前渡金

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前渡金とは、商品や原材料などの代金を仕入先に対して購入前に支払う一時的な手付金を処理する時に使う勘定科目である。流動資産に計上される。

簿記における前渡金の仕訳について

このような一時手付金の仕訳方法は、「前渡金」で処理する方法と購入後に「買掛金」で処理する方法との2種類がある。
前渡金勘定を使うのは商品を受け取る前に代金を渡した場合で、仕訳としては
借方・前渡金 / 貸方・現金(普通預金)
といった会計処理になる。商品の受け取り後に
借方・仕入 / 貸方・前渡金
と振替処理をする。

これに対し買掛金勘定を使う場合は、
借方 買掛金 / 貸方 現金(普通預金)
と、通常とは逆の仕訳をする。貸方に買掛金を使うということは「マイナスの買掛金」であるから、商品の受け取り後に
借方・仕入 / 借方・買掛金
と振替処理をする。

前渡金と建設仮勘定

土地・建物や生産施設など巨額な購入を行う際、支払の一部の前渡しが必要になることがある。自社で使用することを目的とした有形固定資産の取得のために前渡しを行う場合、商品の仕入とは区別し、前渡金ではなく建設仮勘定(完成前の有形固定資産への支出等を仮に計上しておくための勘定科目)を使う。

なぜこのような勘定科目の区分を行うかというと、簿記会計上では前渡金は流動資産であり、建設仮勘定は固定資産(有形固定資産)に区分されるためである。

企業会計には、一般原則の第四原則として「明瞭性の原則」が掲げられている。

「企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない」

前渡金は一般的には商品や原材料の仕入に関する一時的な勘定科目であり、建設仮勘定は将来の有形固定資産の取得権利であるという性格を有する。上記の明瞭性の原則を守るためにも、また適正な経営管理の観点からも両者の区分は必要かつ不可欠と考えられる。



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