- 更新日 : 2026年1月27日
延滞金・延滞税の仕訳に使う勘定科目まとめ
税金の納付期限に遅れると、延滞金や延滞税が発生することがあります。延滞金・延滞税は「租税公課」の勘定科目で仕訳をしますが、ペナルティ的な意味合いの税金のため、原則として経費計上はできません。具体的な仕訳例を挙げて解説します。
延滞金・延滞税の仕訳に使える勘定科目
延滞金とは、住民税などの地方税の納期に遅れたときに支払う税金のことです。一方、延滞税とは、固定資産税などの国税の納期に遅れたときに支払う税金を指します。
延滞金も延滞税もいずれも税金であるため、法人の場合は「租税公課」の勘定科目で仕訳をします。しかし、個人事業主の場合は「租税公課」としては帳簿に記載しません。法人と個人事業主に分けて、延滞金・延滞税の仕訳方法を説明します。
法人の場合
法人税を延滞し、延滞税の納付案内が届いたとしましょう。その場合は、以下のように借方に「租税公課」の勘定科目を使って仕訳できます。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 租税公課 | 2,000円 | 現金 | 2,000円 | 法人税の延滞税 | |
なお、延滞税は納期限の翌日から2ヵ月を経過する日までは年2.4%(※)、2ヵ月経過後は年8.7%(※)の割合で計算されます。経過日数が増えるごとに税額が増えるため、1日でも早く支払うことが大切です。
一方、地方税の納付が遅れたときは、延滞金と合わせて督促手数料も請求されます。督促手数料も延滞金と同じく「租税公課」の勘定科目を使って仕訳はできますが、損金算入できるため、延滞金とは別に仕訳をすることが必要です。
例えば、住民税を5万円滞納し、延滞金1,500円、督促手数料100円を請求されたとしましょう。まとめて現金で支払ったときは、以下のように仕訳ができます。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 預り金 | 50,000円 | 現金 | 51,600円 | 住民税 | |
| 租税公課 | 1,500円 | 住民税の延滞金 | |||
| 租税公課 | 100円 | 督促手数料 | |||
督促手数料は「支払手数料」の勘定科目を使って仕訳をすることもできます。延滞金と別の勘定科目を使っておくと、経費算入するときに見分けやすくなります。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 預り金 | 50,000円 | 現金 | 51,600円 | 住民税 | |
| 租税公課 | 1,500円 | 住民税の延滞金 | |||
| 支払手数料 | 100円 | 督促手数料 | |||
※2023年1月1日~12月31日の場合
参考:国税庁「延滞税の割合」
個人事業主の場合
個人事業主も法人と同様、延滞金・延滞税を経費計上することはできません。また、「租税公課」の勘定科目を使って仕訳をしない点にも注意が必要です。
所得税の延滞税を知らせる督促状が届いたとしましょう。延滞税が3,000円で、事業用の資金から支払ったときは、以下のように仕訳をします。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 事業主貸 | 3,000円 | 現金 | 3,000円 | 所得税の延滞税 | |
また、固定資産税の延滞金を知らせる督促状が届いたとしましょう。延滞金が2,000円、督促手数料が100円、事業用の資金から支払ったときは、以下のように仕訳をします。
| 借方 | 貸方 | 摘要 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 事業主貸 | 2,000円 | 現金 | 2,100円 | 固定資産税の延滞金 | |
| 支払手数料 | 100円 | 督促手数料 | |||
一方、個人事業主がプライベートのお金から延滞金・延滞税を支払ったときは、帳簿に記載する必要はありません。
延滞金・延滞税の税務上の取り扱い
国税や地方税の延滞時に発生する延滞税・延滞金は、損金算入できません。
一方、社会保険料の延滞金は、税法上の延滞金ではないため、損金算入することが可能です。また、延滞金発生時に請求される督促手数料も損金算入できます。納期限を延長したときに発生する利子税・延滞金についても損金算入の対象です。
損金算入できる項目とできない項目を、同じ勘定科目を使って仕訳をすると、帳簿が見返しにくく、経費計算も複雑になってしまいます。督促手数料は「支払手数料」の勘定科目を使う、納期限の延長時の利子税・延滞金については摘要欄に詳細を記載するなどの工夫をし、見やすい帳簿を作成しましょう。
延滞金・延滞税が発生しないように納税期限を確認しておこう
税金を滞納し、延滞金・延滞税が発生したときは、原則として経費計上できません。納期限を延長する場合や社会保険料の滞納した場合などは経費計上できますが、いずれも本来ならば支払う必要のないお金だという点に注意が必要です。
発生した延滞金・延滞税について正しく仕訳をすることは大切ですが、延滞金・延滞税が発生しないように納税期限を確認することはさらに大切です。納税期限を守り、延滞金・延滞税が発生しないようにしましょう。
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よくある質問
延滞金・延滞税の仕訳はどうやる?
延滞金・延滞税は「租税公課」の勘定科目で仕訳をすることが一般的です。ただし、個人事業主については事業資金から支払ったときは「事業主貸」の勘定科目を使います。詳しくはこちらをご覧ください。
延滞金・延滞税の税務上の取り扱いは?
国税や地方税の延滞時に発生する延滞金・延滞税は、原則として損金算入できません。ただし、社会保険料の延滞金や、納期限を延長したときの延滞金については損金算入が可能です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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