• 更新日 : 2026年1月27日

売上債権回転期間とは?計算式や意味、目安と平均、長期化の理由を解説!

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売上債権回転期間とは何を表す期間でしょうか?熟練した入金担当者になると、売上債権回転期間については知らなくても、顧客の状況や入金状況について熟知している場合がありますが、売上債権管理の観点から売上債権回転期間を考えてみませんか?

この記事では、売上債権回転期間の意味や計算式をはじめ、目安や平均についてを紹介します。また、売上債権回転期間が長くなる理由についても説明します。

売上債権回転期間とは

売上債権回転期間とは、売上高に対する売上債権の割合のことです。会社の売上債権がどれくらいの期間で回収できるかを計る指標として用いられます。

売上債権回転期間が短い場合は、売上債権が回収により現金化できるまでの期間が短く、資金繰りが健全な状態といえます。売上債権回転期間が短いほど、現金回収スピードが速いということです。

会社には、売上債権(営業債権)である受取手形売掛金と、営業外債権である貸付金、未収入金などがあり、これらをまとめて金銭債権といいます。会社は、これら金銭債権のうち、営業による債権がどのくらいの期間で回収されるのかを把握し、資金繰りを考えていかなければなりません。

会社が営業活動を進めるにあたり必要となる資金のことを「運転資金」と言いますが、売上債権回収期間が大きい会社ほど、運転資金の他への負担は大きくなるのです。

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売上債権回転期間の計算式

売上債権回転期間の計算式は次のとおりです。

売上債権回転期間 = 売上債権 ÷ 売上高

しかし、年度で計算しても現実的ではなく、資金繰り等に有効に利用するためには、「月数」や「日数」で表します。

売上債権回転日数の計算式

売上債権回転日数の計算式は次のとおりです。

売上債権回転日数 = 売上債権 ÷ (売上高 ÷ 365日)

売上債権回転日数とは、何日で売上債権を回収できるかを示す指標です。宿泊業などの場合、チェックアウト時に精算することが多いため売上債権回転日数は、短くなる傾向があります。

売上債権回転月数の計算式

売上債権回転日数の計算式は次のとおりです。

売上債権回転月数 = 売上債権 ÷ (売上高 ÷ 12ヶ月)

売上債権回転月数とは、何ヶ月で売上債権を回収できるかを示す指標となります。2ヶ月を超えると会社の負担が大きくなると言われます。

売上債権回転期間の平均・目安

中小企業実態基本調査(令和元年確報)で、業態別の売上債権回転期間(月数及び日数)を求めますと、次の表のようになっています。現金取引の多い、小売業や飲食業の売上債権回転率が短くなっていることがわかるかと思います。

これに対して卸売業、製造業のように売上のほとんどが対法人であり、手形の利用が多いなどの場合には売上債権回転期間は長くなってきます。

業 態売上債権回転月数売上債権回転日数
建設業 1.3240.24
製造業2.0963.43
情報通信業1.7854.04
運輸業、郵便業1.5346.52
卸売業1.8355.64
小売業0.8325.28
不動産業、物品賃貸業1.1133.89
学術研究、専門・技術サービス業1.2638.22
宿泊業、飲食サービス業0.257.68
生活関連サービス業、娯楽業 0.3410.45

参考:中小企業実態基本調査 / 令和元年確報(平成30年度決算実績) / 確報

業界や会社の規模により目安は異なりますが、売上債権改定期間(日)が30でほぼ翌月回収され、売上債権改定期間(日)が60だと、回収まで2ヶ月もかかることになります。中小企業は、売上債権回転日数を30日以下とすることを目指しましょう。

売掛金回転期間が算出されたら検証すべきこと

算出された売掛金回転期間から、自社の資金繰り状態を把握し分析することが重要です。同業他社や相場と比較・検討することにより、自社の資金繰り、経営状態が健全な状態であるかどうかをチェックします。

定期的に観測を続けることで、資金繰りの現状把握と管理業務の効率化にもつながるでしょう。売掛金回転期間を比較・検討する方法は主に次の2つです。

算出された数値の同業他社との比較

自社の売掛金回転期間が正常であるか否かを計るために、同業他社と比較する方法です。一般的には1~2ヶ月以内が目安とされていますが、業種により平均値は異なります。そのため、同業他社との比較が最も有効です。

例えば、自社の売掛金回転期間が平均2ヶ月であるのに対し、同業他社の回転期間が1ヶ月だったとします。この場合、自社で商品を売ってから現金化するまでの期間は同業他社より1ヶ月も遅いという実態が見えます。

同じサービス・商品を扱っていながら売掛金回転期間に1ヶ月以上の違いが生じている場合、資金繰りに何らかの問題がある、あるいは改善の余地があると判断して、経営方針や代金の回収方法について検討が必要です。

