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  • 更新日 : 2021年5月7日

経過勘定科目とは?概要と仕訳の具体例を解説

経過勘定科目とは、経過勘定を処理するための科目のことです。会計帳簿をつける上で経過勘定科目は重要です。なぜなら、経過勘定科目を使うことで、正しい損益を求めることができるからです。
ここでは、経過勘定の概要や経過勘定科目を使った仕訳、未決済項目との違いなどについて詳しく解説します。

経過勘定とは

経過勘定科目とは、経過勘定を処理するための勘定科目です。経過勘定とは、簡単に言うと、現金の収支とその期に計上すべき収益や費用にタイミングのズレが生じた場合、そのズレを調整することです。
継続してサービスの提供を受けている場合、その月に発生した費用を発生した月に支払うとは限りません。後で、複数月分をまとめて支払うこともあります。
例えば、毎月10万円の費用が発生しているが、料金は1年間まとめて120万円を後払いするケースなどです。費用は毎月計上すべきなのに、現金の支出は毎月ありません。つまり、現金の収支とその期に計上すべき費用の間にタイミングのズレが生じることになります。そこで、経過勘定科目を使って仕訳し、タイミングのズレを調整します。

主な経過勘定科目

経過勘定科目の代表的な勘定科目には、未払費用」「未収収益」「前払費用」「前受収益の4つがあります。それぞれ、どのような内容のものなのか見ていきましょう。

未払費用

未払費用とは、すでに提供されたサービスに対して、まだその対価を支払っていない場合に、使用する勘定科目のことです。未払費用を使うことで、提供されたサービスについて費用に計上することができます。

未収収益

未収収益とは、すでに提供したサービスに対して、まだその対価を受け取っていない場合に、使用する勘定科目のことです。未収収益を使うことで、提供したサービスについて収益に計上することができます。

前払費用

前払費用とは、対価は先に支払っているが、まだ提供されていないサービスがある場合に使用する勘定科目のことです。前払費用を使うことで、提供されていないサービスについて費用に計上しないようにすることができます。

前受収益

前受収益とは、対価は先に受け取っているが、まだ提供していないサービスがある場合に使用する勘定科目のことです。前受収益を使うことで、提供していないサービスについて、収益に計上しないようにすることができます。

経過勘定の仕訳例

ここまでは、経過勘定科目の内容について見てきました。ここからは、具体的な仕訳例について見ていきましょう。

未払費用

(例)毎月10万円の支払家賃が発生している。ただし、家賃は年1回、1年分120万円を普通預金から後払いしている。当社では、毎月の正しい利益を確認するため、毎月、地代家賃を計上している。

・毎月の仕訳

借方貸方
地代家賃 100,000円未払費用 100,000円

・家賃支払い時の仕訳
借方貸方
未払費用  1,200,000円普通預金  1,200,000円

未収収益

(例)当社はA社に対して事務所を貸し出し、毎月、10万円の受取家賃が発生している。ただし、家賃は年1回、1年分120万円を後で普通預金口座に振り込まれる。当社では、毎月の正しい利益を確認するため、毎月、家賃収入を計上している。

・毎月の仕訳

借方貸方
未収収益 100,000円家賃収入 100,000円

・家賃受取時の仕訳
借方貸方
普通預金  1,200,000円未収収益  1,200,000円

前払費用

(例)毎月10万円の支払家賃が発生している。ただし、家賃は年1回、1年分120万円を普通預金から前払いしている。当社では、毎月の正しい利益を確認するため、毎月、地代家賃を計上している。
・家賃支払い時の仕訳

借方貸方
前払費用  1,200,000円普通預金  1,200,000円

・毎月の仕訳
借方貸方
地代家賃 100,000円前払費用 100,000円

前受収益

(例)当社はA社に対して事務所を貸し出し、毎月10万円の受取家賃が発生している。ただし、家賃は年1回、1年分120万円を普通預金口座に先払いされている。当社では、毎月の正しい利益を確認するため、毎月、家賃収入を計上している。

・家賃受取時の仕訳

借方貸方
普通預金  1,200,000円前受収益  1,200,000円

・毎月の仕訳
借方貸方
前受収益 100,000円家賃収入 100,000円

未決済項目との違い

経過勘定と似ているものに未決済項目があります。未決済項目とは、代金の支払いや回収がまだ終わっていない状態を示すための科目です。未決済項目の代表的な勘定科目には、「未払金」「未収金」「前受金」「前払金」の4つがあります。
経過勘定と未決済項目の違いは、継続性とサービス提供の有無です。経過勘定は、継続性があり、サービスの提供からのみ生じます。

一方、未決済項目は、継続性とは無関係で、サービス提供以外からも発生します。例えば、壊れた消耗品を購入し、後で代金を支払う場合は継続性とは無関係であり、サービス提供以外(物の購入)からの発生です。そのため経過勘定ではなく、未決済項目である「未払金」で処理します
この場合は、次のような仕訳になります。

借方貸方
消耗品費10,000円未払金 10,000円

経過勘定科目を使い、正しい利益を計算しよう

経過勘定科目の代表的な勘定科目には、「未払費用」「未収収益」「前払費用」「前受収益」の4つがあります。
経過勘定科目は、現金の収支とその期に計上しなければならない収益や費用との間にタイミングのズレが生じた場合、そのズレを調整するための科目です。両者にタイミングのズレがある場合は、正しい利益が計算できません。経過勘定科目を使い、正しい利益を計算することで、正確な税額の計算や正しい経営判断をすることが可能となります。
現金の収支とその期に計上すべき収益や費用との間にタイミングのズレがある場合は、経過勘定科目を使った処理を忘れずに行いましょう。

よくある質問

経過勘定科目とは?

経過勘定を処理するための科目のことを経過勘定科目といいます。詳しくはこちらをご覧ください。

経過勘定科目にはどのようなものがありますか?

代表的な勘定科目には、「未払費用」「未収収益」「前払費用」「前受収益」の4つがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

経過勘定と未決済項目との違いは何ですか?

大きな違いは、継続性とサービス提供の有無です。経過勘定には継続性があり、サービスの提供からのみ生じます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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