中小企業の課題とは?課題解決のための支援策を解説

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この記事は1年以上前に公開されたものです。法律・制度などに関して、現在とは異なる内容が含まれている可能性があります。

中小企業は、どのような会社であっても何かしらの経営課題を抱えています。実際に中小企業を経営している方は、自社の課題に対して対応することが精一杯であり、ほかの中小企業の現状について見ることができているという方は少ないのではないでしょうか。

中小企業が抱える経営課題は多岐にわたり、大企業にも当てはまる課題もあれば、中小企業ならではの課題もあります。現在経営課題に直面しているという中小企業も、今後経営を円滑に行っていくためにより幅広い視野を持ち、中小企業が抱えている経営課題について知っておくことが重要です。

そして、これらの中小企業が抱える経営課題の解決法についても押さえておくことが必要です。加えて、その解決法が持っている問題についても考える必要があります。

中小企業が抱える経営課題

中小企業の経営者は、経営を進めていく中でどのような課題に直面し、またどのような事柄を経営課題として考えているのでしょうか。

以下に示したとおり、中小企業庁による経営者へのアンケート結果から、経営者がどのような経営課題を抱えているのかということが見えてきます。

2017年に経営基盤の強化に向けて注力する分野

(出典:2017年の中小企業の景況見通し|株式会社日本政策金融公庫

大きく分けて「営業力・販売力の強化」「人材の確保・育成」「コストダウンや財務体質の強化」といったことを課題としている中小企業が多くみられるということが分かりました。

これらの課題は大企業にも当てはまるものもありますが、経営規模が小さく大企業ほど経営基盤が盤石ではないことの多い中小企業だからこそ抱えてしまう課題が多くなっています。

中小企業が抱える課題の内容

より具体的に、中小企業が抱えている課題の内容について解説します。

「営業力・販売力の強化」に関しては、どのような業種であっても、やはり経営規模の大きな大企業が「規模の利益」を駆使して市場のコマを奪っていく場合が多いことが根本的な原因となっています。

中小企業は「規模の利益」の部分で大企業に勝つことは難しいので、そのほかの部分において違いを生み出していく必要が出てきます。

「人材の確保・育成」については、大企業にもよく見られる問題であり、「規模の利益」のように、単純に規模が大きくなれば解決できるとは言い切れない課題でもあります。

ネームバリューや福利厚生等の部分で勝る大企業と中小企業との人材の奪い合いはし烈を極めることとなりますが、中小企業側は工夫次第で大企業との競争に勝利することができる場合もあります。

「コストダウンや財務体質の強化」に関しては、中小企業が構造的に抱える問題をはらんでいるため、対応が難しくなる場合が多くなっています。特に中小企業は経営基盤がぜい弱であることが多いため、財務体質の強化には困難を伴うことが多くなっています。

課題解決のための支援策

これらの中小企業が抱える課題を解決するために、国や地方自治体レベルにおいて、様々な課題解決のための支援がなされています。代表的なものに関して、2つご紹介します。

資金繰りに関する支援策

中小企業の課題を解決するうえで、販売強化であっても雇用や人材育成であっても、まずは資金がなければ、それらを拡充していくことはできません。現在、主に地方自治体レベルにおいて、中小企業の設備投資への融資や、運転資金に関する融資などが行われています。

融資にあたっては、信用保証協会による保証をつけることで審査のハードルが比較的低くなることも特徴です。融資制度利用を検討する際には、信用保証協会の利用も同時に検討すべきだと言えます。

雇用維持・人材育成に関する支援

雇用の維持や人材育成にあたっては、国が独立行政法人に委託して行っている「人材開発支援助成金」が大きな支援制度となっています。

この制度は2017年4月に「キャリア形成促進助成金」から名前が変更となりました。人材開発支援助成金は、従業員に対して経営者が自発的に能力開発のための訓練等を行う際に、賃金や訓練に係る費用の一部を助成するものとなっています。改正によって、従来より一部の制度においては助成要件も緩和され、対象範囲や助成金額が拡充され、より利用しやすい制度となりました。従業員の能力開発を促進して、人材を育成していこうと考えている経営者の味方となる制度です。

支援策を受ける上での課題

今回紹介したもの以外にも、中小企業の抱える課題を解決するための支援策は様々なものが行われています。しかし、その支援策を受ける場合にも様々な問題があります。

まず大前提として、資金の融資はあくまでも付け焼刃的な支援にしかならないことが多く、根本的な問題解決にはならないという点が挙げられます。

前述した地方自治体による融資に関しても、設備投資や運転資金を借りることができたとしても、迅速に販売強化策を行うなどの対応ができなければ、借入した資金が生かされないままになってしまいます。

また、人材育成における支援を受ける際には、人材を活用する側が人材育成を会社の課題と捉えていなければ進んでいきません。

特に、中小企業の場合には実際に従業員に指導を行う中間管理職などの立場の者が、人材育成を大きな課題としてとらえていない場合もあります。このような場合には人材育成の支援を受ける前に、まずはこういった社内における意識改革を行います。

まとめ

中小企業の課題に対しては、付け焼刃的な支援策ではなく、継続的に事業を行っていけるような解決法を運用していく必要があります。

また、妄信的に支援策を利用するのではなく、支援を受ける側が支援策の抱える問題について考え、支援策を効果的に生かしていくことも大切です。

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※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:緒方 康人 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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