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  • 更新日 : 2021年5月11日

覚書に収入印紙は必要か不要か?かかる金額は?

様々な契約の場面では、契約書以外に「覚書」の作成が必要となる場合があります。その際、「覚書に収入印紙は必要か」「覚書に貼る収入印紙の金額が分からない」といった点で困る方も多いのではないでしょうか

そこで当記事では、覚書の基本知識や収入印紙が必要になるケース、不要になるケース、金額などについて解説します。

覚書とは

覚書(おぼえがき)とは「当事者同士が合意した契約内容を文書化してまとめた書類」のことを指します。「覚書」をメモや備忘録のように捉えている方もいるかもしれません。しかし、契約内容を把握したり、変更や補助のためにも必要な法的効力を持つ重要な書類のひとつです。

覚書に収入印紙が必要になるケース

収入印紙を必要とする覚書には、ビジネスや工事の請負、住宅の売買など様々な種類があります。これらの中でも「損得」に関係する覚書には、収入印紙が必要になるケースが多いです。

まず覚書に記載された「金額」によって条件があります。その条件は文書に記載された金額が「1万円以上」の覚書です。記載された金額が「1万円未満」であれば非課税となるため、収入印紙を貼る必要はありません。

また、作成した覚書が「印紙税法」による「課税文書」となる場合のみ、印紙の貼り付けを求められます。文書は属性ごと20種類に分けられており「第◯号文書」と呼ばれています。

つまり、課税文書になるかどうかは、文書の「タイトルや名称」では決まらないということです。印紙の必要性は「文書の内容」をもって判断されます。よって、契約書や請書ではなく、「覚書」の場合も内容によっては収入印紙が必要になるということです。

納税を必要とする文書を作成した場合、その内容ごとに定められた金額に応じて印紙を貼り付けることで、納税したものとみなされます。

覚書に必要な印紙の金額

収入印紙を貼り付ける覚書の種類に応じて、収入印紙の金額が異なります。印紙の貼り付けが必要となる文書は「第1〜第20号」に該当する場合です。

ここでは第1号文書と第2号文書に該当する場合に必要な印紙税額をまとめました。

第1号文書の印紙税額の場合

第1号文書は「不動産、鉱業権、無体財産権、船舶若しくは航空機又は営業の譲渡に関する契約書」が該当します。(2021年1月19日現在)

記載された契約金額印紙税額
1万円未満非課税
10万円以下200円
10万円を超え50万円以下400円
50万円を超え100万円以下1千円
100万円を超え500万円以下2千円
500万円を超え1千万円以下1万円
1千万円を超え5千万円以下2万円
5千万円を超え1億円以下6万円
1億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下20万円
10億円を超え50億円以下40万円
50億円を超えるもの60万円
契約金額の記載のないもの200円

参照:国税庁 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで

第2号文書の印紙税額の場合

第2号文書は「請負に関する契約書」が該当します。

記載された契約金額印紙税額
1万円未満非課税
10万円以下200円
10万円を超え50万円以下400円
50万円を超え100万円以下1千円
100万円を超え500万円以下2千円
500万円を超え1千万円以下1万円
1千万円を超え5千万円以下2万円
5千万円を超え1億円以下6万円
1億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下20万円
10億円を超え50億円以下40万円
50億円を超えるもの60万円
契約金額の記載のないもの200円

参照:国税庁 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで

覚書に収入印紙が不要なケース

覚書に収入印紙が不要なケースについても確認しておきましょう。

非課税文書には収入印紙が不要

印紙が不要になるかどうかのポイントは次のとおりです。

そもそも覚書の中に金額の記載がなく、損得に関する文書ではない
覚書の内容が委託契約である

これらに該当する覚書であれば「非課税文書」となるため収入印紙は不要です。また、文書の内容が「課税文書」であったとしても、記載された金額次第では「非課税文書」に該当する場合もあります。

例えば、買い物をした際に受け取るレシートなどは「第17号文書」の「金銭又は有価証券の受取書」に該当します。レシートの場合、受取金額が5万円未満であれば非課税対象です。

参照:国税庁 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで

電子契約なら収入印紙は不要

注意すべきは、印紙税がそもそも「書面」のみに課せられる税金だという点です。したがって、電子契約の場合は、収入印紙が不要なため節税にもつながります。

印紙税法第2条の別表第1には、対象文書となる20項目の記載があるものの、「電子契約」がこれに含まれないことが収入印紙が不要になる理由のようです。

つまり、実物の交付がなくデータ化されたものは、課税対象にならないと捉えてもよいでしょう。ただし、覚書を印刷して印鑑を押す必要がある場合は、印紙が必要になることもあるため事前確認が必要です。

参照:国税庁 印紙税法第2条の別表第1

収入印紙代はどちらが負担するのか

覚書に収入印紙が必要となった際、発注者と受注者のどちらが代金を負担するのかは重要なポイントです。双方で認識の相違が発生しないように、しっかり確認しておきましょう。

印紙税法の負担の割合

収入印紙の代金は、双方ともに負担するのが一般的です。印紙税法上では連帯納税義務があり、当事者同士が連帯して負担するように定められています。

しかし、連帯して負担する義務はあるものの、負担割合は定められていません。つまり、「50%」ずつの負担でなくても良いのです。当事者間で割合について協議し同意が取れていれば、負担割合は自由に決められます。

官公庁と契約する場合は民間側が負担

先程、収入印紙の代金は、双方ともに負担するのが一般的とお伝えしました。ただし、官公庁と契約する場合に関しては、この限りではありません。なぜなら、国や地方公共団体などは、そもそも印紙税の課税対象外だからです。

よって、官公庁側が作った書類はすべて非課税にはなるものの、民間側が作成する書類は課税対象となり、負担責任はすべては民間側にあります。

最新情報は国税庁のホームページでチェックしよう

ここまで、覚書の基本知識や収入印紙が必要なケース、不要なケース、金額などについて解説しました。覚書が持つ内容によっては「課税文書」になることがお分かりいただけたと思います。また、金額などの条件によっては「非課税文書」になる場合もあるため注意が必要です。

覚書を作成した際に「課税文書」に該当するか不安なときは、国税庁のホームページをチェックすることをおすすめします。ただし、それでも分からない場合は、税務署に直接相談するようにしましょう。

よくある質問

覚書とは?

「当事者同士が合意した契約内容を文書化してまとめた書類」のことです。詳しくはこちらをご覧ください。

覚書に収入印紙が必要になるケースとは?

覚書に記載された「金額」によって条件があります。詳しくはこちらをご覧ください。

収入印紙代はどちらが負担する?

収入印紙の代金は、双方ともに負担するのが一般的ですが、官公庁と契約する場合は民間側が負担します。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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