- 更新日 : 2025年4月23日
謎多き「お祭り屋台」の税事情 納税義務はあるの?
東京の靖国神社で7月13日~16日の間、夏の訪れを告げるお祭り「第72回みたままつり」が開催されました。
みたままつりと言えば、近年話題になったのが「屋台の出店中止」。一部参拝客のマナー悪化などが原因で2015年から出店が中止されていましたが、2018年より再開されることになりました。今回は、なにかと謎めいている「屋台」の税金について吉野一也税理士に聞きました。
消費税は書かれてないけど、店は納税を免除されている?

――お祭りなどで屋台を出店する際、店主は何の税金を納めることになりますか。
吉野税理士:お祭りに出店される屋台であっても、利益を出すことを目的としているのであれば事業としてみなされます。なので、他の業種と同様に税金が課されます。
そのため、店主には所得税(法人として出店している場合は法人税)や消費税などの税金が課税されることになります。
――屋台の商品には税金が書かれていませんが、店主は消費税納税を免除されているのですか?
吉野税理士:例えば屋台で売られる500円のたこ焼きのうち、8%にあたる約38円は消費税です。
税金の表記がなくても、消費税は商品の販売価格にあらかじめ含まれています。なので、店主が納税を免除されているわけではありません。
ただし、消費税の納税義務がない場合もあります。
消費税については、基本的に2年前(法人だったら2期前)の売上高が1,000万円を超える場合に課税事業者とみなされ、納税義務が発生します。そのため店主が課税事業者に該当する場合は、上記の消費税分の38円を納税する義務があります。
しかし、そもそも売上規模が少なく、2年前の課税売上高が1,000万円を下回る場合は、消費税を納める義務がありません。38円は店主の取り分となります。
レシートは出ないけど、納税額は計算できるの?

――一般的に屋台ではレシートが出ないので、売上の伝票などが残らないように思います。伝票がなくても、店主は納税額を計算できるのでしょうか。
吉野税理士:売上伝票がなくても、営業終了後にその日の売上金を集計して記録することにより、納税額の計算をする必要があります。
注意点としては、売上金の中から経費の支払いをしてしまうと手元に残った現金を集計しても本来の売上が分からなくなってしまうこと。
屋台の店主は、出店したお祭りごとにいくら儲かったかをしっかり把握することが重要です。
正しい収支計算を行うため、売上として受け取った現金とは別に、釣り銭用や経費支払用の現金を用意し、売上金と混同しないことがポイントです。
【取材協力】吉野 一也(よしの かずや)
税理士/Credo税理士法人
鉄道会社での経理を経て、千葉県最大規模の税理士法人にて20代でマネージャーに就任し、数多くの企業・個人の申告や税務調査を経験。その後、Credo税理士法人へ社員税理士として参画。現在は、自身の飲食チェーンでのキッチンリーダー経験を活かし、飲食店の現場を理解した税理士としての成長支援や年間30店舗以上の開業支援を行っている。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会計の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
間接税と直接税との違いとは
税金の徴収方法には2種類あります。直接税と呼ばれる方法と、間接税と呼ばれる方法です。 直接税はその言葉どおり、納税者が直接税金を支払います。所得税や住民税、法人税や事業税、固定資産税、相続税、贈与税、自動車税などが直接税に当たります。「買い…
詳しくみる法人が白色申告を選ぶとデメリットだらけ?青色申告との違いを解説
白色申告は、選択するものではなく、青色申告をしなかった場合の申告が白色申告となります。青色申告は特典が多いものの、正確に記帳して複式簿記で処理を行うなどのルールを守らなければなりません。長期間の経営の中においては、法人が白色申告を選択するこ…
詳しくみる財団法人とは?設立前に知っておくべきポイント
一般財団法人△△会、公益財団法人○○財団など世の中には多くの「財団法人」と名のつく団体があります。 そもそも財団法人とはどういった性質の団体なのか、あるいは「一般」財団法人「公益」財団法人とは何を意味する名称なのか。 ここでは「一般」と「公…
詳しくみる法人税申告書の別表11とは?見方や書き方、注意点まで解説
法人税申告書の別表11は、引当金にかかわる書類です。この記事では、法人税申告書を社内で作成したいと考えている企業向けに、別表11の種類や書き方、作成にあたっての注意点を解説します。 法人税申告書の別表11とは 法人税申告書の別表11は、貸倒…
詳しくみる法人税申告書の別表15とは?見方や書き方、注意点まで解説
法人税申告書の別表15は、法人の交際費等に関する明細を示した書類です。この記事では、別表15の種類、別表15の各項目と書き方、別表15作成時の注意点まで解説していきます。 法人税申告書の別表15とは 別表15は、法人の交際費等の損金算入に関…
詳しくみるコロナ支援金の「課税・非課税」 なぜ持続化給付金は課税対象なのか考えてみよう
新型コロナの感染拡大から約半年が経ちました。僕のもとには今もなお、持続化給付金や家賃支援給付金に関する質問が届きます。 すでに申請を済ませ、無事に入金されたという方も多いと思います。大変な中、手続きお疲れ様でした。 ところで、コロナの支援金…
詳しくみる会計の注目テーマ
- 勘定科目 消耗品費
- 国際会計基準(IFRS)
- 会計帳簿
- キャッシュフロー計算書
- 予実管理
- 損益計算書
- 減価償却
- 総勘定元帳
- 資金繰り表
- 連結決算
- 支払調書
- 経理
- 会計ソフト
- 貸借対照表
- 外注費
- 法人の節税
- 手形
- 損金
- 決算書
- 勘定科目 福利厚生
- 法人税申告書
- 財務諸表
- 勘定科目 修繕費
- 一括償却資産
- 勘定科目 地代家賃
- 原価計算
- 税理士
- 簡易課税
- 税務調査
- 売掛金
- 電子帳簿保存法
- 勘定科目
- 勘定科目 固定資産
- 勘定科目 交際費
- 勘定科目 税務
- 勘定科目 流動資産
- 勘定科目 業種別
- 勘定科目 収益
- 勘定科目 車両費
- 簿記
- 勘定科目 水道光熱費
- 資産除去債務
- 圧縮記帳
- 利益
- 前受金
- 固定資産
- 勘定科目 営業外収益
- 月次決算
- 勘定科目 広告宣伝費
- 益金
- 資産
- 勘定科目 人件費
- 予算管理
- 小口現金
- 資金繰り
- 会計システム
- 決算
- 未払金
- 労働分配率
- 飲食店
- 売上台帳
- 勘定科目 前払い
- 収支報告書
- 勘定科目 荷造運賃
- 勘定科目 支払手数料
- 消費税
- 借地権
- 中小企業
- 勘定科目 被服費
- 仕訳
- 会計の基本
- 勘定科目 仕入れ
- 経費精算
- 交通費
- 勘定科目 旅費交通費
- 電子取引
- 勘定科目 通信費
- 法人税
- 請求管理
- 勘定科目 諸会費
- 入金
- 消込
- 債権管理
- スキャナ保存
- 電子記録債権
- 入出金管理
- 与信管理
- 請求代行
- 財務会計
- オペレーティングリース
- 新リース会計
- 購買申請
- ファクタリング
- 償却資産
- リース取引