• 更新日 : 2026年1月8日

減価償却はいくらから必要?10万、20万、30万の基準や特例の上限額などわかりやすく解説

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減価償却が必要かどうかについては、資産の取得価額によって変わります。10万円以上であれば原則として減価償却を行いますが、20万円未満の場合は一括償却資産、30万円未満は少額減価償却資産の特例が適用されることはあります。

本記事では、減価償却はいくらから必要なのかについて、処理方法の分かれ目となる10万円、20万円、30万円の3つの金額にわけて解説します。

減価償却が必要な金額はいくらから?

減価償却は、固定資産の取得にかかった経費を複数年で分割して計上する処理のことです。対象となるのは時間の経過とともに価値が減っていく固定資産のうち、取得価額が10万円以上、耐用年数が1年以上のものです。

つまり、取得に10万円以上の経費が掛かった備品などは、資産計上して減価償却を行う必要があります。

減価償却については、こちらで詳しく解説しています。

ただし、3年間で均等に償却できる「一括償却資産」や、青色申告を行う事業者が利用できる「少額減価償却資産の特例」もあります。

10万円以上の固定資産すべてに必ずしも減価償却が必要という訳ではありません。これらが利用できるかどうかは、固定資産の取得価額により、10万円・20万円・30万円が判断の分かれ目となる金額です。

参考:国税庁 No.2100 減価償却のあらまし

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減価償却における10万円、20万円、30万円の基準

取得価額ごとの処理方法は以下のようになっており、10万円・20万円・30万円が区切りとなっていることがわかります。それぞれを具体的に見ていきましょう。

取得価額の範囲経費減価償却資産一括償却資産少額減価償却資産
10万円未満×××
10万円以上
20万円未満
×
20万円以上
30万円未満
××
30万円以上×××
償却資産税非課税課税非課税課税

10万円未満は全額経費計上

取得価額が10万円未満のものは、資産計上するのではなく、購入した期の経費として全額計上します。勘定科目は「消耗品費」「事務用品費」「雑費」などを使うことが一般的です。

10万円以上は原則資産として減価償却が必要

取得価額が10万円以上のものは固定資産として計上し、毎期の減価償却を行います。品目ごとに定められている耐用年数で分割し、1期ごとに経費計上しなくてはいけません。

通常セットで1つとして扱われるものは、1セットごとに減価償却を行います。つまり、パーツの取得価額は10万円未満でも、1セットの合計取得価額が10万円以上であれば固定資産として減価償却の実施が必要です。

個人事業主は減価償却が必須ですが、法人は任意とされています。しかし、減価償却のメリットは大きいため、多くの法人が行っているのが実情です。

ただし特例を利用することで、10万円以上の固定資産の償却方法は変わります。

10万円以上20万円未満の資産は一括償却資産として処理できる

一括償却資産の特例を利用すれば、固定資産の取得価額を3年間で均等償却できます。対象となるのは10万円以上20万円未満のもので、企業の規模を問わず利用できる方法です。

事前の届け出は必要なく、取得した月による按分も不要であるため、処理も簡単であるといえるでしょう。さらに3年間と短い期間で全額費用化でき、償却資産税の対象にもならないため、節税に繋げられる可能性もある点がメリットです。

通常の固定資産とは異なり、一括償却資産の特例を利用する資産を、一括して固定資産台帳へ記載します。

一括償却資産については、こちらで詳しく解説しているのであわせてご確認ください。

30万円未満の資産は少額減価償却資産の特例を利用できる

少額減価償却資産の特例を利用すると、30万円未満の資産を取得年度に全額償却できます。対象となるのは青色申告を行う中小企業や個人事業主で、取得時期によっては従業員数も限定されるため、最新の情報を国税庁のホームページでチェックしましょう。

特例を利用するには、以下の方法での申告が求められています。

  • 確定申告書に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書を添付する
  • 青色申告決算書の「減価償却費の計算」欄に一定の事項を記載する

参考:国税庁 「中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の 特例制度」を適用する場合の明細書の添付について

少額減価償却資産の特例には、取得時期も指定されていますが、これまで延長が繰り返されています。取得時期がさらに延長することや、特例が使えなくなることも考えられるため、利用を考える場合は最新の情報を確認することが望ましいです。

少額減価償却資産については、こちらで詳しく解説しています。

参考:国税庁 No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例

「少額減価償却資産の特例」の上限額

一括償却資産の特例には上限額はありません。しかし、少額減価償却資産の特例は、年間で計上できる上限額が300万円と決まっています。

ただし、設立初年度であったり決算時期が変わったりすることにより、事業年度が12ヶ月でない場合は、300万円を12で割り、事業年度の月数を掛けた金額が上限となります。これは、個人事業主・法人や青色申告・白色申告を問わない共通事項です。

税抜と税込のどちらの金額で計算すべき?

資産の取得価額を税抜・税込のどちらで考えるかは、その個人事業主や法人の経理方式によります。同じ取得価額でも経理方式が異なれば、経費・資産どちらに計上するかや、特例を適用できるかどうかも変わる場合があります。

例えば、取得価額が税抜29万円の資産について少額減価償却資産の特例を利用しようとした場合は、税抜経理なら対象です。しかし、税込経理なら取得価額も税込で考えるため31万9,000円となり、特例の対象外となります。

税抜経理と税込経理については、以下記事の内容もご確認ください。

特例を利用すれば節税や業務負担の軽減ができる

減価償却は取得価額が10万円以上なら行うことが原則です。しかし、一括償却資産や少額減価償却資産の特例を利用することで、節税や業務負担の軽減ができる可能性があります。2つの特例は、内容を理解して申告しなければ適用されません。ぜひ理解を深めて有効活用しましょう。

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よくある質問

減価償却が必要なのは、いくらからですか?

原則は10万円以上ですが、一括償却資産や少額減価償却資産の特例を利用することにより、10万円以上の資産でも通常の減価償却が不要になることがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

減価償却における基準は、税抜価額と税込価額のどちらで判断すべきですか?

事業者が税抜経理を採用している場合は税抜価額、税込経理を採用している場合は税込価額で判断します。詳しくはこちらをご覧ください。


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