• 更新日 : 2026年1月15日

自動車重量税はいくら?税額早見表と納付方法・領収書の扱いを解説

自動車重量税は、車両の重さや車種、経過年数に応じて課される国税です。

車検時に車検有効期間分(通常2年または3年)をまとめて納付するため、一度の支出額が大きく、企業の資金繰りや車両維持費の管理において無視できないコストとなります。

本記事では、自動車重量税の決まり方や、13年経過による重課ルール、廃車時の還付手続きについて、経営者や経理担当者が実務で役立つ情報を解説します。

自動車重量税とは?

自動車重量税は、自動車を購入したときや車検時に、自動車の区分や重量に応じて課税されます。道路整備費用の財源等に充てられる税金です。

納税義務者は「自動車の使用者(車検証上の使用者)」ですが、実務上は車検を行う業者や自動車販売会社が手続きを代行し、国へ納付するケースが大半です。

車検のタイミングで有効期間分を先払い

重量税は車検の有効期限分を先払いするものです。基本的に「車検のタイミング」で、次の有効期間分を先払いします。後払いや分割払いはできません。

主な納付タイミングと期間
  • 新車購入時(新規登録): 3年分(貨物車等は2年分)を納付。
  • 継続車検時(2回目以降): 2年分(貨物車等は1年分)を納付。

例えば、新車で自家用車を買った場合は最初に3年分を納付し、初回の車検からは2年ごとに2年分を納付します。なお、キャンピングカー等の特殊車(8ナンバー)や貨物自動車は、車種によって車検期間が異なるため注意が必要です。

車種によって異なる車検の有効期限
  • 貨物自動車(8トン未満):初回2年、2回目以降1年
  • 貨物自動車(8トン以上):初回1年、2回目以降1年
  • レンタカー(乗用自動車のみ):初回2年、2回目以降1年
  • キャンピングカー等の特種車:初回2年、2回目以降2年
  • 軽貨物自動車・大型特殊自動車:初回2年、2回目以降2年
  • バス・タクシー:初回1年、2回目以降1年

自動車重量税の納付方法は?

納税義務者は「自動車の使用者(車検証上の使用者)」です。しかし、実務上は車検を依頼する整備工場やディーラーが手続きを代行し、立替払いを行ってから請求書で使用者に請求するケースが大半です。

車検業者へ支払う場合

ディーラーや整備工場へ車検を依頼する場合、自動車重量税は「車検費用の一部」として業者へ支払います。

見積書や請求書には「法定費用」の項目で記載され、検査手数料や部品代、整備技術料とあわせて支払うのが通常の流れです。

会計処理の日付は、一般的に「業者への支払日」または「車検完了日」とします。

ユーザー車検の場合

業者を使わず自ら車検場に持ち込む「ユーザー車検」の場合は、運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)の窓口で直接納付します。

▼納付の手順と場所
  1. 納付書の入手: 運輸支局の窓口で「自動車重量税納付書」を受け取ります(現地で配布されています)。
  2. 印紙の購入: 併設されている印紙売り場で、税額分の「自動車重量税印紙」を購入します。
  3. 貼付・提出: 納付書に印紙を貼り、車検の申請書類と一緒に窓口へ提出します。

自動車重量税納付書は、車検当日に運輸支局の窓口で入手可能です。

自動車重量税の「領収書」は発行される?

国(税務署や運輸支局)から、自動車重量税単体の「領収書」が発行されることは原則ありません。

経理処理上の「証憑(しょうひょう)」としては、整備工場やディーラーが発行する「車検費用の領収書」で問題ありません。

領収書や請求書の内訳に「自動車重量税 ○○円」と記載されていれば、それが税金を支払った証明となります。もし領収書に内訳がない場合は、内訳明細が記載された請求書や見積書をセットで保管しておきましょう。

クレジットカード払いはできる?

