- 更新日 : 2025年2月20日
経費精算にタイムスタンプを利用する方法は?発行の流れや必要要件を解説
経費精算におけるタイムスタンプは、電子データの正確性と信頼性を保証するための重要な存在です。タイムスタンプの付与は電子帳簿保存法における保存要件のひとつであるため、正しく理解する必要があります。
本記事では、タイムスタンプの仕組みや経費精算での利用方法、電子帳簿保存法における要件などを詳しく解説します。
目次
経費精算にタイムスタンプが利用される理由
経費精算にタイムスタンプが利用される主な理由は、電子記録の正確性と信頼性を確保するためです。タイムスタンプは、電子データが「いつ」作成され、「何を」記載したかを証明する技術であり、経費精算書類の真正性を担保するうえで重要な役割を果たします。
ここでは、経費精算にタイムスタンプが利用される目的や、タイムスタンプの仕組みについて解説します。
タイムスタンプの目的
タイムスタンプの主な目的は、電子書類などのデータの正当な発行時間を証明することです。タイムスタンプを付与することで、それ以降のデータの改ざんや偽造を防ぎ、経費精算書類の法的な証拠力を強化する役割を果たします。
電子帳簿保存法において、タイムスタンプは経費精算の透明性と信頼性を高めるために不可欠な要素といえます。
存在証明
タイムスタンプを付与することで、その書類やデータがある特定の時点で確かに存在していたことを証明します。経費精算において、領収書や請求書などの証憑が適切なタイミングで作成されたことを示すものでもあります。
非改ざん証明
タイムスタンプのもうひとつの重要な役割は、該当のデータが改ざんされていないことを証明することです。経費精算書類に対してタイムスタンプの付与より後に不正な変更が加えられていないことを保証し、財務記録の信頼性を高めます。
仕組み
タイムスタンプは、以下のような仕組みになっています。
- ハッシュ値の生成:文書作成者が電子文書のハッシュ値を生成します。ハッシュ値は文書の「指紋」のようなもので、内容が変わると異なる値になります。
- タイムスタンプ要求:生成したハッシュ値を時刻認証局(TSA)に送信し、タイムスタンプの付与を依頼します。このとき、文書自体ではなくハッシュ値だけを送ります。
- タイムスタンプの生成:時刻認証局は、ハッシュ値に正確な時刻を加え、タイムスタンプを作成します。このタイムスタンプには、ハッシュ値、時刻情報、認証局の電子署名が含まれます。
- タイムスタンプの保存:受け取ったタイムスタンプを元の電子文書と一緒に保存します。これにより、その時点で文書が存在していたことが証明されます。
- 検証:監査など後で文書の確認が必要な場合、タイムスタンプのハッシュ値と検証が可能です。
この仕組みにより、タイムスタンプは文書の存在時刻と非改ざんを証明する役割を果たします。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
電子帳簿保存法 徹底解説
電子帳簿保存法は、1998年の制定以降、これまでに何度も改正を重ねてきました。特に直近数年は大きな改正が続いた上に、現在も国税庁による一問一答の追加・改定が続いており、常に最新情報の把握が必要です。
70P以上にわたるボリュームであることから、ダウンロードいただいた方から大好評をいただいている1冊です。
経費精算・債務支払システムの最新潮流
業務を効率化するためには、自社に適した経費精算・債務支払システムの導入が不可欠です。
このホワイトペーパーでは、最新の経費精算・債務支払システムの特徴や機能、選び方について詳しく紹介しています。
経費精算システム導入の投資対効果とは
経費精算システムの効果を社内で具体的に説明するためには、どのような整理を行えばよいのでしょうか。
そこで本資料では、経費精算システムの投資対効果算出方法に悩まれている方に向けて、経費精算システム導入によって得られる効果など基本的な概念を解説しつつ、投資対効果の算出方法やシミュレーション例、効果を高めるためのポイント、具体的な事例などをご紹介します。
経費精算の問い合わせを自動化!【生成AI活用ガイド】
「タクシー代の申請方法は?」「交際費の上限は?」 マニュアルはあるのに、なぜか経理への問い合わせや申請不備が減らない……。そんな悩みをお持ちではありませんか?
