• 作成日 : 2017年2月24日
  • 更新日 : 2020年9月17日

事業に関わる税の種類を徹底解説

法人であっても個人であっても、事業で得た利益や、保有している資産について税金を納めなければなりません。

事業に関わる税の種類は、法人と個人では異なります。それぞれの税について、何に対して課税され、どのように申告すればよいかを中心に説明します。

事業に関わる税の種類の一覧表

まず、事業に関わる税の種類を一覧表にまとめました。法人と個人で共通するものもあれば、異なるものもあります。

税の種類
法人
個人
備考
法人税
地方法人税
所得税・復興特別所得税
住民税都道府県民税・市町村民税
事業税個人は免税点あり
地方法人特別税平成 31年10月以後廃止予定
消費税・地方消費税免税点あり
事業所税
固定資産税(償却資産税)・都市計画税免税点あり

法人の事業に関わる税の種類

法人税

法人の所得(税金を計算する上での利益)に対して課税される国税です。
原則として事業年度が終了した翌日から2か月以内に、税務署に申告・納税します。

会計監査を受ける大企業には、税務署に届け出て申告期限を延長できる特例があります。申告期限の延長が認められても納税期限は延長できないので、一度見込み額を納付して、申告のときに精算することになります。

地方法人税

法人の所得に対して課税される税金で、地方税である法人住民税の一部を国税に転換したものです。国税として納めますが、のちに国から地方に配分されます。

申告・納付の期限は法人税と同じで、申告書の用紙は法人税と一体になっています。

法人住民税(都道府県民税・市町村民税)

法人の所得に対して課税される地方税です。所得のほか、資本金などの額に応じて一定額が課税されます。

法人税と同じく、原則として事業年度が終了した翌日から2か月以内に申告・納税します(大企業の申告期限延長の特例もあります)。東京23区以外では、都道府県民税は都道府県に、市町村民税は市町村に申告します。東京23区では、都民税と区民税をあわせて都に申告します。

法人事業税

法人の所得に対して課税される地方税です。資本金が1億円を超える法人は外形標準課税の対象となり、所得のほか、付加価値額や資本金等の額に応じて課税されます。
納期限は法人住民税と同じで、都道府県に申告します。税額は所得の計算上、損金算入ができます。

地方法人特別税

法人の所得に対して課税される税金です。地方法人特別税は、地方税である法人事業税の一部を国税に転換したものですが、平成31年10月1日以後開始する事業年度から廃止となる予定です。

納期限は法人住民税、法人事業税と同じで、都道府県に申告します。税額は所得の計算上、損金算入ができます。

消費税・地方消費税

売上で受け取った消費税と仕入で支払った消費税の差額を計算して、申告・納税します。消費税の税率は8%ですが、このうち6.3%が消費税(国税)で、1.7%が地方消費税(地方税)です。

申告と納税は、消費税と地方消費税をまとめて、事業年度が終了した翌日から2か月以内に行います。前々年度の売上高が1,000万円以下であるなど一定の要件を満たせば、納税が免除されます。

事業所税

主に人口が30万人以上の市と東京23区で課税される地方税です。一定の規模を超える事業所の床面積と従業員給与の総額に対して課税されます。

翌年の3月15日までに申告・納税します。税額は所得の計算上、必要経費に算入できます。

固定資産税(償却資産税)・都市計画税

法人が保有している資産に対して課税される地方税です。資産の合計額が少額の場合は課税が免除されます。また、市街化区域の土地と家屋には都市計画税も課税されます。土地や家屋の固定資産税は、申告の必要はなく、市区町村から税額が通知されます。

機械装置や構築物などにかけられる償却資産税は、毎年1月末までに市区町村ごとに保有資産の内容を申告すると、後日税額が通知されます。税額は所得の計算上、損金算入ができます。

個人の事業に関わる税の種類

所得税・復興特別所得税

個人の所得(収入と必要経費の差額)に対して課税される国税です。事業の所得だけでなく、給与や配当などの所得も含めて申告します。

毎年2月16日から3月15日までに、前の年の分を税務署に申告・納税します。令和19年までは、所得税額に対して2.1%の復興特別所得税が課税されます。

住民税(都道府県民税・市町村民税)

主に個人の所得に対して課税される地方税です。申告は所得税と一緒に行います。税額は各自治体で計算して後日通知されます。税額の通知と一緒に納付書も送られるので、指定された期限までに納付します。

個人事業税

個人の事業による所得と不動産貸付による所得に対して課税される都道府県民税です。

所得税の確定申告をすれば、都道府県が税額を計算します。後日納付書が送られてくるので、指定された期限までに納付します。年間の事業所得と不動産所得があわせて290万円未満であれば課税されません。税額は所得の計算上、必要経費に算入できます。

消費税・地方消費税

個人事業であっても、前々年の売上高が1,000万円を超えるなど一定の要件を満たせば消費税の納税義務があります。毎年1月から12月までの分を、翌年3月31日までに税務署に申告して納付します。

固定資産税(償却資産税)・都市計画税

個人が保有している土地、家屋や、事業のために保有している償却資産に対して課税される地方税です。申告と納税の手続きは、法人の場合と同じです。税額は所得の計算上、必要経費に算入できます。

まとめ

以上お伝えしてきたとおり、法人と個人では、事業に関わる税の種類は異なります。法人が税の種類を間違えることは少ないと思われますが、個人事業者が法人向けの情報を参考にして、納めるべき税の種類を勘違いすることはあるかもしれません。

この記事を参考に事業に関わる税金を理解して、正しく申告・納税しましょう。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:加地 延行 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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