- 更新日 : 2025年5月15日
請求代行とは?導入のメリットや選ぶポイントをご紹介
日本においてBtoB(企業と企業)での取引の支払いは「掛け売り」「請求書払い」と呼ばれる後払いが一般的です。掛け売りが広く普及している理由は、取引のたびに経理処理をせずに、月1回の請求・支払いにまとめられることが大きな理由です。しかし一方で「後払い」であるリスクや、「月末締め」によって毎月特定の時期に業務負荷が集中するといった課題に悩む企業も多くあります。
そのような請求業務の悩みの解決におすすめなのは「請求代行サービス」の導入です。本記事では、BtoB取引の請求業務を「請求代行サービス」にアウトソーシングする3点のメリットをお伝えします。
目次
メリット1:コア業務に集中することで、売上が向上する
掛け売りによる請求書支払いでは、月初に前月末までの取引を締めて、支払期限を月末に設定した請求書を発行することが一般的です。そのため、請求書の発行・入金の確認・それらに付随した問い合わせやトラブルの対応などすべてが、月末から月初の短期間に集中して発生します。中小企業ではこれらの請求業務を営業・事務・サポートなど他の業務と兼任した社員が担当しているケースが非常に多いです。本来の主業務があるため、月末・月初は残業をして請求業務対応をせざるをえないという辛い話もよく聞きます。
「請求代行サービス」にアウトソーシングをすれば、これらの月末・月初に集中して発生する社内の請求業務を大幅に減らすことができます。煩雑なバックオフィス業務である請求業務をアウトソーシングすれば、社員は月間を通して、商品開発や経営戦略など自社の価値を向上する業務や、サービス向上や営業活動など顧客と対面する重要な業務に取り組むことができます。これらの重要なコア業務に使える時間が増えれば、今の社員数のままで企業の売上・利益を向上することができます。
メリット2:代金未回収の経営リスクを回避し、精神的な負担からも解放される
「掛け売り」の後払いは、先に商品・サービスを提供し、後で支払いをする商習慣です。そのため、原材料費や人件費をかけて商品・サービスを提供したのに、何らかの理由で代金が支払われずに経済的な損害を受けるリスクがあります。
マネーフォワードケッサイが2018年に企業経営者・役員、経理・財務会計部門担当者1,000人を対象に実施したアンケートでは、66%が取引先の貸し倒れ(入金遅延)に困った経験があると回答しました。
このような事態を避けるために、「与信審査」「与信管理」と呼ばれる業務を通常行っています。これは初めての取引開始時、もしくは都度の取引ごとに「掛け売りをして安心な取引先か?」を審査する業務です。これを通過した企業にのみ掛け売りを行うことで、安心して取引を行うことができます。
与信管理では、取引先の社内格付制度の整備や、データに基づいた与信限度額の設定、取引全体のポートフォリオ分析といった専門性が高く、手間のかかるタスクが必要になります。自社内での与信管理には「人員が確保できない」「十分な時間やコストが割けない」といった課題が発生しがちです。十分な与信管理ができていない状況で掛け売りを行うことで、代金未回収のリスクが増大します。また、十分な対応ができない状況下で取引の可不可を判断しなければならない精神的な負担もかかります。
請求業務をアウトソーシングすれば、与信審査の委託もできることに加え、掛け売りに対する入金保証があります。万一、未回収が発生しても請求代金の保証が行われるため、代金未回収による経営リスクを回避し、精神的な負担からも解放されます。
メリット3:多様な支払い方法を提供することで、取引顧客が拡大する
銀行振込だけでなく、より取引先企業の希望にあった決済方法があれば、取引顧客の拡大やリピートの増加が期待できます。例えば、マネーフォワードケッサイの請求代行サービスでは、「銀行振込」以外に、「コンビニ払い」「LINE Pay」「口座振替での引き落とし」が可能です。また、請求書の送付方法も、従来からの郵送だけでなく、請求書PDFをメールで送信するなど取引先企業のニーズに合わせた形式で対応できます。
これらを社内対応による請求業務で実現するには、煩雑で大変な手間がかかりますが、アウトソーシングにすることで、取引先ごとのニーズに対応し、より取引顧客の拡大が見込めます。
まとめ
請求業務をアウトソーシングする3つのメリット
- コア業務に集中することで、売上の向上につながる
- 代金未回収の経営リスクを回避し、精神的な負担からも解放される
- 多様な支払い方法を提供することで、取引顧客が拡大する
をお伝えしました。現在の自社の請求業務に、工数やリスクの面で悩みがある場合は、この3つの観点から、アウトソーシングによって解決できないかを検討してみてください!
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