使途不明金

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使途不明金とは、法人が交際費等の名目で支出した金銭で、その使途が明らかでないもの、または法人が使途を明らかにしないものである。法人税法基本通達9-7-20には「法人が交際費、機密費、接待費等の名義をもって支出した金銭でその費途が明らかでないものは、損金の額に算入しない」と規定されている。

使途不明金の考え方

会社の支払いのうち、仮に支払先が特定できる領収書があったとしても、何の目的で支払われたものか、本当に会社のために支出されたものか、説明がつかなければ使途不明金とみなされる。ただし支出そのものについては後述する使途秘匿金とは異なり、秘匿の意思がないと思われるものがこれに該当する。
使途不明金は損金算入されないため、その全額に対して課税される。

使途秘匿金との違い

使途不明金とよく似た概念に使途秘匿金がある。使途秘匿金とは、法人が支出した費用のうち、相当の理由がなく、帳簿書類等に相手方の氏名や名称、住所や所在地、ならびにその支出事由を記載していないものをいう。
使途不明金と使途秘匿金との違いは「秘匿の意思の有無」ではなく、事業年度終了日または確定申告書の提出期限の現状における帳簿書類等に、当該要件の記載がなされているかどうかで判断(課税)される。仮に税務調査の際に使途を明らかにし、使途不明金および使途秘匿金にはあたらないとの主張をしてもこの判定は覆らない。
なお、使途不明金は使途不明支出の損金性の否認を趣旨とし、使途秘匿金は違法支出や不当支出の抑制を制度の趣旨としている。この他の特徴としては以下の通りである。
・使途不明金は損金不算入、使途秘匿金はその使途秘匿金の支出額に対して40%の追加課税
・使途不明金は秘匿の意思がないものを含み、使途秘匿金は秘匿の意思がある
・経費処理は、使途不明金は損金経理されたもの、使途秘匿金の場合は不問
使途不明金は損金不算入であるから、赤字法人の場合は納税の義務がない。これに対し、使途秘匿金は支出額そのものに対しての40%の課税であるから、法人の利益額には左右されない。これは使途秘匿金に対する制裁を含むためである。



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