1. クラウド会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」
  2. 会計の基礎知識
  3. 業務効率化
  4. ビジネスに合った会計ソフトを探そう!会計ソフトの種類と比較方法
  • 作成日 : 2020年3月18日
  • 更新日 : 2020年9月3日

ビジネスに合った会計ソフトを探そう!会計ソフトの種類と比較方法

新たに会計システムの導入を検討する際は、会計ソフトに求める具体的な機能を絞り込み、規模に合ったソフトウェアの候補から自社に合ったものを選定します。会計ソフトに求められる機能は、個人事業主と法人、中小企業と大企業とで異なります。この記事では会計ソフトの比較方法や注意点をみていきましょう。
    

会計ソフト導入時に留意しておくこと

会計ソフトを新たに導入・更改する場合には、会計ソフトを利用してやりたいことを明確化しましょう。

会計ソフトは日々進化しており、複式簿記の知識がなくても会計業務ができたり、AIが煩わしい経理業務を肩代わりしてくれる場合もあります。

しかし、すべての新機能を使いこなす必要はありません。もちろん、会計ソフトに合わせて業務内容を変更することも可能です。ただし、その場合、導入時の負担が増えたり想定外のトラブルを引き起こしたりする可能性があります。

例えば、請求書の発行機能、入金処理の自動化、簿記の知識がないメンバーに経理を担当させたいなど、企業ごとに会計ソフトで実現したい内容が異なるでしょう。

中小企業において、資金繰りは生命線です。会計ソフトに自動支払い機能があったとしても、今まで月末の支払い時に必ず上長の決裁を行うプロセスだった場合、企業内で合意のないまま自動で入金されては困ります。

また、クラウド型の会計ソフトはインストール不要で常に最新の会計情報で入力でき、便利そうにみえます。しかし、単にソフトの機能をそのまま使えばよいというわけではありません。

例えば、銀行口座やカード情報を自動で取り込むことに社内で抵抗がある場合には、クラウド型の金融機関連携機能について「一部のみに活用する」「手動連携にする」、または「インストール型の会計ソフトを使う」など、対応を考える必要があります。いずれにしても、自社の状況にあわせて会計ソフトを利用することが重要です。

このように会計ソフトを導入時の要件や実現目標を明確化してからベンチマークを行うと、会計ソフトを導入した後の作業時間や効率、改善できるコストなどがみえてきます。

>>会計ソフトの導入はどう決める?

インストール型とクラウド型の会計ソフトの比較

従来は会計ソフトといえば、インストール型が主流でした。または、システム開発会社や自社で構築した重厚なシステムで高コストなものでした。

しかし、ここ数年でクラウド型の会計ソフトが大きく飛躍しており、今後5Gの世界になればさらに画期的なツールや機能が期待できるでしょう。

自社に合った会計ソフトを選定するために、まずはインストール型とクラウド型それぞれのメリットとデメリットを確認しましょう。

会計ソフト比較インストール型クラウド型
メリット・オフラインでも利用できる
情報漏洩、不正アクセスのリスクは少ない
インターネット環境に依存しないため操作性安定
・金融機関などとの自動仕訳が可能
簿記初心者でも操作しやすいソフトが多い
・人件費削減など業務効率化につながる
・モバイル端末にも対応しているものもある
デメリット・インストール作業が必要
バージョンアップなどの更新作業が必要
サーバーを管理する必要がある
導入コストとランニングコスト(サポート料)が必要
・利用できるパソコンに制限がある
・オンラインでないと利用できない
情報漏洩などのリスクを検討する必要がある
・継続にはコストがかかる
・インターネット環境に操作性が左右される
・簿記のしくみとシステム設計にずれがある

* 自社でサーバーを管理せず、レンタルサーバーを利用することも可能

クラウド型はセキュリティが気になることもありますが、金融機関と連携できる会計ソフトであれば、今以上に強固なセキュリティを検討する必要はないでしょう。

金融機関では不正アクセス被害などを防ぐため、ワンタイムパスワードを求めるなど自衛手段をとっています。これを活用すると完全な自動連携ができないものの、高いセキュリティを保ちながら処理できるところは安心材料のひとつです。

また、クラウド型は従来の簿記とはやや異なる管理項目があります。

例えば、簿記では補助科目や摘要などがありますが、クラウド型の一部では「タグ」という機能で、取引先や品目、部門、セグメントなどを管理します。これらを活用すると今までにない画期的な経営分析ができるかもしれません。

