後発事象

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後発事象とは、決算において下記の条件にあてはまる場合、財務諸表に記載しなくてはならない経済事象である。当期の財務諸表の見積り項目の修正または次期以降の財務諸表に影響を及ぼす事象として開示が求められる。

・貸借対照表日以後、損益計算書および貸借対照表の作成日までに生じた事柄であること
・次期以降の財政状態および経営成績に影響を与える重要な事象であること

企業会計原則による後発事象の例

企業会計原則注解[注1-3]では、以下のような後発事象については注記しなければならないと定めている。

・火災、出水等による重大な損害の発生
・多額の増資又は減資及び多額の社債の発行又は繰上償還
・会社の合併、重要な営業の譲渡又は譲受
・重要な係争事件の発生又は解決
・主要な取引先の倒産

これらの後発事象を開示することは、投資家ならびに関係者が当該企業の財政状態や経営成績を正しく理解するうえできわめて重要である。なお、「財務諸表規則第8条の4」や「計算書類規則」においても注記しなければならないとする規定がみられる。

修正後発事象と開示後発事象

後発事象は修正後発事象と開示後発事象の2つの事象がある。修正後発事象とは実質的な原因が決算日時点において発生している会計事象である。重要な後発事象については財務諸表の修正を行うことが必要となる。開示後発事象は、実質的な原因が決算日時点で存在せず当該事業年度には影響しないものの、翌事業年度以降の財政状態や経営成績、キャッシュフローの状況などに影響を及ぼす会計事象であるため財務諸表への注記が必要となる。

後発事象の実質的な判断

以下、得意先の倒産という具体的な事象において、修正後発事象と開示後発事象のどちらに該当するか判断するにあたっての基本的な考え方の例を説明する。

得意先の財政状態が徐々に悪化していることが分かっており、決算日後に得意先が倒産して売掛金が回収不能になった場合は、実質的な原因が決算日現在において存在していたと考えられ、修正後発事象として売掛金の回収不能額を損失計上することとし、財務諸表の修正が必要である。

一方で、決算日後に発生した災害で得意先が倒産した場合などは、実質的な原因が決算日現在には存在していないと考えられるため開示後発事象として取り扱う。



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