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  • 作成日 : 2020年5月28日

クラウド型会計ソフトは安いのか? 年間費用をシミュレーション

確定申告にて「税理士には頼んだ方がいいの?」「会計ソフトは必要?」といった疑問がある方に向けて、「なるべくコスパの良い方法」を解説していきます。

結論から言うと、かかる時間も考慮してコスパが良いのは、クラウド型会計ソフトを使う方法です。その理由について、税理士に依頼する場合やインストール型会計ソフトを使用する場合を例に挙げながら、詳しく解説します。

税理士の業務とコスト

まずは、税理士の業務内容と依頼した場合のコストを確認していきましょう。
以下の表にまとめています。

業務
内容コスト
仕訳・決算書作成毎月の取引を仕訳にする
決算は決算仕訳と決算書作成
月15,000円前後
確定申告年1回
決算書作成を含む場合もある
70,000円前後
給与計算・年末調整毎月の給与計算・年末調整従業員1名2,000円前後
税務相談・経営相談など税金や経営のコンサルティング内容によって異なる

※上記はあくまでも参考で、業種や年商などによってコストは異なります。

上記の表をもとに、個人事業主・小規模な法人を対象に年間の税理士コストを見積もると、250,000円前後が目安になります(仕訳から確定申告書作成までを依頼した場合)。

各コストの目安

仕訳・決算書作成:180,000円(15,000円×12カ月)
確定申告書作成:70,000円(年1回×70,000円)
給与計算・年末調整は従業員数によって異なります。
合計:250,000円

仕訳から確定申告書作成までを税理士に依頼する場合のメリットは、プロに任せる安心感自分が経理に時間を取られることがなく、本業に専念できることです。

【参考】
年末調整を税理士に依頼したときの費用とメリット|税理士ドットコム
税理士顧問料・報酬・料金・価格の適正価格|税理士紹介センター

インストール型会計ソフトの特徴とコスト

インストール型会計ソフトとは、自分のPCにインストールして使用する会計ソフトを指します。自分のPCに会計ソフトと作成したデータが保存されます。

この特徴から以下のようなメリット・デメリットがあります。

インストール型会計ソフトのメリット

インストール型会計ソフトのメリットは主に以下の2つです。

  • インターネット環境が不要
  • 動作が速く機能が充実
  • インストール型会計ソフトは、インストールしてしまえばその後はネット環境がなくても使用でき、ネット環境に左右されないため動作もスムーズです。
    さらに、仕訳から確定申告書作成はもちろん、ユーザーが使いやすいようにカスタマイズできる機能がついているものもあります。

    インストール型会計ソフトのデメリット

    インストール型会計ソフトのメリットは主に以下の2つです。

  • データの共有が手間
  • アップデートが有料の場合もある
  • 仕訳や試算表のデータなどが自分のPCにしかないため、税理士とデータを共有する場合は、会計ソフトからデータを出力してメールやUSBなどを使用しなくてはいけません。PCを買い替えるときには、データが消えないように留意する必要もあります。

    また、機能の刷新や税制改正への対応などのために、アップデートで追加料金が発生することがあります。

    相場と年間費用のシミュレーション

    インストール型会計ソフトの相場は10,000円から20,000円程度です。高性能のソフトの場合は、さらに値段が高くなっていきます。

    個人事業主または小規模な法人がインストール型会計ソフトを導入した場合は、パッケージ購入として、年間で20,000円前後のコストがかかります。
    アップデートがあれば、さらに10,000円前後の追加コストが発生し、合計で30,000円程度がかかります。

    クラウド型会計ソフトの特徴とコスト

    クラウド型会計ソフトとは、自分のPCにインストールする必要がなく、ネット環境があれば利用できる会計ソフトを指します。特徴は、作成したデータが、ソフトウェアを提供する企業のサーバーなどクラウド上に保管されている点です。

