損害保険料

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損害保険料勘定は、主に商品や事務所などの事業用資産に対する損害保険料を計上するための勘定科目です。損益計算書の販売管理費の内訳として表示されます。

損害保険料とは

損害保険は、火災保険や自動車保険(自賠責保険・任意保険)が代表的ですが、そのほか次のようなものがあります。

・貨物運送保険
・傷害保険
・盗難保険
・損害賠償責任保険

損害保険料勘定は、これらの損害保険のうち商品や事務所などの事業用資産に対する保険料を計上するための勘定科目です。

支払った保険料のうち掛け捨てとなる部分について、損害保険料として費用計上します。

なお、自動車保険の保険料は、自動車に関するその他の費用に含めて車両費として計上することが可能な場合があります。

損害保険の契約期間が1年以内の場合

損害保険の契約期間が1年以内の場合は、契約期間が決算期をまたいでも保険料の全額を当期の経費とすることができます。ただし、毎期継続して同じ方法で会計処理をする必要があります。

(例)A社は火災保険を契約し、毎年1年分の保険料5万円を普通預金で支払っています。

この火災保険の契約期間を毎年10月1日からの1年間とした場合の仕訳例は次のとおりです。(事業年度は4月1日から翌年3月31日までとします。)

借方科目金額貸方科目金額
損害保険料50,000普通預金50,000

契約期間が1年以内であり、毎期継続して同じ方法で会計処理をするのであれば、損害保険料は当期の費用にすることができます。期間按分する必要はありません。

損害保険の契約期間が1年を超える場合

契約期間が1年を超える場合は、保険料を事業年度ごとに期間按分して、翌期以降の分は前払費用に計上します。翌期以降は、前払費用を取り崩して損害保険料として費用計上します。

前払費用のうち、翌々期以降に費用計上する部分については長期前払費用に計上します。

(例)B社は火災保険を契約し、5年分の保険料として30万円を普通預金で支払いました。

この火災保険の契約期間を00年7月1日からの5年間とした場合の仕訳例は次のとおりです。(事業年度は4月1日から翌年3月31日までとします。)

■仕訳例 00年度の処理

借方科目金額貸方科目金額
損害保険料45,000普通預金300,000
前払費用60,000
長期前払費用195,000

5年間(60か月)の契約期間のうち00年度の部分は00年7月から01年3月までの9か月であるため、00年度の損害保険料は30万円÷60か月×9か月=4万5千円となります。

01年度の損害保険料として前払費用に計上する部分は、30万円÷60か月×12か月=6万円となります。

02年度以降の損害保険料として長期前払費用に計上する部分は、30万円÷60か月×(60か月-9か月-12か月)=19万5千円となります。

■仕訳例 01年度の処理

借方科目金額貸方科目金額
損害保険料60,000前払費用60,000
前払費用60,000長期前払費用60,000

01年度の損害保険料は、00年度に計上した前払費用6万円を取り崩して計上します。また、02年度の保険料6万円を長期前払費用から前払費用に振り替えます。以後、契約期間が終了するまで同様の会計処理を繰り返します。

貯蓄性がある積立部分の保険料は保険積立金として資産計上

損害保険には、契約期間が満了したときに満期返戻金が支払われるなど、貯蓄性があるものもあります。このような損害保険の保険料には積立保険料部分と危険保険料部分があり、積立保険料部分は保険積立金として資産計上します。

(例)C社は積立火災保険を契約し、5年分の保険料として49万円を普通預金で支払いました。

この火災保険の契約期間は01年10月1日から5年間、保険料49万円のうち積立部分は47万円である場合の仕訳例は次のとおりです。(事業年度は4月1日から翌年3月31日までとします。)

■仕訳例 01年度の処理

借方科目金額貸方科目金額
保険積立金470,000普通預金490,000
損害保険料2,000
前払費用4,000
長期前払費用140,000

保険料49万円のうち、積立部分である47万円を保険積立金として資産計上します。残りの2万円は損害保険料として費用計上します。

ただし、この2万円は5年分の保険料であるため、02年度の部分は前払費用として、03年度以降の部分は長期前払費用として資産計上します。

5年間(60か月)の契約期間のうち01年度の部分は01年10月から02年3月までの6か月であるため、01年度の損害保険料は2万円÷60か月×6か月=2千円となります。

02年度の損害保険料として前払費用に計上する部分は、2万円÷60か月×12か月=4千円となります。

03年度以降の損害保険料として長期前払費用に計上する部分は、2万円÷60か月×(60か月-6か月-12か月)=1万4千円となります。02年度以降は、前払費用を取り崩して損害保険料を計上します。

(例)上記の積立火災保険が06年9月30日に満期を迎え、C社は満期返戻金50万円を普通預金で受け取りました。

■満期返戻金の受取

借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000保険積立金470,000
雑収入30,000

保険積立金を取り崩し、保険積立金と満期返戻金の差額は雑収入として収益計上します。

まとめ

損害保険料勘定は、損害保険料のうち当期の費用に計上する部分に使用する勘定科目です。

契約期間が1年を超える場合の翌期以降の分や、満期返戻金などの積立部分は資産計上しなければなりません。間違えないように注意しましょう。

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