• 更新日 : 2024年8月8日

トレーラーハウスの耐用年数と減価償却費計算を解説

トレーラーハウスは、タイヤの付きのシャーシ上に乗った、小さな家のようなものです。トレーラーハウスは「車両」に分類されますが、資産としてどう扱えばよいのか、疑問を感じられる方も多いでしょう。この記事では、トレーラーハウスを所有した場合の耐用年数や減価償却の計算・仕訳方法について解説していきます。

トレーラーハウスは減価償却が必要

トレーラーハウスは、タイヤ付きのシャーシの上にある建造物で、住居や店舗として利用が可能です。トレーラーハウスは、「保安基準第2条に基づく区分」により、全長12,000mm、全幅2,500mm、全高3,800mmを超えないものは「車検付きトレーラーハウス」で、それ以上のサイズは「大型トレーラーハウス」に分類されます。

トレーラーハウスにエンジンは付いていませんが、車で牽引すれば移動ができるため、会計上は「車両」に分類され、減価償却が必要です。

減価償却とは、資産の購入費用を耐用年数に応じて費用化する会計制度です。原則として「耐用年数1年以上」「取得価額10万円以上」の固定資産を対象としています。

減価償却についての詳しい解説は以下の記事をご覧ください。

コンテナハウスとの違いは?

混同されがちですが、トレーラーハウスとコンテナハウスは定義が異なります。トレーラーハウスは、タイヤの付いたシャーシの上にあるため、車の引率によって移動が可能です。一方、コンテナハウスは土地の上に直接建造されるため、移動ができません。そのため、トレーラーハウスは車両として扱われ、コンテナハウスは建築物として扱われます。

また、トレーラーハウスとキャンピングカーも異なる存在です。キャンピングカーはエンジン付きのため自走できますが、トレーラーハウスにはエンジンが付いていません。つまり、車両ではあるものの、トレーラーハウスだけでは移動ができないという特徴があります。

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トレーラーハウスの耐用年数

かつて、トレーラーハウスは簡易建造物と自動車のどちらで解釈されるかによって会計上の耐用年数が異なっていました。それぞれの耐用年数は以下の通りです。 

簡易建築物
7年
自動車
4年

平成24年に「道路運送車両の保安基準」が一部改正され、トレーラーハウスが法的に自動車に区分されることとなりました。そのため現在ではトレーラーハウスの耐用年数は4年として減価償却が行われています。

なお、日本建築行政会議「建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例」における「車両を利用した工作物」では、以下のいずれかの条件に該当する場合は建築基準法第2条第1号で定義する「建築物」として扱うとされています。

  • 随時かつ任意に移動することに支障のある階段、ポーチ、ベランダ、柵等があるもの
  • 給排水、ガス、電機、電話、冷暖房等のための設備配線や配管等をトレーラーハウス等に接続する方法が、簡易的な着脱式でないもの
  • 規模、形態、設置状況等から随時かつ任意に移動できるとは認められないもの

また、トレーラーハウスの規模によっては、公道の走行に特殊な許可が求められます。「道路運送車両の保安基準」第二条で定められた自動車の大きさは「全長12,000mm、全幅2,500mm、全高3,800mm」以内です。トレーラーハウスがこの大きさに収まらない場合、到着予定地の運輸局に「基準緩和の認定」を申請したうえで、国道事務所で「特殊車両通行許可」を取得する必要があります。

すなわち、これまでの条件を踏まえると、主に以下3つを全て満たすことで、初めてトレーラーハウスとして認められ、耐用年数4年の固定資産として扱えるのです。

  • 随時かつ任意に移動できる状態で設置されている
  • 設置した土地のライフラインと工具を使用せずに着脱できる
  • 公道の走行が適法に認められる規模・形態、または許可状況である

中古で入手した場合の耐用年数

ここまで解説した耐用年数は、新品のトレーラーハウスを入手した場合を前提としました。中古のトレーラーハウスを購入した場合は一般的な中古車の耐用年数と同様に、以下の計算式で耐用年数を算出します。

耐用年数=(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×20%)

また、法定耐用年数を超えたトレーラーハウスを購入した場合は、こちらも法定耐用年数を超過した一般的な中古車と同様に扱います。

耐用年数=法定耐用年数×20%

トレーラーハウスの減価償却費計算と仕訳例

ここでは、トレーラーハウスを実際に購入した場合の仕訳や、減価償却の具体例を紹介していきましょう。減価償却には、毎年同じ額で償却していく「定額法」と、初年度から少しずつ償却額が減っていく「定率法」があります。

定額法の場合

定額法による減価償却費は以下のように計算します。

定額法の減価償却費=取得価額×定額法の償却率

(例)400万円のトレーラーハウスを購入した場合の償却限度額と期末帳簿価額

年数
期首帳簿価額
償却限度額
期末帳簿価額
1年目
4,000,000円
1,000,000円
3,000,000円
2年目
3,000,000円
1,000,000円
2,000,000円
3年目
2,000,000円
1,000,000円
1,000,000円
4年目
1,000,000円
999,999円
1円

※4年の定額法償却率は0.25
※最終年は備忘価格として減価帳簿価額を1円残します

減価償却の仕訳例(初年度)

(例)決算において期首に購入したトレーラーハウス(取得原価4,000,000円、耐用年数4年)について減価償却を行った。

直接方

借方
貸方
減価償却費
1,000,000円
車両運搬具
1,000,000円

間接法

借方
貸方
減価償却費
1,000,000円
減価償却累計額
1,000,000円

定率法の場合

定率法による減価償却費は以下のように計算します。

定率法の減価償却費=未償却残高×定率法の償却率

(例)400万円のトレーラーハウスを購入した場合の償却限度額と期末帳簿価額

年数
期首帳簿価額
償却限度額
期末帳簿価額
1年目
4,000,000円
2,000,000円
2,000,000円
2年目
2,000,000円
1,000,000円
1,000,000円
3年目
1,000,000円
500,000円
500,000円
4年目
500,000円
499,999円
1円

※4年の定率法償却率は0.500
※最終年は備忘価格として減価帳簿価額を1円残します

減価償却の仕訳例(初年度)

(例)決算において期首に購入したトレーラーハウス(取得原価4,000,000円、耐用年数4年)について減価償却を行った。

直接法

借方
貸方
減価償却費
2,000,000円
車両運搬具
2,000,000円

間接法

借方
貸方
減価償却費
2,000,000円
減価償却累計額
2,000,000円

トレーラーハウスは車両扱い

トレーラーハウスは、住居や店舗として利用できるものの、タイヤの付いたシャーシ上にあるため車両として扱われ、減価償却も他の車両と同様に4年で行います。ただし、任意に移動できない状態で土地の電気・ガス・水道とつなぐと、建築物扱いになるため注意が必要です。減価償却は一般的な車両と同様に、定額法・定率法どちらかで行います。

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よくある質問

トレーラーハウスは減価償却が必要?

トレーラーハウスは、タイヤの付いたシャーシ上にあり、牽引により公道を走れるため、車両として減価償却をする必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。

トレーラーハウスの耐用年数は?

トレーラーハウスは、平成24年の「道路運送車両の保安基準」の改正により法的に自動車として認められたため、耐用年数(償却期間)は4年となっています。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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