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  • 作成日 : 2016年2月5日
  • 更新日 : 2020年9月17日

経理の業務内容はオートメーション化する?これからの経理が身につけるべきスキルとは

「経理の業務内容の大部分はオートメーション(自動)化していく」という話を耳にしたことがある方は少なくないでしょう。しかし、その話は本当なのでしょうか。

「経理の業務内容」と言っても、内容は多岐に亘っています。経理の業務内容が自動化していくのが本当だとしたら、幅広い経理の業務内容の中でどの業務が自動化していくのでしょうか。

そして、経理の能力、知識は今後必要とされなくなっていくのでしょうか。順に見ていきましょう。

経理の業務内容の具体的な内容とは

経理の業務内容

「経理の業務内容」と言っても実はその内容は多岐に分かれています。ここでは、業務分類軸と対応頻度分類軸の二軸で見てみましょう。

大企業になると、「主計課」、「財務課」など、よくこの業務分類軸で経理部内の課が分かれていたりします。

主計的業務

日々、出金・入金などの伝票起票・出納管理をしたり他部署からの経理処理相談にのったります。

毎月、月末から月初めが月次決算の対応で忙しくなります。年間の予算策定やその予算との差異分析、前年対比、競合比較など数値的観点からの分析業務も担うことが多いです。

税務的業務

源泉徴収税や固定資産税など、企業活動に伴い多く発生する税金に関わる計算・管理から、納税するまでを担当します。

年間の決算をもとに作成する法人税申告書などの業務は、事業や子会社の多い大企業になればなるほど難易度があがり払う税金の額も大きく責任も大きいため、税理士の資格を持った方が担当していることもあります。

経営企画・広報的な業務

会社全体の中期(長期)経営計画を策定する指揮をとったり、本社と子会社等との連結決算をとりまとめたりします。また、決算発表や経営計画を投資家向けに説明するIR業務を行っていたりします。

会社によって、この業務は広報部や社長室、経営企画部などのような名前がつく部署が担当していたりしますが、高度な経理知識・スキルが必要とされることに変わりはありません。

いかがでしょうか。経理業務に携わったことのない方にとっては、「経理」と聞いて想像するのは、「会計伝票を起票する、月次決算を行う」という、主計業務の一部だった、という方も多いのではないでしょうか。

こちらで紹介した経理業務は主な業務のみなので、他にも「経理の業務内容」には様々なものがあります。

経理の業務内容はオートメーション化する?

さて、経理の業務内容の幅広さを確認したところで「経理の業務内容は自動化していくのか」、つまり「人間が行う経理の仕事はなくなっていくのか」ということについて考察していきましょう。

2005年国税調査をもとに東洋経済が作成した職業別増減ランキングによると、2000年から2005年の5年間で会計事務員が減少数1位となっています。1割近くの会計事務員、なんと30万人以上の会計事務員がこの5年間で消えていることになります。

この背景には、会計システムや、それを包含したERP(人事・管理会計財務会計などの複数のシステムを統合した基幹業務パッケージ)の急速な発展・浸透があることはまず、疑いようはないでしょう。

中小企業の日常の伝票起算、決算三表作成は、手軽な会計ソフトの発展により簿記を知らない方がほかの業務の片手間でもできるようになりました。そのため、経理専門の事務員を雇う必要がなくなったかもしれません。

大企業の経理の業務内容は、最先端の基幹システムを導入することで、今まで会計事務員が行っていた業務の大部分が削減されてきました。

経理の業務内容の分類で言うと、主計的業務の「伝票起票・管理」、場合によっては主計的業務、税務的業務の「決算書作成」、「税計算」などが削減されてきました。

かつて、大企業の経理部にはよく経理情報をシステムに「入力する専門部隊」としてキーパンチャーと呼ばれる職種の事務員が多くいたものですが、2015年現在、キーパンチャーでい続けている方のほうが少ないのではないでしょうか。

データとして引用したのは、2000年から2005年のものですが、会計事務員の減少傾向は近年の会計ソフト・システムのさらなる発展・浸透具合から鑑みても現在も続いており、今後も続くと見てよいでしょう。

これからは経理の能力は必要ない?

このように多くの経理の業務内容が自動化され、会計事務の仕事が減少していく傾向は今後も続いていくと思われます。そうなると「経理の知識・能力」を身につけることは今後必要とされなくなってくるのでしょうか。

おそらくそうではないでしょう。かつての経理の業務内容の部分が自動化していっている現在だからこそ、「正しい経理の知識・能力」を身につけることが大事になってきます。

なぜなら、経理の知識がなくても伝票の起算や決算書はつくることができてしまうようになってきましたが、経理の知識がない状態で決算書を見ても数字の意味を読み解くことができないからです。これでは正しい経営判断はできません。

ひと昔前、大企業に入社したとしたら若手の数年間、多くの時間を地道な経理処理に費やしていたという方も多いはず。中小企業を経営しているとしたら、多忙な社長業の傍ら、ご自身で煩雑な経理処理を行っていた方も多いでしょう。

これらの会計処理の実務から解放された今こそ、より高度な数値分析・経営判断に専念するチャンスです。まずは簿記3級、2程度の知識から学びはじめ、各会計処理の意味を知り、決算書を正しく読み解いていく力を身につけましょう。

まとめ

会計事務の仕事は減っていると言われていますが、その一方でより高度な経理関係の業務は人手不足とも言われます。たとえば、近年では税理士の人手が不足していると言われており、特に中小の税理士事務所では採用がなかなか思うように進まない現状もあります。これは、景気回復基調を受けて大企業が一気に税務知識・実務能力がある税理士を採用しはじめていることも影響しています。

会計事務に時間を割かなくて良くなった今こそ、高度な会計・経理の能力を身につけることは、あなたの現在の業務・会社の経営判断をより高度に発展させることにつながります。また、より市場価値が高い人材となることにもつながるでしょう。

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監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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