独立や起業前に!フリーランスの所得税計算方法ポイント3つ

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所得税とうまく付き合おう!

人脈、信用、能力、経験……フリーランスに必要なものはたくさんありますが、所得税計算方法を知っておくことも同じくらい大切です。

独立や起業を考えはじめたら、「所得税」とうまく付き合う方法を考えないといけません。

今回は、経営者の中でも初心者さんに向けて「知っておきたい所得税の計算方法」を紹介します。

所得税とは?

所得税 フリーランス

所得税の基本

はじめに所得税の基本をおさらいしておきましょう。

所得税は国税のひとつで、所得に対して課税される税金です。所得にはいくつか種類がありますが、個人が得た所得は基本的に課税対象だと思っておいて間違いありません。

つまり、一定以上の所得を得ているすべての個人に納税義務があるということです。

税額は毎年1月1日から12月31日までの総所得から算出され、例年3月15日(土曜日・日曜日の場合は翌月曜日)までに納税することになっています。

会社員であれば毎月の給料からの天引きと年末調整によって実質的な納税手続きは完了できます。しかし、フリーランスとなるとそうはいきません。税額の計算から申告、納付までをすべて自分で行う必要があります。

所得税の種類

一口に「所得税」といいますが、中でも「課税所得」は全部で10種類に分類することができます。

利子所得 預貯金の利子や公社債の分配金などによるもの
配当所得 株式の配当や投資信託の分配金などによるもの
不動産所得 賃貸業など不動産の貸付けによるもの
事業所得 小売業・卸売業・サービス業といった事業によるもの
給与所得 給与・俸給・賞与など雇用契約によるもの
退職所得 退職金や退職金共済制度などによるもの
譲渡所得 固定資産や車両などの譲渡によるもの
山林所得 山林に関連するもの
一時所得 懸賞金・公営競技の払戻金・保険の満期返戻金など臨時のもの
雑所得 ほかの9種類に属さないもの

このうち、フリーランスの労働による所得は、一般的に事業所得(一部は雑所得)に該当します。

所得税の計算方法

フリーランス 所得税

1:「収入」と「所得」を明確に区別

会社員ではあまり意識していない人も多いかもしれませんが、フリーランスの場合は「収入」と「所得」を明確に区別する必要があり、意味合いも異なってきます。

また、所得のすべてに税金がかかるわけではありません。所得税額を算出する際には、次の3つの計算を順番に行うことになります。

・収入-経費=所得
・所得-各種所得控除=課税所得
・課税所得×税率=所得税
・所得税-各種税額控除=納付税額

なお、所得税の税率は消費税のような一律ではなく、累進課税方式がとられています。

ただし、課税所得全体にその税率が適用されるわけではない点に注意しましょう。課税所得が100万円の人も1億円の人も、195万円以下の部分については同じく5%しか課税されません。

フリーランスの方は、給与所得のみの方には適用できない青色申告という制度があります。青色申告の主な特典として、青色申告特別控除が挙げられます。複式簿記により記帳を行い、貸借対照表と損益計算書を作成するこで、課税所得から65万円の控除を受けることができます。これ以外の青色申告者については、10万円までの控除が受けられます。青色申告を適用したい場合は、事前に申請を行い、税務署長からの承認を受ける必要があります。きちんと記帳を行い、申告書を提出期限までに提出することで、経費として認められる金額が増え、節税につながります。
※平成32年の申告から、青色申告特別控除額は、原則55万円に引き下げられますが、電子帳簿保存もしくは
e-taxによる電子申告を行っている場合に限り、65万円の控除が受けられます。

ここで、具体例を挙げて計算してみましょう。
「所得600万円、配偶者なし、社会保険料70万円、生命保険料12万円」の人が青色申告をした場合を考えると、次のような計算方法となります。

2:課税所得の計算例

所得600万円-青色申告特別控除65万円-(基礎控除38万円+社会保険料控除70万円+生命保険料控除5万円(旧契約の場合))=422万円

3:所得税額の計算例

・195万円以下の部分
195万円 × 5% = 9万7500円

・195万円超 330万円以下の部分
(330万円 - 195万円) × 10% = 13万5000円

・330万円超 695万円以下の部分
(422万円 - 330万円) × 20% = 18万4000円

・合計
9万7500円 + 13万5000円 + 18万4000円 =41万6500円

結果、41万6500円を納税することになります。

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4.000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

累進課税方式の考え方に基づくと、上のような計算になりますが、実務的には、上記の速算表を用いて計算すると、すぐに納税額が求められます。

計算例
4,220,000 × 20% – 427,500 = 41万6500円

「所得税」における会社員とフリーランスの違いは?

特有の控除

それでは、会社員とフリーランスとではどちらが所得税がお得なのでしょうか?

この疑問を解くカギは、それぞれに特有の控除があるという点です。

会社員には、「給与所得控除」というものが存在します。これは給与収入額によって65万円から220万円まで(年収600万円の場合では174万円)の控除を受けられるもので、フリーランスには存在しないものです。一方で、給与所得のみの方は、青色申告控除は受けられません。

この点をふまえて、上の計算と同じ条件の人で考えてみましょう。

給与所得

収入600万円 – 給与所得控除174万円
= 426万円

課税所得

給与所得426万円 - (基礎控除38万円 + 社会保険料控除70万円 + 生命保険料控除5万円)
= 313万円

所得税額

・195万円以下の部分
195万円 × 5% = 9万7500円

・195万円超 330万円以下の部分
(313万円 - 195万円) × 10% = 11万8000円

・合計
9万7500円 + 11万8000円 = 21万5500円

なんと、フリーランスよりも20万円以上も所得税額が少なくなりました。これだけを見ると、会社員のほうがお得だといえそうです。

ただし、フリーランスでは青色申告者になることや、経費を漏れなく把握することで、節税することが可能です。

マネーフォワード クラウド確定申告であれば、簡単に記帳を行うことができます。

まとめ

所得税の計算は基本さえ押さえれば、難しいものではありません。

特にフリーランスにとって重要なのは、「収入」と「所得」の違いを明確に理解しておくことと、課税所得金額によって税率が変わってくるという点です。

また、独立したてのころはうっかり忘れがちですが、天引きされないということは毎年3月になると所得税の支払いがやってくるという点も大事です。(振替納税を選択すると、翌月4月の支払いになります。)

お金を準備しておらず「大慌てしてしまった!」ということのないようにしましょう。

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監修:緒方 康人 (公認会計士 / 税理士)

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ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。
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