本資料では、生成AIを活用して、誰でも簡単につくれる「経費精算 質問チャットボット」の構築方法を解説します。
プログラミング知識は一切不要。「たった3つのステップ」で、あなたの代わりに24時間365日回答してくれるAIアシスタントを作る方法を、分かりやすくご紹介します。
タイムスタンプが必要になる経費精算書類
経費精算関連でタイムスタンプが必要となる書類としては、以下のものが挙げられます。
- 領収書・レシート
- 請求書
- 発注書
- 経費精算書
ここに挙げた書類は、企業の財務記録において重要な証憑となるため、その真正性と信頼性を確保することが求められます。タイムスタンプを付与することで、これらの書類が適切なタイミングで作成され、後から改ざんされていないことを証明できます。
とくに電子帳簿保存法の要件を満たすためには、これらの書類を電子化する際にタイムスタンプの付与が必要です。企業は法令遵守の観点から、適切にタイムスタンプを使用しなければなりません。
領収書を電子化してタイムスタンプを発行する流れ
紙の領収書を電子化し、タイムスタンプを発行して付与するまでの一般的な流れを紹介します。
- 紙の領収書の内容を確認
- スキャナで領収書をスキャン(一部のシステムではスマートフォンなどで撮影)し電子データ化された領収書の内容を確認、問題がなければシステムにアップロード
- タイムスタンプ付与の指示を出す
- システムが自動でタイムスタンプを付与
- タイムスタンプが付与された電子データを保存
タイムスタンプの付与は、指示を出せばシステムが自動で行います。システムによっては、この一連の流れが自動化されており、ユーザーの手間を大幅に削減できるものもあります。
電子帳簿保存法でタイムスタンプが必要な要件
電子帳簿保存法において、タイムスタンプが必要となる要件は主にスキャナ保存と電子取引データ保存の2つのケースに分かれます。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
スキャナ保存の場合
電子帳簿保存法に対応していないシステムなどにおいて、スキャンしてデータを電子化して保管する場合、タイムスタンプの付与が必要です。
原則として書類をスキャンした後、2ヶ月と7営業日以内にタイムスタンプを付与しなければなりません。また、スキャンしたデータは200dpi以上の解像度で保存されており、重要な情報が読み取れる状態であることが求められます。
電子取引データ保存の場合
電子取引では、受け取ったデータを編集履歴が残せないシステムで保存する場合にタイムスタンプの付与が必要です。
その理由は、編集履歴が残せないシステムの場合、一定の時点でのデータの存在の証明、非改ざんの証明ができないためです。
電子帳簿保存法でタイムスタンプが不要なケース
一方で、電子帳簿保存法において、特定の条件を満たす場合にはタイムスタンプが不要となるケースもあります。
スキャナ保存、電子取引それぞれに分けて解説します。
スキャナ保存の場合
スキャナ保存の場合は、電子帳簿保存法に対応したクラウドシステムなど、内容の訂正・削除履歴が残るツールで決められた期間内にスキャン保存したことが確認できる場合に限り、タイムスタンプは必要ありません。
従来スキャナ保存においてタイムスタンプの付与は必須でしたが、2022年の改正電子帳簿保存法によって緩和されました。
電子取引データ保存の場合
電子取引データの保存において、以下のいずれかの条件を満たす場合は、タイプスタンプの目的である存在証明と非改ざん性の証明ができる状態であるためタイムスタンプが不要です。
- 訂正や削除の履歴確認ができるシステムを利用している場合
- 訂正や削除ができないシステムを利用している場合
- 発信側がタイムスタンプを付与してから送信した場合
- 訂正・削除に関する事務処理規程を設けている場合
