融資とファクタリングは何が違う?マネフォの資金調達サービス担当者に聞いた

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こんにちは、Money Forward Bizpedia編集部です。いきなりですが、マネーフォワードにはマネーフォワードファイン株式会社、MF KESSAI株式会社というグループ会社があり、それぞれ別の資金調達サービスを展開しています。

資金調達サービスといっても、一方は「オンライン融資」、一方は「ファクタリング」を手掛けています。でも一体どう違うのかよくわかりません。金融リテラシーが高くなくてもわかる融資とファクタリングの違いや、資金調達のトレンドについて、マネーフォワードファイン・梶芳朗とMF KESSAI・田中謙太朗に聞いてみました。

融資とファクタリングの違い

――まずは2つのサービスの違いを理解したいと思います。さっそくマネーフォワードファインのサービス内容から教えてください。

梶:オンライン融資サービスの「Money Forward BizAccel」を提供しています。マネーフォワード クラウド会計のデータを活用して、中小企業向けに融資をおこなうのが特徴です。


マネーフォワードファイン・経営企画グループリーダー・梶芳朗

――MF KESSAIのサービスはどんな内容なんでしょうか?

田中:MF KESSAIアーリーペイメント」というファクタリングサービスを提供しています。そもそもファクタリングって聞いたことありますか?

――えっと、資金繰りが悪化したときに早急にキャッシュを作れる手段でしたっけ……?たしか融資の1つですよね?

田中:いえ、よく誤解されますが融資とは違います!まずは資金調達にどんな手段があるのかを説明しましょうか。


MF KESSAI・クライアントセールス本部長・田中謙太朗

一般的に、資金調達と聞いてイメージしやすいのは自分でお金を貯めた「自己資金」、銀行などからお金を借りる「融資」、投資家らが株式と引き換えに資金を出す「出資」の3つだと思います。

でも、そのほかにもさまざまな手段があるんです。例えば補助金、クラウドファンディング、そしてファクタリングなどです。

<資金調達の主な手段>
・自己資金
自分で貯めたお金
・融資(デットファイナンス/Debt Finance)
銀行や日本政策金融公庫などから借り入れるお金
・出資(エクイティファイナンス/Equity Finance)
ベンチャーキャピタルなどの投資家から出資を受けて調達するお金
・その他
補助金や助成金、クラウドファンディング、ファクタリングなどで調達するお金

融資と混同されがちですが、ファクタリングは売掛債権を売買しているので、金融機関からお金を借り入れる融資とは別物です。

――ん?売掛債権ってなんですか?お金をやりとりしてるわけじゃないってことですか?

田中:売掛債権とは、商品やサービスを販売したけどまだ代金を支払ってもらっていない時に、代金を請求できる権利のことです。

ファクタリングとは、ファクタリング業者が短期間で資金調達を行いたい企業から売掛債権を買い取るサービスです。売掛債権を買い取る際に、ファクタリング業者は買取費用を企業に振り込みます。企業はその振込金を手元のキャッシュにすることができる、つまり資金にできるということです。

その後、企業が取引先から商品やサービスの代金を支払ってもらったら、ファクタリング業者に返金してもらうという仕組みです。わかりますか……?

――つまり、「融資=お金を借りること」「ファクタリング=権利を売買する行為にお金が発生している」ということでしょうか?

田中:ほかにも貸金業者か否かなどの違いがありますが、ざっくりとその認識でいいと思いますよ。

資金調達トレンドの波が、融資やファクタリングにも

――資金調達といえば、「スタートアップの●●社が××億円を調達しました!」というニュースをよく見かけます。いま、資金調達市場は活発なんですよね?

梶:日本のスタートアップのエクイティファイナンス(出資)においては、かつてないほど良好な環境にありますね。

理由を一言で言えば「スタートアップを支えるエコシステムが日本で育ってきたこと」です。VC(ベンチャーキャピタル)はリーマン・ショック以降の景気が回復して投資を増やしており、ドットコム・バブル世代の人たちが成功してエンジェル投資家になったりVCを設立したりする流れがありました。だからIT企業やSaaS事業者はとくに資金調達しやすい環境になったんです。

また、大企業もオープンイノベーションの積極化とともにVCのファンクションを持ち始め、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)として台頭してきました。さらに、政府も大学と連携した出資事業を強化したりと、官民挙げて投資はかつてないほどの盛り上がりを見せています。

ただし、これは中小企業の中のごく一部のスタートアップに限る話ですね。

――一般的な中小企業の資金繰り状況はどうなんですか?

梶:2019年版の中小企業白書によると、リーマン・ショック以降、中小企業向けの景況感はおおむね右肩上がりで推移しているので、資金繰りの状況は良くなっていると言えます。


中小企業庁『2019年版中小企業白書』より引用

――中小企業の資金繰り状況は改善しているのに、なぜマネーフォワードファインもMF KESSAIも資金調達サービスに参入したんですか?

梶:デットファイナンス(借入、融資)に関しては、2000年代の多重債務者問題などを受けて規制が強化されてきた流れもあり、あまりイノベーションが起きていなかったというのがありますね。そのせいか、最近はIT企業などによりお金を調達しやすいサービスを作ろうというムーブメントがあります。その延長で、さまざまな資金調達手段の1つとしてオンライン融資やファクタリングにも注目が集まっています。

マネーフォワードファインがオンライン融資サービスをはじめたのは、数百万円の少額融資を手掛ける事業者が少なかったということがあります。例えば、銀行は1000万円以上の規模の融資を得意としています。次の図のように、少額融資をおこなう担い手が十分でなかったので、データやテクノロジーの力で効率化してその運転資金ニーズに応えるために参入しました。


※有識者へのヒアリングによりマネーフォワードファインが作成したポジション図(Bizpedia編集部が一部編集)

中小企業の資金繰り状況は改善しているという資料がありましたが、あくまでリーマン・ショック前の水準に戻ったということだと思います。まだまだ満たされていない資金ニーズがあると考えています。

田中:ファクタリングの話だと、企業からのニーズの一つに「BS(賃借対照表)が汚れない」というのがあります。さきほども言いましたが、ファクタリングは売掛債権を現金化しようというものです。融資をすると借入金が記録されますが、ファクタリングはもともと持っている売掛債権を現金化しているだけなのでBSが痛まないんですよね。

ファクタリングは海外では当たり前の資金調達手段なのに、日本では普及がまだまだなので、もっと利用が進むと中小企業やスタートアップの経営は良くなると思います。

――目の前の資金に困ってなくてもファクタリングを利用する場合があるんですか。市場全体として資金調達手段が豊富になっている中で、少額融資やファクタリングも注目されているということなんですね。勉強になりました!

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

Bizpedia編集部

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