- 更新日 : 2025年2月20日
財務とは?業務内容をわかりやすく解説
日頃関わりのない人にとって財務は、何をやっているのかよく分からない仕事だという印象があるかもしれません。本記事では財務に馴染みのない人に向けて、財務の業務内容や会計や経理との違いを詳しく解説します。最後まで読めば、財務の仕事が果たす役割がとても重要であることが分かるはずです。ぜひ参考にして、財務の仕事への理解を深めてください。
財務とは
財務の仕事は、大きくいえば将来を見据えて会社のお金を管理することです。より具体的には、会社を経営するために将来必要だと思われるお金を見積り、必要なお金を調達する計画を立て、実際に資金調達を行い、調達したお金や予算を管理していくことをさします。
財務の仕事では会社の将来像を描き、全体を俯瞰して考える必要があります。そのため、会社経営の根幹に関わる重要な仕事だといえます。
財務は現場との距離がそれほど近くない仕事なので、業務内容がよくイメージできないという人もいるでしょう。そこで、もう少し具体的に財務の仕事を紹介してみたいと思います。
例えば、新商品を開発する計画が持ち上がったとしましょう。最初に財務が新商品開発に必要な資金を計算します。次に、自己資金で対応するか、銀行から借りるか、投資家から出資してもらうといった選択肢の中から、もっとも効率的な資金調達が実現できる方法を検討し、相手側との交渉に臨みます。
さらに、新商品開発にかかるお金や市場調査にかかるお金、パッケージにかかるお金、販促にかかるお金などを計算・計画し、調達したお金の管理も財務の仕事です。つまり、財務戦略の立案から予算管理までが、財務の仕事だといえるでしょう
財務の仕事は、よく経理や会計と混同されます。しかし、経理や会計がすでに発生しているお金を管理する点に対し、財務は将来必要になるお金を管理するという点に違いがあります。
最近では、財務の責任者のことを「CFO(最高財務責任者)」と呼ぶことがあります。CEO(最高経営責任者)やCOO(最高執行責任者)と並んで称されるほど、企業経営において財務が重要視されていることの表れといえるでしょう。
財務の業務内容
財務の具体的な業務内容は、次に挙げた5つが基本的なものになります。企業ごとに業務の線引きは若干異なりますが、多くの企業で財務がこれらの仕事を担当しています。
- 財務戦略の検討・立案
- 予算編成・管理
- 資金調達
- 余剰資金や資産の運用
- IRや監査対応など
それぞれどのような仕事なのか説明していきますので、財務の業務内容を理解する参考にしてください。
1.財務戦略の検討・立案
資金が枯渇すると事業活動が行えなくなるため、健全な財務体質を作ることが企業価値の向上に直結します。会社の財務体質を向上するために、日々の業務を行っているのが財務です。中でも最も重要な作業が、財務戦略の検討と立案でしょう。
財務戦略の検討・立案では、会社の財務諸表を細部まで分析して問題を洗い出し、資金調達や資産運用、予算編成など、全体を俯瞰した計画を立案します。会社の方向性を定める非常に重要な業務といってよいでしょう。
2.予算編成・管理
各部署やプロジェクトに割り振る予算の配分を決め、計画通りに予算が使われているか管理することも財務の大切な仕事です。
プロジェクトの途中で予算が枯渇し、資金不足により遂行不可能になるような事態は避けたいところでしょう。そのため、財務は予算の使用状況や、ペースにも注意を払う必要があります。予算が足りなさそうな場合には、他部署との調整を行ったり追加の資金調達を検討したりする必要があります。
3.資金調達
会社を運営するのに必要な運転資金や、新規事業に必要な投資資金などを調達するのは財務の代表的な仕事です。
資金調達の方法としては、銀行からの借入や株式・社債の発行などがあります。財務はこれらの中から最適な資産調達方法を検討するだけでなく、必要な書類作成や条件交渉まで一貫して行わなくてはなりません。
会社の窓口となって交渉を行う必要があるため、財務のスタッフには高いコミュニケーションスキルが求められます。いざというときの資金調達に失敗しないよう、銀行や投資家と良好な関係を維持しておくことも財務の重要な仕事です。
4.余剰資金や資産の運用
健全な企業運営をしていれば、事業に直接必要ない余剰資金が生まれる場合があります。余剰資金や使わない資産は、うまく運用することで会社の利益に貢献することも可能です。
運用がうまくいって余剰資金が増えれば、企業価値を高められるだけでなく、新たなチャレンジ(投資や新規事業開発、高度人材の採用など)もしやすくなります。余剰資金や資産を使って投資やM&Aを行い、財務面から会社の利益に貢献していくことも財務のスタッフに求められる能力です。
5.IRや監査対応など
ほとんどの上場企業には、IR(投資家向けの経営情報開示)という業務が必ず存在します。IRとは、経営や財務の情報を投資家に分かりやすく説明する、対株主の窓口となる業務です。財務のスタッフは会社の経営情報に精通しているため、IR担当も兼ねているケースが一般的でしょう。
また、定期的に発生する監査法人の対応も財務が担当となる場合があります。監査とは決算関係書類などに虚偽の報告がないか、外部機関がチェックする業務です。監査で質問される内容は財務に関連する部分が多いため、財務が担当するケースもよくみられます。
財務と会計の違い
会計は日々のお金や資産の管理を行うことがおもな仕事です。よって、将来のお金の計画を立てることが仕事である財務とは、業務の時間軸が異なります。
なお、会計とは会社のお金だけでなく、物品の管理も含めた業務をさします。つまり、建物や設備、備品など、会社に帰属する資産全般の管理が会計の仕事です。
お金の出入りを専門的に管理・監督する経理と業務分野が被るため、独立して会計業務だけを行う部署を設けるケースはほとんどありません。そのため、経理が会計を兼ねる会社が多いでしょう。
財務と経理の違い
経理の業務は、日々会社に入ってくるお金と出ていくお金の管理です。また、日々のお金の出入りを記録して、抜けや漏れのない報告書を仕上げます。
経理の仕事は請求書の処理や伝票の入力など、会社が過去に使ったお金の流れを管理する点に対し、財務は会社が将来使うお金の計画を立てる点が双方の違いです。
財務と経理の違いは明確ですが、会計と経理は混同されることが多い業務といえます。これを理解するためには、お金と物品の両方を監督する会計業務の一部が、お金の流れだけを管理する経理業務だと考えるとわかりやすいでしょう。
財務は会社の方向性を左右する重要な仕事
財務はお金の専門知識に精通しているだけでなく、会社全体を俯瞰して見る能力も求められる高度な仕事です。財務の立ち回り次第で会社の経営が上向くこともあれば、最悪の場合、資金ショートで倒産してしまうこともありえます。そのため、プレッシャーが大きい立場だといえるでしょう。
しかし、難しい仕事であるからこそ、その分やりがいも大きいです。近年の企業経営では、財務のポジションを重視する傾向も見られるので、興味のある人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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よくある質問
財務とは?
財務の仕事は会社の将来のお金を管理すること。具体的には、会社を経営するために将来必要となるお金を見積り、調達する計画を立て、管理すること。詳しくはこちらをご覧ください。
財務の業務内容は?
財務戦略の検討・立案、予算編成・管理、資金調達、余剰資金や資産の運用、IRや監査対応などが挙げられる。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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