タイムスタンプに対応する経費精算システム
「マネーフォワード クラウド経費」は、法令遵守と効率的な運用の両立を実現する経費精算システムです。2016年に経費精算システムとして国内初の「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証」を取得し、2021年には「電子取引ソフト法的要件認証」も取得しています。
電子帳簿保存法の要件を満たすだけでなく、最適化されたシステムによる効率的な運用が可能です。法令改正や日々のサービス改善も無料で迅速にアップデートされるため、常に最新の法令対応機能を利用できます。
さらに、経費精算の規定に合わせてエラー・アラートを設定できる機能も搭載しており、申請の不備や不正を軽減、コンプライアンス強化にも貢献します。領収書やレシートはスマートフォンのカメラで撮影するとデータ化して自動で入力するため、手間がかからないことに加え、ミスの削減にもつながるでしょう。
また、外出先でもスマートフォンなどのデバイスから承認、申請が可能で、効率化も期待できるシステムです。
経費精算におけるタイムスタンプの必要性を理解しよう
経費精算におけるタイムスタンプの利用は、電子データの信頼性確保と法令遵守の両面で重要な役割を持ちます。
電子帳簿保存法の要件を満たしつつ業務効率を高めるためには、タイムスタンプに対応した経費精算システムの導入がおすすめです。時代に合わせて経費精算フローをアップデートし、法改正に準じた適切な対応を進めていくことが求められます。
【期間限定】会計ソフト移行で最大70万円ポイント還元!
オンプレミス型・インストール型をご利用の企業様へ。 移行作業をプロに任せる「導入支援サービス(サクセスプラン)」の費用相当額が、最大70万円分ポイント還元されるお得なキャンペーンを実施中です。
経費精算・小口現金担当者や経理担当者の方向けに、マネーフォワードでは「Excel関数集35選まとめブック」をご用意しています。
Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しているので、ぜひ無料ダウンロードしてご活用ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
会計の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
経費精算 領収書の関連記事
新着記事
- # 会計・経理業務
請求書支払いの効率化はどう進める?手順と自動化のポイントを解説
請求書支払いの効率化はどう進める? 請求書支払いの効率化は、業務フローの標準化とシステムによる自動化の組み合わせで実現できます。 受領形式をPDF等の電子データに統一 AI-OCR…
詳しくみる - # 会計・経理業務
請求書を一括で振込できる?マナーや手数料の負担、効率化の手順を解説
請求書を一括で振込できる? 同一取引先への複数請求書は、事前に合意があれば合算して一括で振り込めます。 内訳を明記した支払通知書の送付がマナー 振込先口座が異なる場合は個別対応が原…
詳しくみる - # 会計・経理業務
振込代行サービスとは?比較ポイントや手数料を安く抑える方法を解説
振込代行サービスとは? 企業の送金業務を外部へ委託し、手数料削減と経理業務の効率化を同時に実現する仕組みです。 大口契約の活用により手数料を半額以下に CSV連携で入力業務をなくし…
詳しくみる - # 会計・経理業務
振込代行サービスのセキュリティは安全?仕組みや管理方法を解説
振込代行のセキュリティは安全? 銀行同等の暗号化と法的な保全措置により極めて安全です。 全通信をSSL暗号化し盗聴・改ざんを防止 倒産時も信託保全で預かり金を全額保護 社内でも権限…
詳しくみる - # 会計・経理業務