    この特徴から以下のようなメリット・デメリットがあります。

    クラウド型会計ソフトのメリット

    クラウド型会計ソフトのメリットは主に以下の2つです。

  • データ共有と取り込みがカンタン
  • アップデートコストがかからない
  • クラウド型会計ソフトは、ネット環境があればどの端末(スマホ、タブレット、PC)からもアクセスすることが可能です。さらに、ネットバンキングやネット上のクレジットカード明細と会計ソフトと連携し自動でデータを取り込み、自動仕訳もできます。

    また、クラウド型会計ソフトは、インストール型会計ソフトのように、アップデートする必要がありません。その理由は、そもそもソフトウェアをインストールしておらず、ソフトウェアを提供する企業にバージョンの運用管理を任せているためです。

    クラウド型会計ソフトのデメリット

    クラウド型会計ソフトのデメリットは主に以下の2つです。

  • ネット環境が必要
  • 動作が重いことがある
  • クラウド型会計ソフトはソフトウェアを提供する企業のサーバーにアクセスできなければ使用できません。したがってネット環境が必須です。

    また、ネット環境に依存するため通信速度が悪い環境では、会計ソフトの動作が重く感じることがあります。

    相場と年間費用のシミュレーション

    クラウド型会計ソフトの年間コストは、12,000円が目安になります(月980円×12カ月)。その他の給与計算ソフトなどを使用する場合は別途料金がかかります。

    個人事業主または小規模な法人がクラウド型会計ソフトを利用した場合は、年間12,000円程度がかかります。簿記や税金の知識があれば、この料金程度のプランで基本的に仕訳から確定申告書作成までが可能です。

    少しでも安くする方法3選

    仕訳から確定申告書作成までのコストを少しでも安くする方法を説明していきます。
    なお、ここでのコストは、税理士に依頼することでかかるコストと会計ソフトのコストの両方を意味します。

    まずは注意点として、以下に紹介するどの方法でも、簿記と税金の知識が多少は必要になることを覚えておきましょう。

    表計算ソフト(エクセルなど)を使用する

    エクセルなどの表計算ソフトを使用し、仕訳から確定申告書作成までを行う方法です。税理士に依頼することなく、また表計算ソフトは無料から数千円のため、コストが安く済みます。しかし、ある程度の簿記と税金の知識を習得する時間が必要となります。

    もし仕訳・確定申告でどうしてもわからないことがある場合は、確定申告相談窓口や近くの税務署などを利用するのもひとつの手です。

    税理士に頼むのは一部だけにする

    仕訳については表計算ソフトや会計ソフトを利用し、決算と確定申告は税理士に依頼する方法です。

    冒頭でも述べましたが、仕訳から確定申告書作成までのすべてを税理士に頼んだ場合は250,000円前後がかかってしまいます。
    しかし、仕訳のみを自分で行うことによって、税理士にかかるコストを70,000円前後まで抑えることができます。70,000円前後というのは、税理士に決算と確定申告書作成を頼んだ場合のコストです。

    ただし、確定申告だけ税理士に依頼する場合においても、税理士においては仕訳の確認作業等を行わなければならないためコストが増える場合があります。

    クラウド型会計ソフトを利用する

    クラウド型会計ソフトを利用して、なるべく自分で仕訳から確定申告書作成までを行う方法です。簿記や税金の知識が多少は必要となりますが、特別な業種でない限りはクラウド型会計ソフトでほぼ対応でき、税理士にかかるコストをゼロにすることが可能です。

    また、仕訳はクラウド型会計ソフトを利用し、決算と確定申告書作成だけを税理士に依頼するなどして、コストを抑える方法も考えられます。

    まとめ

    今回はコストを中心に解説しました。簿記と税金について多少の勉強が必要ですが、毎年確定申告があることを考えると、それは無駄になりません。また、仕訳入力などで時短したい方には、クラウド型会計ソフトの自動連携機能がおすすめです。

    ※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

    監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

    並木一真税理士事務所所長
    会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。

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