税金を滞納するとどうなる?

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日本に住んでいるかぎり、法律の定めるところにより私たちには納税をしなければならないという義務があります。税金を納付期限までに支払わなかった場合、どのようなことが起きるのでしょうか。今回は、国税(所得税や相続税など)を中心に、税金を滞納したときに課せられる延滞税や滞納者に対する行政処分についてご紹介します。

税金を滞納すると延滞税がかかる

税金には、法律によって定められた国税を納付すべき期限(法定納期限)があります。期限を過ぎても支払われない場合、原則として、法定納期限の翌日から完納する日までの日数に応じて利息に相当する延滞税が自動的に課されます。

延滞税が課せられる3つの場合

延滞税がかかるのは、以下のようなケースです。

1.法定納期限までに、申告などで確定した税額を完納しない場合
2.期限後申告書もしくは修正申告書を提出した場合で、納付しなければならない税額がある場合
3.更正もしくは決定の処分を受けた場合で、納付しなければならない税額がある場合

いずれのケースでも、法定納期限の翌日から完納する日までの日数に応じて延滞税が発生します。ただし、2の場合の納付期限は申告書を提出した日、3の場合の法定納期限は更正通知書を発行した日から1カ月後です。なお、延滞税が課されるのは本税のみで、加算税に対しては課されません。

延滞税の割合は延滞期間によって異なる

延滞税は、納付すべき期限の翌日から完納する日までの期間に応じて、以下のように課せられます。

・納期限の翌日から2カ月を経過する日まで……原則として年7.3%
・納期限の翌日から2カ月を経過した日以後……原則として年14.6%

ただし、日本銀行が定める基準割引率や特例基準割合の適用により軽減される期間があります。詳細は、国税庁の資料やホームページなどで確認できます。

延滞税の計算期間に含めない特例

期限内に申告書を提出している場合で、法定申告期限後1年を経過してから修正申告や更正があったとき等、一定の期間を期間は延滞税の計算期間に含めないという特例があります。自分で判断できない場合は、税務署に相談しましょう。

(参照:国税庁HP No.9205 延滞税について)

税金を滞納すると行政処分を受ける

納付期限までに国税を支払わないと、滞納者に対して行政処分が行われます。具体的には、督促、財産の差し押さえ、差押財産の換価、差押財産の換価代金からの配当という流れになります。

督促状による督促

国税の納付期限を過ぎると、納税を催告する督促状が送られてきます。督促の対象には、本税、延滞税や利子税が含まれます。督促があっても完納されない場合、財産の差し押さえが行われます。

財産の差し押さえ

納税者の所轄税務署の徴収職員は、滞納処分のために財産の調査を行うことができます。そこで「税金を納める財産があるのに納めていない」と判断された場合、滞納者の財産は差し押さえられます。

対象となった財産の売買や贈与はできなくなりますし、貸付金などの債権の場合は利息に対しても効力が及びます。ただし、滞納者やその家族などが生活していくための3カ月間の食料や燃料は差し押さえることができません。

しかし、税金を完納したり、更正が取り消されたり、その他の理由により差し押さえの目的となっている国税が消滅したりしなければ、差し押さえられた財産は金銭に換えられ、納められます。

滞納処分を妨害すると刑罰を受ける

国税徴収法では、納税者が滞納処分の執行をまぬがれようと、財産を隠ぺい・損壊したり、価値を減少させたりする行為をした場合には、懲役や罰金などの一定の刑罰を科すことを定められています。過去には裁判にまで発展している事例もありますので、注意しましょう。

(参照:国税庁 HP国税徴収基本通達主要項目 第10章 罰則 第187条関係(滞納処分免脱罪)

督促状が届いたら直ちに対応しよう

このように、税金を滞納した場合には、延滞税が課されるばかりか、督促や財産の差し押さえなど行政処分を受けることになってしまいます。今回は国税を中心に紹介しましたが、地方税(住民税や事業税など)の場合でも徴収手続きはおおむね同じです。

支払う資金が足りなかったとしても、督促状を放置しておくと事態が大きくなりかねません。督促状が届いた段階で、所軸の担当職員と納税の方法や時期、分割払いの回数などの相談を行ってください。また、納税の期限と方法については「納税の期限と方法まとめ!法人ならチェック必須の10の税金」を参考にしてください。

参考URL:
国税庁HP No.9205 延滞税について
国税庁 HP No.9206 国税を期限内に納付できないとき
国税庁 HP国税徴収基本通達主要項目 第10章 罰則 第187条関係(滞納処分免脱罪)

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:土屋 英則 (税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。
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