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  • 更新日 : 2026年1月27日

訂正仕訳・逆仕訳とは?よくある間違いと直し方をわかりやすく解説

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日々の仕訳を入力していると、「あ、金額を間違えた」「借方と貸方が逆だった」など、あとから気づくことがあります。そんなときに使われるのが「訂正仕訳」や「逆仕訳」です。帳簿をきれいに修正するためには、誤りの内容に応じて正しく仕訳を組み立て直す必要があります。

この記事では、訂正仕訳や逆仕訳の基本的な考え方から、金額・勘定科目・貸借逆のケース別に仕訳のやり方をわかりやすく紹介します。

目次

  • 訂正仕訳・逆仕訳とは?
    • 訂正仕訳・逆仕訳が必要なケース
  • 訂正仕訳・逆仕訳を行う流れ
    • ステップ1:どんな間違いかを見極める
    • ステップ2:間違った仕訳を確認・メモしておく
    • ステップ3:訂正仕訳または逆仕訳で修正する
    • ステップ4:仕訳帳の流れを確認しておく
  • 金額を訂正する仕訳のやり方(訂正仕訳)
    • 多く入力していた場合(過大計上)
    • 少なく入力していた場合(過少計上)
    • 同一仕訳内で複数項目の金額を直したい場合
  • 勘定科目を訂正する仕訳のやり方(訂正仕訳)
    • 借方の勘定科目を間違えた場合
    • 貸方の勘定科目を間違えた場合
    • 借方と貸方の両方を間違えた場合
  • 貸借逆を訂正する仕訳のやり方(逆仕訳)
    • 接待費用を現金で支払ったが、貸借を逆に入力してしまった
    • 金額ミス+貸借逆の複合間違いも逆仕訳で対応
    • 逆仕訳の注意点
  • 訂正仕訳・逆仕訳を行う際の注意点
    • ① 修正履歴を帳簿上に残すことを意識する
    • ② 仕訳の修正日は「処理した日」でOK
    • ③ 逆仕訳は数字も科目も間違えずに入力する
    • ④ 同じミスが繰り返されていないか確認する
    • ⑤ 決算前の修正は早めに対応を
  • 仕訳ミスは正しく直して帳簿を整えよう

訂正仕訳・逆仕訳とは?

仕訳の間違いに気づいたとき、すぐに入力を直すのではなく、帳簿上で「何を間違えて、どう修正したのか」がわかるように処理する必要があります。そこで使われるのが「訂正仕訳」と「逆仕訳」です。

  • 訂正仕訳:間違った部分だけを修正する方法。金額や勘定科目を直すときなどに使います。
  • 逆仕訳:一度間違った仕訳をまるまる打ち消すために、同じ仕訳を借方・貸方を逆にして入力し、そのあとに正しい仕訳をあらためて入力する方法です。

どちらの方法を使うかは、間違いの内容や修正のタイミングによって変わります。

訂正仕訳・逆仕訳が必要なケース

仕訳の修正が必要になる代表的なパターンは、以下のようなものがあります。

ミスの内容例一般的な修正方法
金額を間違えた交通費1,200円を2,100円と入力していた訂正仕訳
勘定科目を間違えた消耗品費を旅費交通費として処理していた訂正仕訳
借方・貸方が逆売上の仕訳で借方と貸方を入れ替えてしまった逆仕訳+正しい仕訳
取引自体が誤り取引がなかったのに仕訳を入力してしまった逆仕訳のみ

一部だけ直す場合は「訂正仕訳」、全体を取り消したいときは「逆仕訳」を使うのが一般的です。

金額間違いの具体例

誤った仕訳(本来は1,200円だが、2,100円で処理)

借方貸方摘要
旅費交通費2,100円現金2,100円電車代の支払い

訂正仕訳(差額900円をマイナスして調整)

借方貸方摘要
現金900円旅費交通費900円差額分の修正

このように、差額だけを仕訳して、金額を正しく調整するのが訂正仕訳の考え方です。

訂正仕訳・逆仕訳を行う流れ

帳簿に入力した仕訳が間違っていたと気づいたとき、どのように対応すればよいか、訂正仕訳や逆仕訳を行う際の基本的な手順を紹介します。

ステップ1:どんな間違いかを見極める

まず最初にするべきことは、「間違いの種類」をはっきりさせることです。内容によって、訂正の方法が異なります。

確認するポイント:

  • 金額がちがうのか
  • 勘定科目がちがうのか
  • 借方・貸方が逆なのか
  • 取引自体がなかったのか(二重入力など)

判断を曖昧にしたまま修正を始めると、かえって帳簿が混乱してしまうことがあります。

ステップ2:間違った仕訳を確認・メモしておく

会計ソフトを使っている場合でも、一度登録した仕訳をそのまま削除するのではなく、内容を控えておくことが大切です。特に、仕訳帳に出力されている場合は、印刷または画面コピーして残しておくと安心です。

