- 更新日 : 2026年1月27日
工具器具備品とは?金額別の減価償却方法も解説!
工具器具備品勘定は、工具や家具、事務機器などを資産として計上する勘定科目です。貸借対照表の資産の部の固定資産の内訳として表示されます。
目次
工具器具備品は資産として計上する
1個または1組の取得価額が10万円以上の工具、器具、備品については、工具器具備品勘定で有形固定資産として計上します。
具体的には、次のようなものを工具器具備品勘定で計上します。
・パソコン、コピー機など事務機器
・事務机、応接セットなどオフィス家具
・カーテン
・絵画、書画骨董など美術品
資産の1組の考え方としては、次のような例が目安となります。複数の資産が組み合わさって機能する場合は、それらの資産をひとまとめにして考えます。
・カーテンは1部屋の枚数ごとに1組とする。
なお、工具を使用しない業種では「器具備品」勘定を使用する場合がありますが、この記事の説明では「工具器具備品」勘定で統一します。
工具器具備品は原則として減価償却する
工具器具備品勘定で計上した資産は、原則として減価償却しなければなりません。
減価償却は、年月の経過による資産価値の減少にあわせて、一定の耐用年数に応じて資産の取得価額を減額して費用に配分する会計処理です。
減価償却の方法は、定額法と定率法から選択できますが、法人の法定償却方法は定率法、個人事業主の法定償却方法は定額法と定められています。法定償却方法と異なる償却方法を採用する場合は、税務署に届け出る必要があります。
減価償却費を計算する場合の耐用年数は資産に応じて定められており、おおむね次の表のとおりです。
| 資産の種類 | 耐用年数(年) |
|---|---|
| 測定工具、検査工具 | 5 |
| パソコン | 4 |
| 事務机(金属製) | 15 |
| カーテン | 3 |
なお、絵画、書画骨董など美術品については、時の経過によって価値が減少するとは限らないため、特例が定められています。
平成27年1月1日以後に取得した美術品は、取得価額が100万円以上であるか、100万円未満であっても時の経過によって価値が減少しないことが明らかな場合は減価償却をしません。
平成27年1月1日より前に取得していた美術品等について、再度判定を行った結果、減価償却資産に該当することとなった美術品等については、平成27年1月1日以後最初に開始する事業年度に減価償却を行った場合のみ減価償却を行うことが可能です。
工具器具備品の購入時と決算時の仕訳例
工具器具備品の仕訳例を、購入時と決算時(減価償却費の計上)に分けてご紹介します。
(例)A社は事業年度が4月1日から翌年3月31日までの法人です。01年4月1日に1組48万円の応接セットを現金で購入しました。
購入時の仕訳は次のとおりです(消費税は考慮しません)。
■仕訳例1 応接セットの購入
(例)02年3月31日に決算を迎え、減価償却費を計上します。減価償却は定額法で行い、耐用年数は8年とします。
■仕訳例2 減価償却費の計上
【直接法】
【間接法】
減価償却費の計上方法には、資産の価額を直接減額する直接法と、減価償却累計額勘定を使って間接的に減額する間接法があり、どちらか選択して適用することができます。
なお、実務では、月ごとの業績を正確に把握するために、減価償却費を月ごとに計上することもあります。上記の例では毎月5,000円を減価償却費として計上します。
工具器具備品勘定を使用しない場合
工具、器具、備品は、土地、建物、機械装置などに比べると、取得価額は少額であることが多いものです。
工具、器具、備品であっても取得価額が一定の額を下回る場合は、工具器具備品勘定で資産計上せずに、取得した年度の経費にすることができます。経費で計上する場合は、消耗品費などの勘定科目を使用します。
また、資産として計上するものの、簡便な方法で減価償却をすることも認められています。
使用期間が1年未満または取得価額が10万円未満の場合
使用期間が1年未満または1個(1組)あたりの取得価額が10万円未満の資産は、少額減価償却資産として取得価額の全額を経費にすることができます。
取得価額が10万円以上20万円未満の場合
1個(1組)あたりの取得価額が10万円以上20万円未満の資産は、一括償却資産として3年で均等償却できます。
一括償却資産は、一括償却資産勘定でまとめて計上するほか、工具器具備品などの勘定科目で計上することもできます。
中小企業は取得価額が30万円未満なら一括償却できる
資本金の額が1億円以下であって青色申告をしている中小企業では、1個(1組)あたりの取得価額が30万円未満であれば、取得価額の全額を経費にすることができます。ただし、経費にできるのは年間300万円が限度です。
まとめ
工具器具備品勘定は、工具や家具、事務機器などを資産として計上する勘定科目です。ただし、これらの資産は取得価額が少額であることが多く、少額資産で適用できる一括償却を行う場合は、工具器具備品勘定は使いません。
工具器具備品の減価償却方法を正しく適用するためには、税理士の助言を得ることをおすすめします。
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よくある質問
工具器具備品はどのように計上する?
1個または1組の取得価額が10万円以上の工具、器具、備品については、工具器具備品勘定で有形固定資産として計上します。詳しくはこちらをご覧ください。
工具器具備品は減価償却が必要?
工具器具備品勘定で計上した資産は、原則として減価償却しなければなりません。詳しくはこちらをご覧ください。
工具器具備品勘定を使用しないのはどんな場合?
主に、使用期間が1年未満または取得価額が10万円未満の場合・取得価額が10万円以上20万円未満の場合・中小企業で取得価額が30万円未満の場合です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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