウド型かインストール型か

経費精算システムには、クラウド型とインストール型(オンプレミス型)があります。クラウド型はインターネットを介してサーバーやシステムなどを提供するタイプです。インストール型は、自社でサーバーやネットワークなどを準備し、ソフトウェアをインストールして利用します。

クラウド型の特徴は、導入準備が不要ですぐに利用を開始しやすいことと、インターネットを介して外出先からもシステムにアクセスできることです。一方のインストール型は、利用環境を社内に限定することで、外部から侵入しにくい高いセキュリティ性と、利用時間をクラウド提供会社のメンテナンスなどに左右されない安定性が特徴です。

クラウド型とインストール型にはそれぞれ異なるメリットがありますので、経費精算のフロー、利便性やセキュリティ面など、重視したい要素を比較して選定することをおすすめします。

サポートが充実しているか

経費精算システムは、経理担当者だけでなく、経費精算を申請する申請者、申請を承認する管理者など、多くの人が利用する想定のシステムです。導入したものの使い方がわかりにくかったり、せっかくある機能を使いこなせなかったりすると、多くの利用者が不便に感じてしまいます。場合によっては、せっかく導入しても使われなくなってしまうこともあるでしょう。

このような状況を防ぐには、システムサポートの内容を確認しておくことが大切です。例えば、導入時に利用方法のサポートがあるか、インターネット上などで利用方法を簡単に調べられるか、管理者向けに設定方法のガイドがあるか、困ったときの相談窓口があるかなど、あらかじめサポートを受けられる範囲を確認しておくとよいでしょう。

自社に必要な機能を備えているか

経費精算の細かな機能はシステムごとに異なります。経費精算システムの導入で解決したい課題を洗い出し、その課題に対処できる機能を備えているシステム選びを進めていきましょう。

例えば、交通系ICカードを利用した経費精算が多い会社なら交通系ICカードと連携できる機能、出張や移動が多い会社ならスマートフォンアプリで簡単に申請や承認ができる機能、経理処理漏れが多発しているなら会計ソフトと連携できる機能があると便利です。

最新の法令に対応しているか

システムの導入後最新の法令に対応するアップデートを行えるかも確認しておきたい要素です。

直近だと、電子帳簿保存法への対応が例として挙げられます。2024年1月1日より、電子取引(電子メールなど)により受領したデータの電子保存が完全に義務化されるためです。宥恕(ゆうじょ)措置として、やむを得ない事情があれば2023年12月31日までは書面に出力して保存できますが、以降は会社の規模や小規模事業主問わず、すべての事業者が電子取引データの電子保存に対応しなければなりません。

電子帳簿保存法への対応も含め、法令に対応したシステムかどうか、法令に対応したアップデートが行われるかどうかも見て経費精算システムを選択しましょう。

経費精算システムはメリット・デメリットのほか法令の対応も確認しよう!

経費精算システムは、申請者、管理者、経理担当者、それぞれにメリットがあります。しかし、導入するシステムによっては初期費用や運用コストが多額にかかってしまうなど、コスト面での不安も残ります。

経費精算システムの導入を検討する際は、料金形態や利用料金を確認するほか、経費精算システムのタイプ(クラウド型かインストール型か)、サポート体制、機能、法令への対応も確認して、自社に合ったシステムを選択するようにしましょう。

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株式会社久松農園 久松 達央 様

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金融口座の取引明細データが自動で取り込まれ、各取引の勘定科目も自動で仕訳される。以前はインストール型ソフトを利用していたので、それがクラウドに変わるとこれほど自動化されるものなのかと本当に驚きました。

株式会社久松農園 久松 達央 様

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よくある質問

経費精算システムのメリットとは?

システム上で申請や承認の手続きができること、サービスとの連携でデータを自動取得できること、オンライン上で申請内容や領収書などを確認できること、システムによっては会計ソフトと連携できること、などが経費精算システムのメリットです。 詳しくはこちらをご覧ください。

経費精算システムのデメリットとは?

月々の運用コストがかかるほか、システムによっては導入コストも必要になるため、コスト面でのデメリットがあります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:萱谷 有香(叶税理士法人 東京事務所代表)

叶税理士法人 東京事務所代表
不動産専門の税理士。

不動産投資に特化した税理士事務所で働きながら収益物件について税務と投資面で多くの知識を得られたことを活かし
自らも不動産投資を手掛ける。
大手管理会社、ハウスメーカーや賃貸フェアなどで講演実績があり、記事執筆も行う。
不動産投資の規模を拡大していくために、なくてはならない金融機関からの融資についても積極的に紹介やアドバイスを行う。
金融機関から融資を引きやすい、または金利交渉しやすい決算書の作成を得意とする。
物件購入前、物件保有中、物件売却時、相続時、どの時点で相談を受けても必ず投資家にプラスになるアドバイスを心掛けている。
著書に『減価償却節税バイブル』( 技術評論社)がある。

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