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  • 作成日 : 2020年5月26日

美容室の会計業務を解説!おすすめの会計ソフトは?

「本業が忙しく会計業務に時間をかけたくない」「毎月の仕訳入力が面倒くさい」という方向けに、この記事はクラウド型会計ソフトで会計業務を効率化するための方法を解説しています。
結論からお伝えすると、クラウド型会計ソフトの自動連携機能でほとんどの仕訳入力が無くなる可能性があります。

それでは仕訳と勘定科目から説明していきます。

美容院の業務と仕訳の関係

美容室の業務、1つ1つを仕訳として解説していきます。美容室の取引は複雑な取引が少ないため、仕訳もシンプルなものが多いです。

美容室でよく使う勘定科目

仕訳を解説する前に、まずは勘定科目を解説していきます。
主に使う勘定科目と内容は以下の通りです。

勘定科目内容
売上
カットやパーマなどの本業のサービスを提供したときに使用します。
仕入ヘアカラー剤やパーマ液など、本業として使用する商品を購入したときに使用します。
給与従業員への給与が発生したときに使用します。
消耗品費ハサミや雑誌などを購入したときに使用します。
交際費交際費 取引先との飲み会や懇親会のときに使用します。
旅費交通費出張した際の交通費と宿代に対する勘定科目です。
支払家賃出張した際の交通費と宿代に対する勘定科目です。

上記の他にいろいろな経費がありますが適切な勘定科目を使用しましょう。
後述しますが、経費は消耗品費交際費の仕訳と同じパターンで勘定科目のみ変更するだけで仕訳が終わります。

美容室の主な仕訳

美容室でよくある仕訳を1つずつ説明してきます。

・売上の仕訳
カット代としてお客様から4,000円受け取った場合

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
現金4,000円売上4,000円

・仕入の仕訳
パーマ液20,000円分を業者から購入した場合

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
仕入20,000円現金20,000円

購入したときに、すぐに現金で支払わない場合、勘定科目は現金ではなく買掛金になります。

・給与の仕訳
締日になり従業員の給与が確定した場合(金額は省略)

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
給与XXX未払金XXX
預り金XXX

預り金には、源泉所得税や住民税、社会保険料が含まれます。
実際に支払ったときは、未払金、預り金を取り消します。

消耗品費の仕訳
ヘアスタイルの雑誌を500円で購入した場合

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
消耗品費500円現金500円

・交際費の仕訳
取引先との懇親目的で5,000円支払った場合

借方科目借方金額
貸方科目
貸方金額
交際費5,000円現金5,000円

旅費交通費の仕訳
出張で宿代8,000円を支払った場合

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
旅費交通費8,000円現金8,000円

・家賃の仕訳
店舗の家賃100,000円を支払った場合

借方科目借方金額貸方科目
貸方金額
支払家賃100,000円現金100,000円

上記の仕訳では現金で支払っている前提ですが、口座引き落としの場合、勘定科目は「普通預金」、クレジットカード払いの場合は「買掛金」や「未払金」になります。

クラウド型会計ソフトで美容室の会計業務はほとんど自動化される?!

上記の仕訳で説明したように、美容室では同じ仕訳が毎月行われ、現金取引が多いです。現金取引が多いということは、その分、仕訳入力の手間が生じてしまいます。

クラウド型会計ソフトは「クラウド型」という利点で毎月の入力作業を大幅に減らすことができます。クラウド型とは、ソフトが動作する環境が外部のサーバーにあることをいいます。
そのため、美容室のPCやレジが動作していなくても会計ソフトは動き続けます。
さらに、どのような端末(スマホ、タブレット、PC)からでも会計ソフトにログインすることが可能です。

特に美容室の会計業務では、以下で紹介するクラウド型会計ソフトの3つの機能を使うことでさらに効率化できます。

自動連携と仕訳学習

クラウド型会計ソフトの自動連携は、ネットバンキングやネット上のクレジットカード明細、レジアプリと連携し仕訳を自動で行う機能です。
前述したようにクラウド型の利点として、美容室のPCやレジが動作していなくてもクラウド型会計ソフトは動き続けます。

