• 更新日 : 2020年6月10日

与信管理とは

与信管理とは、取引先に対する貸付金や売掛金を確実に回収できるよう管理する一連のリスク対策および管理施策である。具体的な実務としては、信用を与えた取引先に関する様々な情報を収集・分析・判断し、倒産しそうな企業との取引の回避や保全を図ることが挙げられる。

与信と信用リスクについて

取引先へ信用を供与することを「与信」という。具体的には、販売代金の支払いを売掛取引や掛け売りなどによって一定期間猶予すること等が挙げられる。ただし、商取引においてリスクとなるのが、取引先が倒産して不良債権化してしまう可能性などである。このようなリスクを「信用リスク」という。

与信管理の考え方

信用リスクに備えるために、企業は商取引の前に取引相手の事業の状況などに対する「信用調査」を行う。信用調査によってそれぞれの取引先の経営的安全性を判断してから与信を行う。
また、与信管理においては「この取引先といくらまで取引額を設定しても大丈夫と思われるか」という最大金額を取引先ごとに設定し、定期的に見直さなければならない。取引先に対する与信の最大金額を算出することを「与信限度額の設定」という。
これらの与信管理は販売先だけでなく、仕入先、外注先、下請先、貸付先など全ての取引先に対して行われなければならない。

与信管理のフロー

与信管理のフローはおよそ次の通りである。

与信承認のプロセス(商談の開始から契約まで)
(1)潜在顧客の発見とアプローチ
(2)顧客の情報収集
(3)定性分析・定量分析・商流分析などによる顧客の分析
(4)信用力評価、決済条件、与信限度額の設定
(5)契約条件の交渉

与信後の管理(取引の開始から事後管理)
・売掛金の管理、入金管理
・継続取引先の定期的なチェック
・与信限度の定期的な見直し(原則1年で見直し)
・信用リスクが発生したときの対応


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