- 更新日 : 2026年2月5日
未払消費税とは?計上時期や仕訳の解説
未払消費税とは、事業年度の末日における未納付の消費税について仕訳する勘定科目です。また、未払消費税の処理は、消費税の会計処理方法により異なります。
本記事では未払消費税の概要や決算書の記載、会計処理方法ごとの仕訳例についてご紹介します。
未払消費税とは
未払消費税とは、決算時に仮受消費税と仮払消費税の相殺を行い、支払うべき消費税がある場合に計上する勘定科目です。
貸借対照表では、以下の図のように「流動負債の部」に記載されます。

未払計上により、決算書をみるだけでどれくらいの消費税を支払う必要があるのかがわかります。
未払消費税の仕訳は消費税の会計処理により異なる
未払消費税の仕訳は、消費税の会計処理を税抜経理方式にするか税込経理方式にするかで処理方法が異なります。
税抜経理方式とは、本体価格と消費税を分けて処理する方法です。
日々の仕訳で仮払消費税・仮受消費税をそれぞれ計上します。仕訳例をみていきましょう。
2万円(消費税額2,000円)の商品を仕入れた場合の仕訳は、以下のとおりです。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 仕入 | 20,000円 | 現金 | 22,000円 | A社から〇〇の仕入れ |
| 仮払消費税 | 2,000円 | |||
3万円(消費税額3,000円)で商品を販売した場合の仕訳は、以下のとおりです。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 現金 | 33,000円 | 売上 | 30,000円 | 〇〇を売上 |
| 仮受消費税 | 3,000円 | |||
一方、税込経理方式は消費税の金額も含めて処理します。
仕訳は税抜経理方式よりもシンプルで、本体価格と消費税を合計して処理します。
2万円(消費税額2,000円)の商品を仕入れた
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 仕入 | 22,000円 | 現金 | 22,000円 | A社から〇〇の仕入れ |
3万円(消費税額3,000円)の商品を販売した
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 現金 | 33,000円 | 売上 | 33,000円 | 〇〇を売上 |
免税事業者が利用できるのは税込経理方式のみですが、課税事業者は税込経理方式と税抜経理方式のどちらかを選択できます。
税抜経理方式は消費税を分けて計上するため、期中でも納税額を把握しやすいのがメリットです。支払額を事前に準備できるという利点もあります。ただし、税抜経理方式は消費税を分けて計上するため、処理に手間がかかります。
一方、税込経理方式は帳簿処理が簡単である反面、決算時まで正確な利益がわからない点はデメリットです。納税額を把握できないため、準備不足で滞納してしまうというリスクもあります。
未払消費税の仕訳
前述のように、未払消費税の仕訳は税抜経理方式と税込経理方式で異なります。それぞれの仕訳例についてみていきましょう。
(税抜経理方式の場合)
税抜経理方式で処理する場合、決算時には仮払消費税と仮受消費税を相殺し、支払わなければならない未払消費税を計上します。
決算時の仮払消費税の残高が30万円、仮受消費税の残高が50万円だった場合、相殺して未払消費税は20万円となります。仕訳は以下のとおりです。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 仮受消費税 | 500,000円 | 仮払消費税 | 300,000円 | 未払消費税の計上 |
| 未払消費税 | 200,000円 | |||
税抜経理方式で中間消費税を納めたときは、「仮払金」の勘定科目を使って仕訳します。
5万円を現金で納付した場合の仕訳
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 仮払金 | 50,000円 | 現金 | 50,000円 | 中間消費税の支払い |
税抜経理方式の決算では、以下のように仕訳します。
仮払消費税の残高30万円、仮受消費税の残高50万円、中間消費税5万円はすでに計上し、未払消費税149,800円を確定納付額とした
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 仮受消費税 | 500,000円 | 仮払消費税 | 300,000円 | 消費税の精算 |
| 仮払金 | 50,000円 | 中間消費税 | ||
| 未払消費税 | 149,800円 | 確定納付額 | ||
| 雑収入 | 200円 | 消費税精算差額 | ||
なお、消費税等の端数処理の関係などにより、未払消費税の金額が確定申告により計算した納付または還付金額と一致しない場合があります。その際は、差額を雑収入または雑損失として処理しましょう。
確定納付額149,800円を納めたときは、以下のように仕訳します。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 未払消費税 | 149,800円 | 現金 | 149,800円 | 確定納付額を入金 |
(税込経理方式の場合)
税込経理方式で中間消費税を納めた場合には、「租税公課」で処理します。
5万円を現金で支払った場合の仕訳
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 租税公課 | 50,000円 | 現金 | 50,000円 | 中間消費税の支払い |
税込経理方式の場合、決算時の仕訳は原則として不要です。申告書を提出した日の属する事業年度に経費計上するため、納税前の未払分を計上する必要はありません。
翌期に確定納付額149,800円を納めたときに、「租税公課」で処理します。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | ||
|---|---|---|---|---|
| 租税公課 | 149,800円 | 現金 | 149,800円 | 確定納付額を入金 |
未払消費税の処理方法を確認しておこう
未払消費税は決算時に消費税の精算を行い、支払うべき消費税があるときに計上します。税抜経理方式と税込経理方式では仕訳処理が異なるため、正しい方法を確認しておきましょう。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが適当かは会社ごとに異なります。特徴を把握して、自社に合う方法を採用するとよいでしょう。
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よくある質問
未払消費税とは?
税抜方式の場合、決算時に仮受消費税と仮払消費税の相殺を行い、支払うべき消費税がある場合に計上する勘定科目です。詳しくはこちらをご覧ください。
未払消費税の仕訳はどうやる?
決算時に「仮払消費税」と「仮受消費税」との清算で計上します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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