多くの整備工場では、整備代金はクレジットカード払いができる場合でも、自動車重量税を含む「法定費用」は「現金のみ」としているケースが一般的です。

理由は、法定費用は業者がそのまま国へ納める「預り金」であり、カード決済手数料を業者が負担すると利益を圧迫、あるいは赤字になってしまうためです。

  • 整備代金: カード払い可の店が多い
  • 自動車重量税(法定費用): 現金払いが一般的

全額カード払いに対応している店舗もありますが、システム利用料などが別途かかる場合もあります。事前に支払い方法を確認することをおすすめします。

【一覧表】車種別の重量税額はいくら?

自家用乗用車(3ナンバー、5ナンバー)の税額は、車両重量0.5トンごとに増加します。軽自動車は定額です。環境性能に優れた「エコカー」は減税され、登録から13年など年数が経った「経年車」は増税されます。

車両の重さが燃費や道路への負荷に関係するため、重い車ほど税額が高く設定されています。

自家用乗用車の重量税額(0.5トン刻み)

普通乗用車(3ナンバー、5ナンバー)は、車両重量0.5トンごとに税額が設定されています。

環境性能に優れた車(エコカー)は減税・免税となり、逆に登録から年数が13年経過した車は増税されます。

自家用乗用車の重量税(継続車検時)/年

車両重量13年未満
(1年あたり)
エコカー
(本則税率)
13年経過18年経過
〜0.5t4,100円2,500円5,700円6,300円
〜1.0t8,200円5,000円11,400円12,600円
〜1.5t12,300円7,500円17,100円18,900円
〜2.0t16,400円10,000円22,800円25,200円
〜2.5t20,500円12,500円28,500円31,500円
〜3.0t24,600円15,000円34,200円37,800円

参考:自動車重量税額について 継続検査等時における自動車重量税の税額|国土交通省
※金額は2026年1月1日時点です。必ず車検見積もりを確認してください。

軽自動車の重量税額は一律

軽自動車は車両重量に関わらず、一律の税額が適用されます。13年未満なら1年あたり3,300円です。業務での利用が多い軽バン(4ナンバー)なども、この区分に含まれます。

軽自動車の重量税(1年分)

車種13年未満
(1年あたり)
エコカー
(本則税率)
13年経過18年経過
軽自動車3,300円2,500円4,100円4,400円

参考:自動車重量税額について 検査対象軽自動車(二輪を除く)|国土交通省

貨物車・特殊車両の税額

トラックや特種用途自動車(8ナンバー)は、乗用車とは異なる税率と車検期間が適用されます。

車両総重量(車両重量+最大積載量+乗員)が基準になる場合があるため、車検証の確認が必要です。

13年・18年経過で税額が重くなるのはなぜ?

排出ガスや燃費性能が低く、環境負荷の大きい古い車の使用を抑制し、環境性能の良い車への買い替えを促すためです。これを「経年車重課」と呼び、新規登録から一定期間経過した車両に対して税額が加算されます。

具体的には以下の2段階で税額が上がります。

  1. 13年経過: 約40%程度の増税(概算)
  2. 18年経過: さらに約10%程度の増税

社用車を長く大切に乗ることはコスト削減につながりますが、税金面では負担が増えるため、13年目の車検は買い替えを検討する一つの分岐点となるでしょう。

経過年数の正しい数え方(車検証の見方)

車検証の「初度登録年月」から起算し、車検を受ける月が基準に達しているかで判断します。

13年経過の定義
  • 登録自動車(普通車): 初度登録年月から12年11ヶ月経過後に車検を受ける場合
  • 軽自動車: 初度検査年から13年を経過した年の12月以後に車検を受ける場合

例えば、普通車で車検を受ける日が「初度登録から12年11ヶ月」を過ぎていれば、その車検から高い税率が適用されます。車検証の「有効期間の満了する日」ではなく、実際に検査を受けるタイミングで判定される点もポイントです。

参照:自動車重量税額について|国土交通省

エコカー減税で重量税はどのくらい安くなる?

