- 更新日 : 2024年8月8日
コーヒー代を経費にする時の仕訳に使う勘定科目まとめ
コーヒー代を経費として計上できます。しかし、状況によって適切な勘定科目が異なるため、注意が必要です。コーヒー代に使える勘定科目を紹介し、具体的な仕訳例も合わせて解説します。また、雑費として計上するときの注意点も説明するので、ぜひ参考にしてください。
目次
コーヒー代は経費にできる?仕訳に使える勘定科目
業務遂行中にコーヒー代を支払ったときは、経費として計上することができます。
なお、経費として計上する場合も、状況によって使用する勘定科目が異なる点に注意が必要です。例えば、社員同士の会議、取引先との打ち合わせなどで支払ったときは「会議費」の勘定科目を使えます。取引先との打ち合わせであれば、「交際費」の勘定科目も使用可能です。
また、出張先で資料をまとめるためにカフェを利用し、コーヒー代を支払ったときは、「雑費」の勘定科目を使用できます。雑費は少額かつ頻度が少ない支払いに関して使用できる勘定科目で、繰り返し同じ状況が発生するのであれば、別の勘定科目を使うほうがよいでしょう。
残業している従業員にコーヒーを差し入れたときは「福利厚生費」の勘定科目を使って仕訳ができます。ただし、個人事業主が自分自身の残業においてコーヒー代を支払ったときは、経費とはならないため、「福利厚生費」にもなりません。
休憩時間用にコーヒーメーカーを購入した場合は、「消耗品費」で仕訳ができます。また、コーヒーメーカーで使用するコーヒー豆やコーヒーシュガー、フレッシュクリームなども消耗品費となります。インスタントコーヒーの粉やリキッドを休憩時間用に用意する場合も、消耗品費の勘定科目が適切です。
コーヒー代を会議費で仕訳する
勘定科目ごとの仕訳例を紹介します。例えば、会議のためにコーヒーの出前を取ったときは「会議費」の勘定科目が適切です。A喫茶店に12人分のコーヒーの出前を注文したときは、以下のように仕訳ができます。
コーヒー代を福利厚生費で仕訳する
残業している従業員にコーヒーを差し入れた場合は、「福利厚生費」の勘定科目が適切です。残業している2人の従業員にコーヒーを差し入れたときは、次のように仕訳ができます。
従業員全員にコーヒーを購入するときも、福利厚生費として計上できます。特定の従業員ではなく、その場にいる従業員すべてに、公平に支払われる費用については、福利厚生費として計上することが一般的です。
コーヒー代を交際費で仕訳する
取引先と打ち合わせのために喫茶店に入り、コーヒー代を支払ったときは「交際費」の勘定科目が適切です。B社との打ち合わせにCカフェを利用した場合であれば、次のように仕訳ができます。
コーヒー代を消耗品費で仕訳する
休憩室にコーヒーメーカーを導入したときは、「消耗品費」の勘定科目を使って仕訳をすることが一般的です。従業員の誰もが使用できるコーヒーメーカーを2万円で購入した場合であれば、次のように仕訳ができます。
コーヒー代を雑費で仕訳する
同じ状況が繰り返し発生しないと考えられ、なおかつ金額が高額ではないときは、「雑費」の勘定科目で仕訳ができます。
例えば、出張先でインターネットを利用するためにインターネットカフェに入り、コーヒー代を支払ったとしましょう。インターネットカフェを利用することはあまりないと考えられるのであれば、雑費で仕訳ができます。
状況に応じて正しい勘定科目でコーヒー代の仕訳をしよう
コーヒー代が業務遂行に必要な費用の場合は、経費として計上できます。ただし、状況によって勘定科目が異なるので注意が必要です。また、同じ状況が繰り返し発生したときは同じ勘定科目を使って仕訳をすることが原則となります。状況に応じた勘定科目を覚え、正しく仕訳をしましょう。
よくある質問
コーヒー代は経費にできる?
業務遂行に関連する目的で支払ったコーヒー代は、経費にすることが可能です。しかし、業務時間中にカフェで休憩したときのコーヒー代や、仕事とは関係のない友人と過ごしたときのコーヒー代は経費にできません。詳しくはこちらをご覧ください。
コーヒー代を会議費で仕訳するポイントは?
社員同士で会議をしたときに発生したコーヒー代は、会議費として仕訳ができます。また、取引先との打ち合わせの際に発生したコーヒー代も、同様に会議費の勘定科目を用いることが可能です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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