ステップ3:訂正仕訳または逆仕訳で修正する

ここで、実際の修正作業に入ります。

  • 一部の数値や科目だけが間違っている場合:訂正仕訳で差額・修正分を追加する
  • 全体が誤っている、または取引そのものが不要な場合:逆仕訳でまるまる打ち消す(その後に正しい仕訳を入力)

ステップ4:仕訳帳の流れを確認しておく

修正が完了したら、仕訳帳や総勘定元帳をもう一度見直して、数字や科目が正しく反映されているかを確認しましょう。

とくに、月次決算や期末決算の前に修正した場合は、集計結果に影響していないかをチェックすることが大切です。

金額を訂正する仕訳のやり方(訂正仕訳)

会計処理でよくある間違いのひとつが、「金額の入力ミス」です。取引内容や勘定科目は正しいのに、数字だけがちがっていたというケースは珍しくありません。

金額を訂正する場合は、間違った金額と正しい金額の差額を使って、訂正仕訳を追加で記録するのが一般的な方法です。

多く入力していた場合(過大計上)

交際費として支払った実費が本来は5,000円だったが、間違えて7,000円と入力していた

誤った仕訳(入力ミス)

借方貸方摘要
交際費7,000円現金7,000円飲食代

訂正仕訳(差額2,000円を修正)

借方貸方摘要
現金2,000円交際費2,000円金額過大分の修正

結果的に、交際費の金額は、2つの仕訳を合算した5,000円となり、帳簿が正しい状態に戻ります。

少なく入力していた場合(過少計上)

備品を購入した金額が10,000円だったのに、8,000円と記録してしまった

誤った仕訳

借方貸方摘要
備品8,000円普通預金8,000円備品購入

訂正仕訳(差額2,000円を追加)

借方貸方摘要
備品2,000円普通預金2,000円金額不足分の追加記帳

差額を追加で仕訳することで、合計が10,000円となり、正しい金額が帳簿に反映されます。

同一仕訳内で複数項目の金額を直したい場合

備品代と送料をまとめて仕訳したが、送料の金額だけが間違っていた(本当は1,000円→誤って2,500円)

誤った仕訳

借方貸方摘要
備品8,000円普通預金10,500円備品と送料
荷造運賃2,500円

訂正仕訳(送料の差額1,500円をマイナス)

借方貸方摘要
普通預金1,500円荷造運賃1,500円送料の過大分を訂正

個別に訂正仕訳を入れることで、他の項目に影響を与えずに調整できます。

勘定科目を訂正する仕訳のやり方(訂正仕訳)

会計処理では、「これは交際費?それとも会議費?」といったように、勘定科目の判断で迷うことがあります。ときには、取引内容は正しいのに、選んだ科目だけがちがっていたというミスも起こりやすいものです。

このようなときには、「訂正仕訳」を使って正しい科目に振り替えましょう。金額は変えずに、借方・貸方を逆にした仕訳で元の科目を打ち消し、正しい科目に置き換えるのが基本です。

借方の勘定科目を間違えた場合

出張の際の新幹線代を「旅費交通費」で処理すべきところを、誤って「消耗品費」で記帳していた

誤った仕訳

借方貸方摘要
消耗品費13,000円普通預金13,000円出張交通費(新幹線代)

訂正仕訳(勘定科目のみの修正)

借方貸方摘要
旅費交通費13,000円消耗品費13,000円勘定科目の振替

このように、金額は変えずに誤った借方科目を貸方にして、正しい科目を借方にして仕訳すれば、実質的に帳簿上の「科目振替」になります。

貸方の勘定科目を間違えた場合

仕入代金をクレジットカードで支払ったが、誤って「現金」で処理してしまった

誤った仕訳

借方貸方摘要
仕入50,000円現金50,000円クレジットカードでの支払い

訂正仕訳(貸方のみを修正)

借方貸方摘要
現金50,000円未払金(カード会社)50,000円支払方法の修正

クレジットカードでの支払いは「未払金」で処理するのが一般的です。実際に現金が動いていないため、帳簿上も正確な科目に直しておきましょう。

借方と貸方の両方を間違えた場合

電話料金として「通信費/現金」で処理したが、実際は事務所の電気代で「水道光熱費/普通預金」が正しかった

誤った仕訳

借方貸方摘要
通信費8,000円現金8,000円電気代

訂正仕訳(両方を正しい科目に振替)

借方貸方摘要
現金8,000円通信費8,000円元の仕訳の取り消し(振替)
水道光熱費8,000円普通預金8,000円両科目の修正

誤った仕訳をまるまる取り消してから、正しい仕訳を追加します。複雑な場合は2段階に分けて整理すると帳簿がわかりやすくなります。

貸借逆を訂正する仕訳のやり方(逆仕訳)

仕訳の入力中によくある間違いのひとつが、「借方と貸方を逆にしてしまった」というケースです。たとえば、本来は「商品を仕入れて代金を支払った」取引なのに、仕訳上ではお金をもらったように見えてしまうなど、実態と帳簿が真逆の内容になってしまいます。