自社の過去の売掛金回転期間との比較

売掛金回転期間は、常に一定というわけではありません。

売上高を増やすことで、相手勘定科目である売掛金も増えるため、過去と比較して回転期間が悪化することもあります。そのため、過去5年・10年などの長期間にわたり回転期間を算出すれば、おおよその傾向が見えてきます。

そして過去と比較し、あきらかに回転期間が長くなっていれば資金繰りが悪化しているとみてとれるでしょう。この場合は早急に対処する必要があります。

売上債権回転期間が長期化する場合の問題点

前述のとおり、企業にとって売掛金回転期間は短い方が、スムーズな資金繰りが行われていることがわかります。では、売掛金回転期間が長期化することで生じる問題とは一体何なのでしょうか。

貸し倒れのリスクが高くなる

貸し倒れとは、売掛金や受取手形など売上債権の回収ができなくなることです。取引先の経営悪化や倒産などが主な原因で、支払いが困難になると売掛金の回収は見込めなくなります。支払期限を守れない取引先は、経営に何らかの問題が生じていることも視野に入れる必要があるでしょう。

取引先の経営状況を把握して貸し倒れのリスクを軽減するためにも、売掛金回転期間は一つの目安となります。

キャッシュ不足による黒字倒産のリスク

売掛金回転期間の長期化は、代金回収・現金化に時間を要していることを意味します。

売掛金が発生する以上、既に商品・製造費用、管理費用や諸経費などさまざまなコストが発生しているため、代金を回収できなければ現金が不足し、自社の資金繰りに影響を及ぼすでしょう。そして売掛金が回収できず、手元のキャッシュ不足による資金繰り悪化が原因で起こる「黒字倒産」のリスクも高まります。

売上債権回転期間が長期化しないための対策

売上債権回転期間を長期化しないための対策として、次のようなものがあります。

売掛金管理状況(社内システム)の見直し

売掛金回転期間が長期化傾向にある企業では、そもそも売掛金管理の仕組みが構築されていないという問題があります。金額の把握はもちろんのこと、回収・遅延期間についてもルールが定まっておらず、資金の流れ自体が体系化していないこともあります。

売掛金回収作業は、請求書送付から入金管理、未入金時の催促メールや通知、督促など一連の対応が必要です。売上が立つと同時に売掛金を回収することの重要性やスケジュールを売掛金回収業務担当者と営業双方で共有し、スムーズな売掛金回収を目指す必要があります。

社内認識の統一はもちろんのこと、取引先への周知も重要です。支払期日を明確にし、期日に遅延した場合の対処等、取引先の誠実な対応を促す仕組みを明確にする必要があります。

分割請求による早期資金回収

売掛金管理状況を見直した上でも改善されない場合、これまでの一括請求を見直し、分割して請求する方法も検討してみましょう。

例えば、すべてのプロジェクト終了後に一括請求するのではなく、プロジェクトの進捗に応じて請求をする方法です。分割して請求・資金回収していくことで、売掛金回転期間を短縮できるため、資金繰りの改善が見込めます。ただし、プロジェクトごとの進捗をしっかり把握する必要があるため、プロジェクト担当者と売掛金回収業務担当者との情報共有が必須です。

仕入債務回転期間の延長

「仕入債務」とは、商品や材料などの仕入れに対して代金未払い債務のことです。

売上が立つと同時に、仕入については債務が発生しています。そのため先に売上代金を回収し、後から仕入債務を返済する仕組みができれば、売掛金回転期間の短縮につながり手元資金の増加とともに資金繰りに余裕が出るはずです。

取引イメージ

上の図では、仕入債務回転日数は長くはなっていますが、支払が回収より前になっているため、会社の支払負担は難しい場合もあります。
そこで、資金繰りから見た理想は次のとおりです。

仕入債務回転期間 > 売上債権回転期間

取引イメージ
ただし、仕入債務回転期間が極端に長期化すると、事業環境の悪化に伴ものととらえられ、資金繰りの苦しい企業と判断され恐れがあります。仕入債務回転期間の延長を採用する際には、慎重な検討が必要です。

売上債権回転期間を把握して安定した資金繰りを

売掛金回転期間は、資金繰りに直結するため適切に把握し、管理する必要があります。しかし、請求書の発行から、入金確認、未入金の催促・督促等、業務内容は多岐に亘り、担当者の業務が煩雑になりがちです。

  • 確実に売掛金を回収したい
  • 代金未回収のリスクを減らしたい
  • 業務担当者の負担を減らしたい

これらの悩みを一気に解決する方法として「請求代行サービス」を利用するという方法があります。請求代行サービスでは、企業の与信審査から請求書の発行・発送、代金回収、入金確認、未入金時の連絡まで対応してもらうことが可能です。

請求から代金回収までの仕組みができることで、売掛金回転期間も正常な期間で経営ができ、資金繰りの心配もなくなるので、本業に集中して取り組めます。資金繰りの悪化で悩む企業も少なくありませんが、売掛債権が現金化できるまでの期間が明確になるだけで、その後の経営計画・資金計画が変わってくることは明確です。

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