さらに、クラウド型ではAPI連携に対応した会計ソフトも登場しています。他のアプリとコミュニケーションや連携をとれる機能で、別のソフトから会計の数字を見たい場合などに便利です。

個人事業主と法人における会計ソフト選びの違い

個人と法人とでは、会計で必要となる要素が異なります。ここでは個人事業主と法人を例に比較してみましょう。

会計上の主な違い個人事業主法人
資本
元入金資本金
事業主・経営者の給与自分に給与を与えない
(事業主勘定を利用)
経営者には役員報酬を払える
(ただし、損金にするにはルールあり)
事業主・経営者の退職金認められない(経費にならない)損金となる
交際費事業に係るものは必要経費となる損金となるのは原則800万円まで
減価償却強制的に償却任意償却が可能
社会保険料従業員5人以下は任意加入
加入しない場合の事業主費用は経費にならない
従業員5人以下であっても強制加入
したがって損金となる

個人事業主の会計では資本が元入金となるのに対し、法人では資本金となります。さらに、法人の会計では、資本に関する取引と損益に関する取引を厳密に区別することが求められます。

ただし、会計ソフトの多くは個人事業主と法人用に分けて展開されています。そのため、現況では、インストール型とクラウド型どちらも、個人事業主と法人双方に対応しているといえます。

また、個人事業主の場合は、会計の目的が申告納税であることも多いため、所得税や消費税に対応した会計ソフトが多く見受けられます。会計に不慣れで確定申告をスムーズに行いたい個人事業主の方は、クラウド型の申告機能がセットになった会計ソフトを選ぶと便利です。

法人の場合には、法人税の申告書の扱いが重要です。税理士に頼らず、自力で法人税の申告書を作成している場合には、会計ソフトと連携できる法人税申告ソフトを選びましょう。あわせて電子申告もできるソフトを選ぶと、利便性が高まるのでおすすめです。

申告用に特化したソフトは、多くの会計ソフトと連携できるのが大きな強みです。申告書作成ソフトのHPから連携できる会計ソフトを確認しておくと、導入する会計ソフトの候補がしぼりやすいでしょう。

中小企業と大企業における会計ソフト選びの違い

中小企業は、会計ソフトや法人税申告ソフトを利用して経理業務を運用できる場合も少なくありません。しかし、部署や業務内容が多様化してくると、部門別会計が必要となり、原価計算を必要とする部署もでてくるでしょう。そうなると、会計上やるべきことは中小企業も大企業とかなり似てくるといえます。

会計への入力項目が増えて複雑になると、会計のソフトだけでは業務ができず、人事給与ソフト、経費精算ソフト、固定資産管理ソフトなどと連携する必要があります。

ただし、異なるソフトがすべて問題なく連携できるとは限りません。連携上のやりくりが負担になるようであれば、中小企業であっても大企業が導入しているような体系化された基幹業務システム(ERP)を用いて、データを一元化管理するほうが都合がよいでしょう。

ERPの導入となると主たる業務を中心にどの範囲までをシステム化するかについて、ERP導入業者と十分な検討を重ねる必要があります。導入による影響も大きく、経理を越え会社全体の問題となるため経営的な判断が必要です。

会計ソフトの比較方法を知り便利に活用しよう

従来、会計ソフトといえば、自社のパソコンにインストールするパッケージ型や自社の業務と連携した大規模なシステムを構築するのが主流でした。会計システムの構築は、システム開発会社や社内リソースなど大きな投資が必要で簡単には導入できず、手動で経理が行われる場合も多くありました。

しかしここ数年で、会計ソフトの種類自体が増加し、AIによる自動処理などソフト上でできることも増えています。技術革新により、さらに画期的なツールや機能の登場が期待されるため、数値の転記など単なる入力作業は人間がやらなくてもよくなるでしょう。

そのため、経理担当者は早いうちに財務や税務の知識を蓄積したり、決算の評価ができるスキルを磨いたりして次なるステップを目指すなどの対策も必要です。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:岡 和恵 (税理士 / フィナンシャルプランナー AFP)

大学卒業後、2年間の教職を経て専業主婦に。その後、システム会社に転職。
システム開発部門と経理部門を経験する中で税理士資格とフィナンシャルプランナー資格(AFP)を取得。
2019年より税理士事務所を開業し、税務や相続に関するライティング業務も開始。

関連記事