- 更新日 : 2026年1月27日
減価償却費を月割りで計算する方法は?具体例と共に紹介
減価償却費は資産の価額に償却率を掛けて計算し、耐用年数で償却するものです。しかし、取得の時期は1年の途中であることも多く、正確に計算するためには月割り計算が必要です。
減価償却費の計算方法には定額法と定率法の2種類の方法がありますが、月割り計算はどちらも同じように考えます。資産を取得した年度には減価償却費の月割り計算を忘れずに行うためにも、月割り計算について正確に把握しておきましょう。
目次
減価償却費を月割りで計算する方法
年度の途中で取得した資産の減価償却費は、1年分を計上するのではなく月割りで計算します。例えば、3月決算の会社が10月に資産を取得した場合は、10月から翌年の3月、つまり6ヶ月分を計上しなければなりません。
実際に使用した期間を月単位で反映して計算します。
個人事業主の場合は原則定額法ですが、税務署に届け出ることで定率法を選択できます。
法人の場合は「建物」「建物付属設備」「構築物」は定額法、それ以外の固定資産は定率法と、資産の種類によって計算方法が定められています。
減価償却について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
定額法における計算式
定額法では以下の式で計算します。
参考:国税庁 No.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)
償却率を用いて計算しますが、考え方としては取得価額を法定耐用年数で割った金額を1年分ずつ費用にすると考えると分かりやすいでしょう。毎年同じ金額が償却されて資産の価値が均等に減っていき、最終的にゼロになるというイメージです。
ただし、実務では残存価額はゼロにせず、資産の存在を示すため1円とします。
定率法における計算式
定率法では以下の式で計算します。
参考:国税庁 No.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)
未償却残高とは取得にかかった金額から前年までの減価償却費の合計をマイナスした金額です。減価償却費の合計が大きくなるにつれて未償却残高は減っていくため、減価償却費も年々減っていきます。
計算方法は定額法より複雑ですが、資産は経年によって価値を生み出しにくくなるものもあります。そういった資産の特徴に沿った費用計上ができる点が定率法のメリットです。
定率法には「償却保証額」が設定されています。上記の計算式で算出した減価償却費が償却保証額に満たなくなった場合は、「改定取得価額×改定償却率」で計算します。
参考:国税庁 No.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)
ひと月に満たない期間の扱い方
年度の途中で資産を取得した場合の減価償却費は月割りで計算しますが、月の途中で取得した場合は1ヶ月に満たない日数でもひと月と考えます。
例えば、3月決算の会社が2月18日に減価償却資産を取得した場合は、2ヶ月分の減価償却費を計上しなければなりません。
月割りで減価償却費を計算する際の具体例
ここからは減価償却費の月割り計算の方法を具体的に解説します。計算結果が小数となった場合には、小数点以下は切り上げで処理します。
定額法の場合
以下の例を定額法で計算してみましょう。
【例1】3月決算の会社が以下の機械装置を6月に取得した。(償却率:0.100)
- 耐用年数10年
- 取得価額100万円
=83,333.333
=83,333円
取得価額に償却費を掛けて、さらに10ヶ月分を求めます。10ヶ月を「12分の10」年と考えて計算すると、減価償却費は上記の金額になります。
なお、この0.100という償却率は10分の1のことであり、単純に取得価額を耐用年数で割ることと同じです。月割り計算するにはこれに「使った月/12」をかけて計算します。毎年同じ金額が償却されるため、イメージしやすい方法です。
定率法の場合
以下の例を定率法で計算してみましょう。
【例2】3月決算の会社が以下の機械装置を6月に取得した。(償却率:0.200)
- 耐用年数10年
- 取得価額100万円
=166,666.666
=166,667円
減価償却資産を取得した年度の計算の手順は定額法と同様ですが、償却率が異なります。定額法よりも高額ですが、翌年以降は未償却残高に償却率を掛けるため、減価償却費は徐々に減っていきます。
例えば、この例の次年度の減価償却費は、100万円から16万6,667円をマイナスした金額(未償却残高)に0.200を掛けます。間違えないよう注意しましょう。
減価償却資産を取得した年度は減価償却費の計上は月割りで
減価償却資産を取得した年度の減価償却費は、取得月によって変わります。期首の月に取得した場合は丸1年分を計上しますが、それ以降に取得した場合は月割り計算を忘れずに行いましょう。
償却方法には定額法と定率法の2種類があり、個人事業主と法人では償却方法の決まり方が異なることも重要なポイントです。
【期間限定】会計ソフト移行で最大70万円ポイント還元!