このような場合、訂正仕訳ではなく、逆仕訳を使って間違った仕訳をまるごと取り消したうえで、正しい仕訳をあらためて入力するのが基本的な考え方です。

逆仕訳とは、元の仕訳の借方と貸方をひっくり返した内容を、そのまま同じ金額で入力する方法です。これにより、間違った仕訳の効果を帳簿上で無かった状態ゼロに戻すことができます。

接待費用を現金で支払ったが、貸借を逆に入力してしまった

誤った仕訳(貸借逆)

借方貸方摘要
現金12,000円交際費12,000円

このままだと、帳簿上は「現金が増えて、費用が取り消された」ように見えてしまいます。

① 逆仕訳(誤った仕訳の取り消し)

借方貸方摘要
交際費12,000円現金12,000円誤った仕訳の逆仕訳(取り消し処理)

② 正しい仕訳(再入力)

借方貸方摘要
交際費12,000円現金12,000円正しい仕訳

この2つの仕訳を追加することで、最終的に帳簿には正しい取引だけが反映されます。

金額ミス+貸借逆の複合間違いも逆仕訳で対応

仕入代金20,000円を、借方・貸方逆+金額も25,000円で誤入力していた

このような複雑なミスでも、まずは逆仕訳で帳簿をゼロに戻し、そのあと正しい仕訳を入れるという流れで対応できます。

誤仕訳

借方貸方摘要
現金25,000円仕入25,000円

逆仕訳(誤った仕訳の取り消し)

借方貸方摘要
仕入25,000円現金25,000円間違いの取り消し

正しい仕訳

借方貸方摘要
仕入20,000円現金20,000円正しい支払い仕訳

逆仕訳の注意点

  • 逆仕訳を入力した日付も記録に残す(仕訳帳上、日付順に並ぶ)
  • 期末に誤った仕訳があると、損益計算書や貸借対照表に影響するため、なるべく早めに修正する
  • 修正履歴を残しておくと、後で見直すときに役立つ

訂正仕訳・逆仕訳を行う際の注意点

訂正仕訳や逆仕訳は、間違った仕訳を修正するための便利な方法ですが、やり方を誤ると帳簿がかえってわかりづらくなってしまうこともあります。実務では、「ミスを直すだけでなく、記録としてわかりやすく残すこと」が大切です。

ここでは、仕訳を修正するときに意識しておきたい5つの注意点をご紹介します。

① 修正履歴を帳簿上に残すことを意識する

会計ソフトで間違った仕訳を「削除」してしまうと、あとから何を間違えて、どう直したのかがわからなくなってしまいます。逆仕訳や訂正仕訳で履歴を残すことで、修正内容が帳簿上に明確に反映されます。

特に税務調査や会計監査がある会社では、「履歴が見えること」が求められます。

② 仕訳の修正日は「処理した日」でOK

修正仕訳の入力日は、間違いが起きた日ではなく、「実際に修正した日」で記帳するのが一般的です。そのため、帳簿上には「間違った仕訳」と「修正仕訳」が別々の日付で記録されることになります。

月をまたぐ場合は、月次集計への影響も考慮し、摘要欄に「◯月◯日の修正」などとメモを残すとわかりやすくなります。

③ 逆仕訳は数字も科目も間違えずに入力する

逆仕訳を使うときは、「元の仕訳と金額・科目が完全に一致していること」が大切です。ひとつでも金額がちがったり、勘定科目を間違えると、仕訳が打ち消されず、帳簿にズレが残ってしまいます。

修正時は、元の仕訳を必ず見ながら入力するようにしましょう。

④ 同じミスが繰り返されていないか確認する

訂正仕訳が頻繁に出てくる場合は、そもそもの入力ルールや会計ソフトの設定が原因になっていることもあります。

  • よく使う科目に略語や補助科目をつける
  • 入力時にワークフローでダブルチェックを行う
  • 過去の仕訳パターンをテンプレート化する

日頃からミスを防ぐ仕組みを整えておくことも、経理の効率化につながります。

⑤ 決算前の修正は早めに対応を

決算が近づくと、仕訳の数も増え、入力のスピードも求められるようになります。間違いに気づいたら、なるべくその日のうちに修正するようにしましょう。まとめて後で直すと、どこを直したかわからなくなってしまうこともあります。

月末や決算期には、修正をした仕訳だけを抽出してチェックする時間を取るのがおすすめです。

仕訳ミスは正しく直して帳簿を整えよう

日々の会計処理では、小さな間違いも起こりやすいものです。金額を間違えたり、勘定科目を間違えて入力したり、借方と貸方を逆にしてしまったり、そんなときに活用できるのが、訂正仕訳や逆仕訳です。

この記事では、訂正仕訳・逆仕訳とは何か、どんなときに使うのか、そして金額・勘定科目・貸借逆のケース別に仕訳例を使って解説してきました。また、修正処理の流れや注意点についても、実務でそのまま使える内容を意識してまとめています。

帳簿の整合性を保つためには、「間違いを正しく記録として残すこと」がとても大切です。この記事を参考にしながら、訂正仕訳・逆仕訳を正しく処理して、信頼できる帳簿づくりにつなげましょう。

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