中小企業とはどんな企業か?今さら聞けない定義を解説

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日本の企業のほとんどが中小企業であることを知っていても、中小企業の定義を明確に答えられない人も多いのではないでしょうか。

しかし中小企業であるかどうかは軽減税率措置を始め、企業を経営していくにあたって重要な知識です。ここではそんな「今さら聞けない中小企業の定義」を解説します。

中小企業基本法上の中小企業者の定義

中小企業は中小企業基本法上では「中小企業者」と呼ばれ、業種別に「資本金の額又は出資の総額」と「常時使用する従業員の数」によって定義されています。その定義は以下のとおりです。

業種分類 資本金の額又は
出資の総額(会社)
常時使用する従業員の数
製造業その他 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業 5千万円以下 50人以下
サービス業 5千万円以下 100人以下

「常時使用する従業員の数」は法律によって異なります。

例えば中小企業倒産防止共済※1では、「常時使用する従業員の数」とは事業主やその家族従業員、役員やアルバイトなど雇用期間が2ヶ月以下の者を除く、「2ヶ月を超えて雇用される者であり、かつ、週当たりの所定労働時間がその企業の通常の従業員とおおむね同等である者」の人数を指します。

一方、租税特別措置法における「常時使用する従業員の数」は、その従業員を期間を定めずに雇っているか、日雇いかどうかに関係なく、事務所や事業所で働いている職員や工員など(役員は除く)の総数を指します。

これに対して中小企業庁発表の「FAQ『中小企業の定義について』」では、「常時使用する従業員」の定義を「労働基準法第20条の規定に基づく『予め解雇の予告を必要とする者』」としており、パート・アルバイトや派遣社員などの雇用期間に定めのある者に関しては「当該条文をもとに個別に判断される」となっています。このように法律や制度に応じてここに挙げた定義は変化するため、中小企業関連の法律・制度を利用する場合は注意が必要です。

※1.中小企業倒産防止共済:取引先の倒産など不測の事態に見舞われた中小企業に貸し付けを行う共済制度

「大企業」及び「みなし大企業」の定義

中小企業の定義を考えるうえでは「大企業」と「みなし大企業」の定義についても知っておく必要があります。

中小企業基本法上に大企業についての定めはありませんが、法律や制度ごとに定義されている場合があります。

例えば「中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律」では、前述の中小企業の定義に当てはまる者以外の会社及び個人で事業を営むものを「大企業」としています。(第2条第2項)

大企業と同様に「みなし大企業」も中小企業基本法に定めはありません。しかし補助金・助成金制度ではみなし大企業についての定めがあるとともに、制度の適用対象外とされるケースが少なくありません。

たとえ中小企業基本法の中小企業の定義に当てはまっても、各制度でみなし大企業とされてしまえば補助金や助成金が受けられなくなってしまうため、注意が必要です。

日本標準産業分類で見る中小企業の類型

中小企業の定義を考えるのであれば、自社が法律上の「製造業その他」「卸売業」「小売業」「サービス業」のうち、どれに当てはまるのかも理解しておかなければなりません。

法律上の業種の分類は国が定める「日本標準産業分類」を使って調べます。これは「事業所」を経済活動別に分類するためのもので、アルファベットの「大分類」、数字2桁の「中分類」、数字3桁の「小分類」、数字4桁の「細分類」という4つの階層で分けられています。
中小企業基本法上の類型と分類
(出典:日本標準産業分類第13回改訂に伴う中小企業の範囲の取扱いについて|中小企業庁)

中小企業基本法における「製造業その他」「卸売業」「小売業」「サービス業」と日本標準産業分類の対応表は上のとおりです。自社がどの分類に該当するかを調べるには「e-Stat」(政府統計の総合窓口)のこちらのページの検索エンジンをご利用ください。検索結果に表示される各項目をクリックすると、詳細情報に大分類~細分類までを確認できます。

まとめ

中小企業と一口に言っても、制度ごとにその定義は異なります。中小企業が対象になる制度の適用を受けようとする場合、自社がその制度上の中小企業の範囲に入る法人であるかどうかを、前もって確認しておきましょう。

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※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:緒方 康人 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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