振込手数料を削減するには?法人のコスト対策と見直し術を解説
振込手数料を削減するには? 振込手数料の削減には、ネット銀行への移行や振込代行サービスの活用が最も効果的です。 ネット銀行活用で窓口より約30〜50%のコスト削減が可能 同行宛口座…
詳しくみる - # 会計・経理業務
振込作業を効率化するには?経理の支払い業務をラクにする方法
振込作業を効率化するには? 銀行APIや全銀データを活用し、会計ソフトと銀行口座をシステム接続することで実現します。 API連携で手入力とログインの手間を削減 AI-OCRで請求書…
詳しくみる
会計の注目テーマ
- 損益分岐点
- 勘定科目 消耗品費
- 国際会計基準(IFRS)
- 会計帳簿
- キャッシュフロー計算書
- 予実管理
- 損益計算書
- 減価償却
- 決算報告書
- 財務分析
- 総勘定元帳
- 資金繰り表
- 連結決算
- 支払調書
- 経理の仕事
- 会計ソフト
- 貸借対照表
- 外注費
- 勘定科目 交際費
- 法人の節税
- 法人税 節税
- 給付金
- 手形
- 損金
- 決算書
- 勘定科目 福利厚生
- 法人税申告書
- 原価計算 棚卸資産評価
- 勘定科目 引当金
- 財務諸表
- 勘定科目 修繕費
- 仕訳 仮勘定
- 仕訳 のれん
- 一括償却資産
- 工具器具備品
- 勘定科目 地代家賃
- リース取引
- 中小企業 業務課題
- 税理士
- 原価計算
- 軽減税率
- 簡易課税
- 法人税申告
- 税務調査
- 貸倒引当金
- 売掛金 会計処理
- 電子帳簿保存法
- 粉飾決算
- 勘定科目
- 勘定科目 固定資産
- 勘定科目 税務
- 勘定科目 業種別
- 勘定科目 収益
- 勘定科目 車両費
- 簿記
- 勘定科目 水道光熱費
- 資産除去債務
- 圧縮記帳
- 会計ソフト 運用
- 利益
- 経理 効率化
- 前受金
- 固定資産
- 勘定科目 営業外収益
- 月次決算
- 勘定科目 広告宣伝費
- 益金
- 資産
- 勘定科目 人件費
- 勘定科目 負債
- 予算管理
- 勘定科目 流動資産
- 棚卸
- 資金繰り
- 会計システム
- 原価計算 売上原価
- 未払金
- 労働分配率
- 飲食店 経理
- 電子帳簿保存法 保存要件
- 売上台帳
- 勘定科目 前払い
- 収支計算書
- 収支報告書
- 勘定科目 荷造運賃
- 勘定科目 支払手数料
- 仕訳 固定資産
- 消費税
- 借地権
- 役員報酬
- 中小企業
- 勘定科目 損害
- 勘定科目 被服費
- 仕訳
- 仕訳 金融商品
- 決算
- 預金
- 会計の基本
- 勘定科目 仕入れ
- 仕訳 仕入
- 経費精算
- 経費精算 領収書
- 勘定科目 資産
- 原価計算 原価率
- 電子帳簿保存法 対応
- 電子帳簿保存法 対応 ケース別
- 減価償却 機械 設備
- 勘定科目 旅費交通費
- 旅費交通費
- 減価償却 少額資産
- 勘定科目 資本
- 小口現金
- 電子取引
- 勘定科目 固定資産 車両
- 個人事業主 経費 固定資産
- 勘定科目 固定資産 PC
- 勘定科目 固定資産 建物
- 勘定科目 通信費
- 法人税
- 連結納税
- 勘定科目 保険料
- 督促状
- 請求管理
- 勘定科目 諸会費
- 入金
- 消込
- 債権管理
- M&A 資本政策
- 決算公告
- 決算業務
- スキャナ保存
- 仕訳 経費
- 経費精算 効率化
- 債権
- 電子記録債権
- 売掛金回収
- 口座振替
- 確定申告 法人
- 入出金管理
- 与信管理
- 請求代行
- 決済代行
- 財務会計
- 小切手
- オペレーティングリース
- 新リース会計
- 購買申請
- 消費税 会計処理
- ファクタリング
- 償却資産
- 会計基準
- 法人税 関連税
.png)