オンプレミス型・インストール型をご利用の企業様へ。 移行作業をプロに任せる「導入支援サービス(サクセスプラン)」の費用相当額が、最大70万円分ポイント還元されるお得なキャンペーンを実施中です。
最後までこの記事をお読みの方に人気のガイド3選
最後に、ここまでこの記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料を紹介します。こちらもすべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
固定資産管理と減価償却の基本
固定資産管理の基本知識や流れ、ソフトウェアやシステム資産の管理と減価償却のポイントなどを解説した分かりやすいガイドです。
基本版の1冊として、多くの経理担当者の方にダウンロードいただいていおります。
経理のための固定資産管理見直しガイド
表計算ソフトでの固定資産管理に限界を感じる企業も多いのではないでしょうか。
経理業務における固定資産管理の見直しを検討している企業向けに、基本的な固定資産管理の業務の流れと、効率的な管理方法を詳しく解説した人気のガイドです。
マネーフォワード クラウド固定資産 サービス資料
マネーフォワード クラウド固定資産は、固定資産に関わる担当者全員がラクになる、複数台帳管理可能なクラウド型固定資産管理システムです。
クラウド上で資産の情報を一括管理できるため、最新の情報がすぐに見つかります。償却資産税申告書や法人税別表十六などの帳票が出力可能で、固定資産管理〜税務申告までを効率化します。
よくある質問
減価償却費を月割りで計算するには、どうすればいいですか?
1年分の減価償却費を12で割り、さらに使用した月数を掛けることで求められます。 詳しくはこちらをご覧ください。
ひと月に満たない期間は、月割り計算の際にどう扱えばいいですか?
ひと月に満たない場合でもひと月として計算します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会計の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
新着記事
請求書支払いの効率化はどう進める?手順と自動化のポイントを解説
Point請求書支払いの効率化はどう進める? 請求書支払いの効率化は、業務フローの標準化とシステムによる自動化の組み合わせで実現できます。 受領形式をPDF等の電子データに統一 A…
詳しくみる請求書を一括で振込できる?マナーや手数料の負担、効率化の手順を解説
Point請求書を一括で振込できる? 同一取引先への複数請求書は、事前に合意があれば合算して一括で振り込めます。 内訳を明記した支払通知書の送付がマナー 振込先口座が異なる場合は個…
詳しくみる振込代行サービスとは?比較ポイントや手数料を安く抑える方法を解説
Point振込代行サービスとは? 企業の送金業務を外部へ委託し、手数料削減と経理業務の効率化を同時に実現する仕組みです。 大口契約の活用により手数料を半額以下に CSV連携で入力業…
詳しくみる振込代行サービスのセキュリティは安全?仕組みや管理方法を解説
Point振込代行のセキュリティは安全? 銀行同等の暗号化と法的な保全措置により極めて安全です。 全通信をSSL暗号化し盗聴・改ざんを防止 倒産時も信託保全で預かり金を全額保護 社…
詳しくみる振込手数料を削減するには?法人のコスト対策と見直し術を解説
Point振込手数料を削減するには? 振込手数料の削減には、ネット銀行への移行や振込代行サービスの活用が最も効果的です。 ネット銀行活用で窓口より約30〜50%のコスト削減が可能 …
詳しくみる振込作業を効率化するには?経理の支払い業務をラクにする方法
Point振込作業を効率化するには? 銀行APIや全銀データを活用し、会計ソフトと銀行口座をシステム接続することで実現します。 API連携で手入力とログインの手間を削減 AI-OC…
詳しくみる会計の注目テーマ
- 勘定科目 消耗品費
- 国際会計基準(IFRS)
- 会計帳簿
- キャッシュフロー計算書
- 予実管理
- 損益計算書
- 減価償却
- 総勘定元帳
- 資金繰り表
- 連結決算
- 支払調書
- 経理
- 会計ソフト
- 貸借対照表
- 外注費
- 法人の節税
- 手形
- 損金
- 決算書
- 勘定科目 福利厚生
- 法人税申告書
- 財務諸表
- 勘定科目 修繕費
- 一括償却資産
- 勘定科目 地代家賃
- 原価計算
- 税理士
- 簡易課税
- 税務調査
- 売掛金
- 電子帳簿保存法
- 勘定科目
- 勘定科目 固定資産
- 勘定科目 交際費
- 勘定科目 税務
- 勘定科目 流動資産
- 勘定科目 業種別
- 勘定科目 収益
- 勘定科目 車両費
- 簿記
- 勘定科目 水道光熱費
- 資産除去債務
- 圧縮記帳
- 利益
- 前受金
- 固定資産
- 勘定科目 営業外収益
- 月次決算
- 勘定科目 広告宣伝費
- 益金
- 資産
- 勘定科目 人件費
- 予算管理
- 小口現金
- 資金繰り
- 会計システム
- 決算
- 未払金
- 労働分配率
- 飲食店
- 売上台帳
- 勘定科目 前払い
- 収支報告書
- 勘定科目 荷造運賃
- 勘定科目 支払手数料
- 消費税
- 借地権
- 中小企業
- 勘定科目 被服費
- 仕訳
- 会計の基本
- 勘定科目 仕入れ
- 経費精算
- 交通費
- 勘定科目 旅費交通費
- 電子取引
- 勘定科目 通信費
- 法人税
- 請求管理
- 勘定科目 諸会費
- 入金
- 消込
- 債権管理
- スキャナ保存
- 電子記録債権
- 入出金管理
- 与信管理
- 請求代行
- 財務会計
- オペレーティングリース
- 新リース会計
- 購買申請
- ファクタリング
- 償却資産
- リース取引




