- 更新日 : 2024年8月8日
テレビ購入費を経費にした場合の仕訳と勘定科目まとめ
テレビを購入した場合、目的によっては購入費を経費として計上できます。例えば、ビデオ研修や来客用に購入したテレビの費用は、経費計上が可能です。また、仕訳をするときは金額によって勘定科目が異なります。仕訳例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
購入したテレビは経費にできる?
社員研修の目的や従業員の福利厚生の目的でテレビを購入した場合、あるいは来客用などにテレビを購入した場合は購入金額を経費に計上できます。ただし、個人事業主やフリーランスなどで自宅兼事務所としている場合は、テレビをどこに設置するかによって、経費計上が難しくなることがあるでしょう。
仕事をする部屋に設置し、テレビ会議に用いるなら経費計上が可能ですが、リビングや寝室などの明らかにプライベートのスペースにテレビを設置するときは経費計上が難しくなるかもしれません。しかし、リビングを仕事関係の来客の応接室としても使う場合であれば、経費計上が可能になることがあります。
また、同じく事業で用いるならば、DVDレコーダーやブルーレイレコーダーなども経費計上が可能です。ケーブルテレビやBSなどの通信料も、事業に使用する目的であれば、経費計上できます。
買い替えなどの際に支払う家電リサイクル料は、頻繁に生じる支出ではないので雑費の勘定科目で仕訳し、経費計上可能です。そのほかにも、アンテナ工事費用もテレビが経費計上されるときは、同じく計上できます。
10万円未満のテレビを購入した場合の仕訳
テレビの購入価格が10万円未満のときは、「消耗品費」の勘定科目を使って仕訳することが一般的です。設置費も込みにできるので、摘要欄に記載して、後で見返しやすいようにしておきましょう。
設置費用10,000円含む | ||||
10万円以上20万円未満のテレビを購入した場合の仕訳
テレビの購入価格が10万円以上20万円未満のときは、「一括償却資産」の勘定科目で仕訳ができます。現金で12万円のテレビを購入したときの仕訳は、以下のとおりです。
クレジットカードで購入したときは、2段階に分けて帳簿に記載します。1回目はクレジットカード決済をしたときで、貸方を「未払金」にして仕訳をしましょう。2回目はクレジットカードで引き落とされたときで、借方を「未払金」、貸方は「普通預金」となります。
引き落とし | ||||
一括償却資産は3年で均等に減価償却できます。1年目は以下のとおりです。2、3年目も同じように減価償却して帳簿に記録しておきましょう。
決算時の仕訳
30万円未満のテレビを購入した場合の仕訳
青色申告をし、なおかつ資本金か出資金が1億円以下で従業員数が500人以下の個人事業主や中小企業などは、30万円未満の減価償却資産を購入した場合に「少額減価償却資産の特例」が適用されます。少額減価償却資産の特例を適用すると、取得価額の相当額をまとめて費用・損金処理することが可能です。
テレビ購入費が12万円で、少額減価償却資産の特例を適用する場合は以下のように仕訳ができます。
また、決算期に一度のみ以下のように仕訳をします。一括償却資産のように減価償却費を分けないので、1年目だけで仕訳が完了可能です。
決算時の仕訳
その他の場合の仕訳
従業員のランチルームや休憩室にテレビを設置するときは、「福利厚生費」の勘定科目が使えます。
適切な勘定科目を選んで正しく仕訳をしよう
テレビは目的や金額によって勘定科目が異なります。テレビが経費になるときは、周辺機器や通信費なども経費に加えることが可能です。また、同じ目的の仕訳に関しては、同じ勘定科目を使うと帳簿が見やすくなります。適切な勘定科目を選び、正しく仕訳をするようにしましょう。
よくある質問
テレビは経費にできる?
できます。ただし明らかにプライベートな利用、例えば個人事業主がリビングや寝室に置くときは経費とはならないことがあります。詳しくはこちらをご覧ください。
テレビの仕訳に使える勘定科目は?
10万円未満のときは消耗品費、10万円以上20万円未満で3年の減価償却にするときは一括償却資産、青色申告などの条件を満たしている事業者は、30万円未満のときは工具器具備品として1年で減価償却します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会計の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
棚を購入、設置した場合の勘定科目についてわかりやすく解説
会社に置く本棚や倉庫、工場で道具などを置くために購入した棚は、購入費を経費として計上することが可能です。本記事では、棚を購入して設置した際の勘定科目や仕訳について詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。 棚を購入した際の勘定科目 棚を…
詳しくみる荷為替手形とは?仕組みや仕訳をわかりやすく解説
荷為替手形とは運送中の商品の引渡請求権を表章する運送業者発行の運送証券(貸物引換証、船荷証券などの有価証券)が担保として添付された為替手形のことです。 また、代金は第三者である取引銀行を通じて支払われます。今回は、荷為替手形はどのようなもの…
詳しくみる地代家賃とは?消費税法上の取り扱い・仕訳や計算方法も解説
地代家賃はその名のとおり「地代」「家賃」を管理するための勘定科目ですが、一見すると地代家賃に分類できそうでも、実は地代家賃ではないというケースもあります。 ここではそのような間違いを起こさないために、地代家賃の定義や実務上の注意点、具体的な…
詳しくみるレンタカー代を経費にする際の仕訳と勘定科目まとめ
出張や社員旅行の際など社用でレンタカーを利用したときは、レンタカー代を経費計上できる場合があります。目的によって勘定科目がどう変わるのか。また、具体的な仕訳の例を紹介するのでぜひ参考にしてください。また、レンタカーを利用する際には、ガソリン…
詳しくみるおしぼりを経費にする場合の仕訳に使う勘定科目まとめ
飲食店などで顧客に提供するおしぼり代は、経費に計上できます。勘定科目は消耗品費にするのが一般的ですが、衛生費やサービス費を使うことも可能です。 本記事では、経費に計上するおしぼり代の勘定科目や仕訳例について解説しますので、仕訳する際の参考に…
詳しくみる灯油代の勘定科目と仕訳についてわかりやすく解説!
事業所で暖をとるため、ストーブの燃料になる灯油を購入することもあるかと思います。購入した灯油は事業の費用として計上できますが、どのような勘定科目に割り振るのが適切なのでしょう。 事業で灯油が出てくるケースには製造業の連産品などもありますが、…
詳しくみる