• 作成日 : 2015年7月13日
  • 更新日 : 2020年9月17日

福利厚生費として経費計上が可能な項目9選

福利厚生費は、一定の要件を満たすと経費として計上できるので、節税効果があります。

ここでは主な福利厚生費を、その経費計上の要件とともに紹介します。

1.社宅

会社が賃貸物件を借り、それを役員や社員に社宅として貸し出すことで、会社側は社員から受け取る賃料と社宅とした住居のオーナーに支払う賃料の差額を福利厚生費として節税を図ることができます。

税務上、社員から徴収する社宅賃料は、相場の50%以上に設定すれば課税されません。

ですので、相場金額と実際の賃料との差額分を福利厚生費として経費に計上できることになります。

通常、社員からの賃料の徴収は給料からの天引きで行われますが、この差額分は、社員の給与には含まれないため、社員側に給与として課税されることもありません。

ただし、上記の社員から徴収すべき割合を下回る金額のみを徴収していた場合などには、現物支給の給与とみなされ、課税されることになるため注意が必要です。

2.交通費

通勤に必要な交通費を通勤手当として支給する場合、定められた限度額の範囲内であれば、経費として計上ができます。

これは役員、社員、パート、アルバイトなど雇用形態にかかわらず支給することができます。

また、自動車・自転車などでの通勤に対しても相当分を支給することができます。

限度額は、公共交通機関を利用して通勤する場合は1カ月15万円まで、自転車や自動車での通勤の場合は距離によって限度額が細かく決まっており、片道55kmを超える場合が最大となり、31,600円までとなります。

3.出張手当

業務のための出張については、出張手当を支給することができます。

日当については「社会通念上相当な金額」となっていて明確な上限金額は定められていませんが、常識からあまりにかけ離れた金額の支給が行われた場合には認められないため、常識的な範囲での支給を行う必要があります。

また、出張手当については、出張旅費規程を作成している必要があり、税務調査では必ず確認されますし、未作成であれば経費計上は否認されてしまうこともありますので注意が必要です。

4.慶弔見舞金

結婚祝金、出産祝金、死亡弔慰金、災害見舞金、傷病見舞金などの慶弔見舞金は、経費計上が認められています。

上限金額などは決められていませんので、常識の範囲内であれば問題ありません。

また、慶弔見舞金は役員や社員本人だけではなく、その家族の結婚やケガといった場合に支給されるものも対象となります。

こちらも、規程の作成が必要です。

5.慰安旅行

慰安旅行の費用についても、常識の範囲内であれば、経費に計上することができます。

ただし、慰安旅行と認められるためには「旅行の期間が4泊5日以内のものであること」と「当該旅行には全社員の50%以上が参加していること」という条件を満たす必要があります。

社員数が多い法人や、支店、工場などがある場合で、その支店ごと、部署ごとに行う場合は、その該当支店、部署の50%以上となります。

金額については税法で定められてはいませんが、一般的には1人につき10万円まで、というのがひとつの基準となっています。

6.新年会、忘年会、親睦会等

新年会、忘年会、親睦会、歓送迎会、慰安会等についても、条件を満たせば経費として認められます。

新年会、忘年会等の費用が経費となる条件は、役員、社員にかかわらず全員に参加資格があり、また、相当数と認められる人数が参加していることや、新年会などで利用した店の領収書と社内案内を行ったチラシなどを保存していることがあげられます。

ただし、あまりに高額な店を使うなど、常識的な範囲を超える費用がかかっている場合などには認められない場合もありますので、注意が必要です。

また、社員数が多く、支店ごとや、部署ごとに会を開く場合は、すべての支店や部署に平等に会を開く権利があることが必須で、その支店、部署の全員に参加資格があり、相当数が参加していれば認められることになります。

つまり、毎年特定の部署だけが会を開いているような場合には経費として認められない可能性もあります。

会社の社員数に対して少人数の場合は交際費または給与として扱われる場合もありますので注意が必要です。

また内容が豪華すぎる場合、開催頻度が高い場合はこちらも交際費または給与として扱われますので、常識的な範囲内となるよう注意してください。

7.残業時の食事代

残業時の食事を提供した場合は、その費用は福利厚生費として計上できます。

勤務時間外の業務に対してのものであること、内容が通常の範囲内であることが条件となります。

勤務後の食事などでも認められますが、お酒が含まれていると福利厚生費と認められない可能性があります。

勤務時間内に食事を提供した場合は、役員や従業員が食事代の半分以上を負担し、会社が負担する額が月額3,500円以下である場合は、福利厚生費とすることができます。

8.保養所・別荘

保養所や別荘などを購入、借り上げをした場合、施設を全役員と社員が利用できるようであれば、無償または低額での利用であっても、経費に計上することができます。

ただし、利用状況が分かるような記録を残しておくことが必要です。

9.その他

上記にあげたもののほかにも、人間ドックや永年勤続記念品、クラブ・サークル活動に対する補助や資格取得費用など、基本的には全社員が利用でき、常識の範囲内での支給がなされるものは対象となります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:国見 英嗣 (公認会計士)

株式会社ナレッジラボ 代表取締役
ナレッジラボでは マネーフォワード クラウドシリーズを使いこなした会計サービスを提供しています。
会計を経営にフル活用するための会計分析クラウドManageboardは、マネーフォワード クラウド会計・確定申告のデータを3分で分析・予測・共有できるクラウドツールですので、マネーフォワード クラウドユーザーの方はぜひ一度お試しください。

関連記事