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  • 作成日 : 2019年10月17日
  • 更新日 : 2020年4月8日

会計ソフトの導入はどう決める?自社に最適な決め方とは

初めて会計ソフトを導入する場合や、今まで使用していた会計ソフトを更改したい場合、どの会計ソフトを選べばいいのかについて悩んでいませんか?

パッケージ製品やクラウドサービスなど選択肢が多く、どれが自社に向いているのかを検討する必要があります。本記事では、会計ソフトの定義と種類について解説し、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。会計ソフトを選ぶ際は、ぜひご一読ください。

そもそも会計ソフトとは何か?

会計ソフトが、中小企業でも使える環境が整った時期は、低価格で購入できるパーソナルコンピュータ(パソコン)が普及し始めた1980年代後半です。

従来の会計システムは、大企業のみが使えるような、大型コンピュータやオフコンを使った高価で大がかりなシステムでした。しかし、パソコンの普及により、中小企業や個人事業主にも手が届く範囲で、業務効率化の手段としてソフトウェアを使い始めるようになりました。

会計ソフトも業務効率化を推進するために利用されるソフトウェアのひとつです。紙の帳簿に取引を記載する時代から、パソコンで会計を行う時代へと変わり、会計ソフトの普及が格段に進んでいます。

今や会計ソフトは日常の仕訳入力や決算業務だけでなく、予算管理資金繰り原価計算、中には申告に至るまでカバーしているものもあります。現在はさまざまな種類の会計ソフトがあるため、自社に最適な会計ソフトを選択すること自体が難しくなっている状況です。

会計ソフトの種類とは?

パソコン用会計ソフトの種類は、パッケージ会計ソフト、クラウド、ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)に大別できます。それぞれの特徴について見てみましょう。

会計ソフトの種類特徴
パッケージ会計ソフトパソコンにインストールして使用するタイプ。スタンドアローン(インターネットやサーバーにつながなくても単独で使える)製品と、クライアント・サーバーシステムで、複数のパソコンとデータ共有ができる製品がある。ある程度会計知識を必要とする場合が多い。
クラウド会計サービスインターネット経由で会計ソフトを利用するサービス。サーバーを自社で用意する必要がなく、ソフトウェアをインストールする必要もなく、既存のパソコンやスマホ、タブレットなどからのアクセスが可能。会計知識がなくてもすぐに使い始めることができる。
ERP経営上不可欠な業務ソフト(営業、経理、人事など)を統合したソフトウェア。会計ソフトは、数ある業務ソフトのひとつ。各業務ソフトで扱う情報を統合したデータベースで一元管理するため、全社で情報共有がしやすく、業務効率化が可能。大企業向けであったが、中小企業向けのものもある。

さらに同じソフト名であってもパッケージ利用とクラウド利用が用意されているシステムもあります。また、パソコンにインストール作業はするけれども、会計データはクラウド上で保管するシステムもあります。この場合はパッケージ型ソフトに分類されます。
これから会計ソフトを導入する中小企業は、サーバーが不要で初期コストの安価なクラウド会計ソフトが導入しやすいでしょう。時代の流れとしてもクラウド会計ソフトに移行しつつありますが、セキュリティの観点や操作性の良さなどから、パッケージ会計ソフトを選択した方が良い場合も考えられます。

それぞれの会計ソフトのメリット、デメリットとは?

全業務をシステムに一元化するERPは、導入までの期間や導入費用も企業の利用形態によって変動が大きくなってしまいます。そこで、ここでは中小企業や個人事業主を想定し、パッケージ会計ソフトとクラウド会計ソフトを比較します。

【パッケージ会計ソフト】

<メリット>

  • 社内回線(イントラネット)での利用なのでセキュリティ面で安心
  • ブラウザ画面に比べて、画面の操作性が良い
  • メーカーサポートが手厚く、動作不良などへの対応も早い
  • インターネット回線に依存せずに運用が可能

<デメリット>

  • サーバー構築、インストールや更新が手間
  • サーバーなどハードウェアも合わせて初期導入費用が高くなる傾向にある
  • 運用コスト(サーバー運用の人件費やメーカーサポート料金、バージョンアップ費用)がかかる
  • サーバークライアントシステムの場合、社外からアクセスできない場合もある

【クラウド会計ソフト】

<メリット>

  • 入出金取引について金融機関の口座情報との連携で自動仕訳が可能
  • パッケージ製品に比べ、初期費用が少なくて済む
  • サーバーの運用もメンテナンスも不要
  • インターネット環境と対応ブラウザ搭載の端末(パソコン、スマホ、タブレット)があればいつでもどこでも使える

<デメリット>

  • 自動仕訳後の見直しが必要で製品によっては修正に手間がかかる
  • 通信環境速度に影響されて動作が遅くストレスになる場合がある
  • 月額利用料は毎月かかるため、ユーザー数や利用年数によってはパッケージ製品より高くつく場合がある
  • 不正アクセスなどセキュリティが気になる

このように比較すると、中小企業にとってはクラウド会計ソフトの方が導入しやすいメリットを多く備えています。ただ、パッケージ会計ソフトは、操作性の良さや豊富な機能などクラウド会計ソフトにない魅力もあり、どちらを選ぶかは悩ましいところです。

パッケージ会計かクラウド会計のどちらを選ぶか?

現段階では、パッケージ会計ソフトを採用している企業が多いでしょう。しかし、伝票の自動化や税制改正への対応等業務効率化を考慮すると、今後はクラウド会計ソフトにシフトする向きが多いと考えられます。会計ソフトを利用していない個人事業主は、まず、導入が楽なクラウド会計ソフトが候補に挙がるのではないでしょうか。

クラウド会計ソフトで懸念される点は、会社の信用問題に関わる不正アクセスなどのセキュリティ問題です。しかし、近年クラウドサービスのセキュリティは非常に高くなっています。また、イントラネットでしか使わないシステムでも人為的なミスは避けられません。つまり、どちらの会計ソフトを選んでも、一定のセキュリティ対策は必要です。

会計業務の大半はルーティンワークともいわれ、近い将来AIが会計業務を代行するようになることが予想できます。ただ、どの会計ソフトを使うにしても、会計における各種チェックや最終値の確認は人が行わなくてはなりません。

よって、簿記の知識や会計のセンスは今後とも必要です。人材育成面から会計知識の必要なパッケージ会計ソフトを選択する、という考え方もあるのではないでしょうか。

クラウド会計は便利ですが状況により判断しましょう

会計ソフトをパッケージにするかクラウドにするかは、企業の規模やそれぞれの状況によって違ってきます。

中小企業や個人事業主の場合、導入のしやすいクラウド会計ソフトから使ってみて、会計処理に慣れていくことから始めてみてはいかがでしょうか。パッケージ会計ソフトを扱えるだけの会計知識があるなら、両者を費用面・操作性などの面から比較して決めるのもひとつの手です。これから会計ソフトを選ぶ際、判断材料のひとつとして検討してみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:藤沼 寛夫(公認会計士)

ライター 兼 公認会計士
「会計」「税務」「財務分析」について、分かりやすい記事を提供します。
https://fujinuma-write.com/

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