さらにクラウド型会計ソフトには仕訳学習機能が付いているため、毎月あるような同じ仕訳を学習し、自動で仕訳を行います自動連携機能を使うだけで、今まで行っていた仕訳入力を効率化することができます。

ただし自動連携機能の注意点として、現金取引はネット上にデータが無いため自動仕訳を行うことができません。したがって後述するネットバンキングやネット上のクレジットカード明細などの準備が必要です。

給与計算と年末調整が可能

クラウド型会計ソフトには給与計算と年末調整の機能が付いています。(一部のクラウド型会計ソフトでは別サービスとして提供されています)
給与計算と会計ソフトが連動しているため、給与の仕訳を自動で行うことが可能です。

月次レポートで経営管理・資金繰りがラク

月次レポートは、さまざまなデータを見やすい形でまとめて出力する機能です。
売上の推移や資金の推移をタイムリーに把握することができます。

広告宣伝を行った場合は、売上にどの程度効果があったかをすぐに把握することも可能です。

クラウド型会計ソフトへ移行するための準備

クラウド型会計ソフトは契約するだけですぐに利用できるようになります。
しかし、上記のような便利な機能を使うために以下の準備が必要です。

ネットバンキングまたはレジアプリの準備

よく使う銀行口座をネットバンキングにしましょう。
クラウド型会計ソフトの自動連携機能は、ネット上の通帳でなければ取り込むことができないためです。

また、ネットバンキングが難しい場合は、レジアプリを導入しましょう。
クラウド型会計ソフトとレジアプリを連携することで、売上に関する仕訳を自動化することができます。

クレジットカードのネット明細またはキャッシュレス決済アプリの準備

よく使うクレジットカードのネット明細サービスを利用しましょう。
理由はクレジットカード明細がネット上にあれば、クラウド型会計ソフトから取り込めるようになるからです。

クレジットカードのネット明細が難しい場合は、キャッシュレス決済アプリ(○○Payや電子マネー決済などのアプリ)を準備しましょう。
キャッシュレス決済アプリとクラウド型会計ソフトを連携することで、経費関係の仕訳を自動化することができます。

クラウド型会計ソフトの導入後に各連携を行う

ネットバンキングやクレジットカードのネット明細、アプリを準備したらクラウド型会計ソフトから連携(ログイン)を行います。
連携後はクラウド型会計ソフトから各サービスのデータを読み込み、定期的に自動仕訳が行われるようになります。

クラウド型会計ソフトで税理士コストを抑えられることも

現状、経理全般を税理士に頼んでいる方は、クラウド型会計ソフトを導入することでコストを抑えることができるかもしれません。

税理士との契約はさまざまですが、税理士の業務は大きく以下の4つに分けることができます。

  • 年間の仕訳(毎月行うような仕訳)
  • 決算(決算仕訳と決算書作成)
  • 確定申告書作成
  • 給与計算と年末調整
  • 上記のうち、年間の仕訳(毎月行うような仕訳)はクラウド型会計ソフトで効率化することができます。年間の仕訳を税理士に頼んでいる場合は、クラウド型会計ソフトに切り替えた方が税理士コストは低くなる可能性もあります。

    また、決算や確定申告書作成は多少の知識が必要になるため、状況によって異なります。クラウド型会計ソフトには決算と確定申告書作成機能が付いているため、決算整理仕訳など決算書作成の知識がある人は、税理士に頼まずにクラウド型会計ソフトを使って自分で行った方が、税理士コストを抑えられる可能性があります。

    まとめると税理士コストを下げるためには、現状税理士に頼んでいる業務を減らし、クラウド型会計ソフトを使って自身で行うことが重要です。

    まとめ

    美容室では本業が忙しく、会計業務に手が回らない方も多いのではないでしょうか。
    ネットバンキングやネット上のクレジットカード明細、各アプリの導入など最初は少しの手間がありますが、その後は自動仕訳でかなり楽になると思います。
    クラウド型会計ソフトの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
    ※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

    監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

    並木一真税理士事務所所長
    会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。

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