- 作成日 : 2025年2月5日
請求代行サービス(SaaS)とは?利用のメリットは?
人事・会計・決済など様々なSaaSが普及しています。そもそも、SaaSとはどんなサービスなのでしょうか。また、請求代行サービスとしてのSaaSはどんなサービスで、利用するにあたりどんなメリットがあるかについても紹介します。
目次
SaaS(Software as a Service)とは?
まず、SaaS全般の説明をします。
SaaSの特徴
SaaSとは、「Software as a Service」の略称です。SaaSの提供者であるサーバー側がソフトウェアをインターネットなどに経由させることで、利用者であるクライアント側で必要なサービスを選択して利用できます。それまでは、ソフトを購入したらアップデート等は自分で行う必要がありましたが、SaaSの場合はそのような手間は必要ありません。
また、必要に応じてサービス内容も変更できるなど、フレキシブルな運用ができます。マルチデバイス対応なので、ソフトを導入した一つのパソコンからしか動作ができないといった不便さも回避できます。最近では、テレワークも普及していますが、自宅のパソコンやノートパソコン、タブレットなどからでもアクセスできるので利便性が高いです。
SaaSの種類
SaaSは様々な分野で広がっており、労務管理・顧客管理(CRM)・会計・決済などのサービスがあります。
企業としてSaaSを導入すると、業務の効率化に期待ができますが、導入時には社員の教育などが必要になります。また、社外で利用する際の情報管理について徹底しておかなければ、情報流出などの可能性があるので注意すべきです。
請求代行(SaaS)のサービス内容は?
請求代行(SaaS)が代行してくれることは以下の通りです。
1. 請求書発行
請求代行サービスでは、請求書の発行をしてくれます。請求書の発行は、取引先の数が多いと、請求書の作成・管理・発送が手間になりますが、請求代行サービスの導入により工数を減らすことができます。
2. 代金回収
入金日に合わせて、請求先から代金の回収を行います。正しい金額が振り込まれているかを確認する消込業務は、取引先が多いと手間です。請求金額と入金金額が違う場合などには照合できずに、原因追及に時間を取られることになります。請求代行を導入することでその手間を回避できます。
3. 入金
請求先から回収した代金は、まとめて請求代行会社から入金をします。
4. 催促
請求先が期日に支払いをしてくれない場合には、請求代行会社から催促をしてくれます。催促は精神的にも負担です。催促業務を請求代行会社に対応してもらえば、ストレスを大きく軽減できます。
5. 与信管理
請求代行を利用すれば、万が一支払いをしてくれなかった場合には保証してくれることがほとんどです。そのため、取引先の信用力に合わせて取引上限額を決めるなどの与信管理を代わりに行ってくれます。
請求代行(SaaS)を利用するメリットは?
最後に、請求代行を利用するメリットを紹介します。
コア業務に集中することができる
請求代行を導入することにより、経理関係に割いていた手間やコストを省くことができます。通常は、経理担当者が請求書の発行から消込までを行い、未入金の場合は担当者が催促をすることになります。この業務を請求代行会社に任せることができれば、その分を本来の営業活動や商品開発などに注力することが可能です。
請求漏れなどのヒューマンエラーを減らすことができる
経理担当者や営業事務の担当者が自分で請求書を作って送付する場合、請求漏れや請求金額のミスなどがどうしても起きてしまいます。ダブルチェック体制などをすればヒューマンエラーを減らすことはできますが、どうしても工数がかかります。特に、管理する請求書の量が増えればヒューマンエラーが起こる可能性も高まるでしょう。そのため、取引先が多く、毎月のように請求漏れやミスが起こっている場合などには、正確な処理に期待できる請求代行がおすすめです。
万が一顧客からの支払いがなかった場合には保証してもらえる
請求代行サービスでは、与信管理を行い、万が一顧客からの支払いが期日になかった場合には保証をしてくれます。月末に取引先からの入金見込みで仕入先への支払いを予定する企業も多いですが、予定通りに支払いされなければ資金繰りが悪化し、最悪のケースでは黒字倒産という事態に陥ることも考えられます。請求代行を活用すれば、入金の見通しがつきやすくなるので、キャッシュフローが安定し、事業投資を行いやすくなります。
まとめ
請求代行(SaaS)サービスを導入することにより、営業活動に注力できる、請求漏れなどのヒューマンエラーをなくすことができる、顧客からの支払いがない場合には保証を受けることができると言ったメリットがあります。マネーフォワード 掛け払いでは、企業向けの請求代行サービスの他に、SaaS事業者向けのプランも提供しています。請求業務が企業運営の足かせとなっていると感じている場合は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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