所定の排出ガス基準と燃費基準を達成した車両は、重量税が減税または免税になります。

環境性能に優れた車の普及促進が目的であり、購入時および初回車検時の負担を軽減する措置です。

適用条件と減税期間

電気自動車(EV)や燃料電池車、プラグインハイブリッド車などは、高い減税率が適用されます。

期間や基準は頻繁に見直されるため、新車導入の際は最新の基準を確認する必要があります。

  • 免税(100%減税): 次世代自動車など、特に環境性能が高い車
  • 減税(50%〜25%): ガソリン車でも燃費基準を高く達成している車

なお、減税は恒久的なものではなく、「いつまでの登録か」「何回目の車検か」によって適用可否が変わります。詳しくは国土交通省または各メーカーの公式サイト情報を参照してください。

参照:エコカー減税対象自動車一覧|国土交通省

廃車の際に自動車重量税は戻ってくる?

車検期間を残して廃車(リサイクル)にした場合、納付済みの重量税が還付されます。これを「使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度」といいます。

還付を受け取る条件と手続き

自動車重量税の還付を受けるには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  1. 適正な解体: 自動車リサイクル法に基づき、引取業者へ引き渡して解体されていること。
  2. 永久抹消登録: 運輸支局等で「永久抹消登録(軽自動車は解体届出)」を行うこと。
  3. 期間の残存: 車検有効期間が1ヶ月以上残っていること。

手続きは、永久抹消登録の申請書に還付振込先口座を記入して行います。別途還付申請書を出す必要はありませんが、抹消登録と同時に申請しなければ還付されないため注意が必要です。

なお、中古車として売却する場合(一時抹消登録や名義変更)では、重量税は還付されません。

参照:使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度について|国税庁

経理担当者が知るべき自動車重量税の会計処理は?

自動車重量税は、法人税法上の「損金」として処理できます。勘定科目は「租税公課」です。車検費用全額を「車両費」として処理するケースもありますが、消費税区分を明確にするため、科目を分ける方法が推奨されます。

▼仕訳例(重量税24,600円を現金で支払った場合)

借方科目金額貸方科目金額摘要
租税公課24,600現金24,600〇〇車両 重量税

なお、車検期間(2年など)にわたって費用配分する「長期前払費用」として資産計上する方法もありますが、重量税は支払時の損金算入が認められているため、実務上は支払った期に一括費用処理する「租税公課」が一般的です。

消費税の取り扱いに注意

車検の請求書には、消費税が「かかる費用」と「かからない費用」が混在しています。会計ソフトへの入力時は、以下の税区分を正確に設定してください。

  • 自動車重量税: 【不課税】(税金であるため)
  • 自賠責保険料: 【非課税】(保険料であるため)
  • 印紙代: 【不課税】(税金であるため)
  • 点検整備費用・代行手数料: 【課税】(業者への車検作業等の対価であるため)

すべてを「課税仕入れ」として処理してしまうと、消費税の納付額計算で誤りが発生し、過少納付などのリスクにつながります。請求書の内訳を必ず確認し、税区分ごとに正しく行を分けて入力しましょう。

自動車重量税は車種や重量、経過年数で変動する

自動車重量税は、車種や重量だけでなく、経過年数や環境性能によって金額が大きく変動します。

  • 基本: 車両重量0.5トンごとに課税(軽自動車は定額)。
  • 納付: 車検ごとにまとめて前払い。実務は業者が代行。
  • 重課: 新車登録から13年、18年経過で税額が上がる。
  • 還付: 廃車時に車検残存期間が1ヶ月以上あれば戻ってくる。
  • 経理: 勘定科目は「租税公課」。消費税は「不課税」で処理。

社用車の維持費を適正化するには、13年経過のタイミングでの買い替え検討や、廃車時の還付申請漏れを防ぐフローの整備が有効です。車検の請求書が届いた際は、内訳を確認し、長期的な車両計画に役立てましょう。


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