• 更新日 : 2023年6月22日

経営者になるには何をすべき?勉強方法や向いている人の共通点を解説!

経営者になるには何をすべき?勉強方法や向いている人の共通点を解説!

「兼ねてより温めていたアイデアを形に移したい」「企業を設立して、会社員では達しないレベルの富を築きたい」など、経営者を志す理由は人それぞれ。経営者になるには、資格や難関大学の学歴は必須ではありません。ただ勉強を日常的に行い、必要な知識を持っておく必要があります。経営者になるための方法や資金調達の方法などを解説します。

経営者になるには何をすべき?

経営者になるための資格や条件は存在せず、年齢・学歴に関わらず誰でも目指せます。実際高卒の方でも、日本に名を残すような素晴らしい実績を挙げている方もいらっしゃいます。

しかし成功するためには学ぶ姿勢は必須で、日々知識を貪欲に吸収していかなければなりません。まずは経営者の定義や、なるために必要な準備などについて解説します。

そもそも経営者とは?

経営者は経営する企業の最高意思決定機関であり、業務の執行を指揮・監督する人物です。
会社の業務を司るだけでなく、事業の成長やステークホルダーへの還元といったことにも目を向ける必要があります。

市場や顧客のニーズに沿った事業の立ち上げや事業拡大のスキーム検討など、やるべきことは非常に多いです。

経営者になる方法は大まかに言うと、次の4つです。

  • 起業する
  • 後継者になる
  • 会社を買う
  • フランチャイズで開業する

この中で最もリスクが低い方法は「フランチャイズで開業する」だといえます。パッケージ化されている事業に必要な仕組みを自分のものにできるからです。

経営者に資格は必要?

経営者になるために必須の資格というものは存在せず、何の資格を持っていなくても経営者を目指せます。ただ経営を上手く推進するには幅広いジャンルで知識を有しておく必要があります。

もし試験に合格できなくても、勉強を通して培った知識は決して無駄にはならないでしょう。経営に役立つ資格として挙げられるのは、日商簿記(2級以上)、中小企業診断士、MBAなどです。

日商簿記二級を取得すれば貸借対照表損益計算書を読み解き、会社の経営状態や財務状況の良し悪しを判別できるようになります。

中小企業診断士を取れば自社の経営に役立つだけでなく、経営状態の良い営業先の選別なども可能です。MBAの場合、経営全体を俯瞰して問題解決に取り組めるような全体的な知識が身に付きます。

経営者になるには特定の大学を出る必要がある?

経営者になるために出ておくべき大学というものは存在せず、大学へ行っていなくても目指すことが可能です。

ただ起業家を志す人にとって大学に行く意義は大きく、仲間や人脈、情報、インターンシップ経験などが手に入ります。例えば起業家を多く輩出している大学へ行けば、OBやOGとつながりを持てるので、人脈のネットワークが広がるでしょう。

これから大学に行き学ぼうと考えているならば、起業したい分野と関連が深い知識が身に付く学部への進学がおすすめです。中には起業家支援を行っている大学もあります。

有名どころでいえば、慶応義塾や同志社、早稲田大学などです。創業アドバイスを行っていたり、起業家支援のインキュベーション施設を置いていたりします。

経営者になるための専門学校はある?

大学と同様、経営者になるために必須の専門学校は存在しません。ただし、経営者に必要な知識を学べる専門学校は数多くあります。

実際の社長が講師として登壇する専門学校も存在し、生きたビジネスの現場に触れられるのは大きなメリットです。経営者になりたいけれど具体的なビジョンが決まっていないという人は、大学や専門学校へ通って知識の習得に励むのも有力な選択肢の一つです。

経営者に必要な知識・勉強方法は?

経営者が知っておくべき知識の量は膨大です。経理・財務、法務・契約手続き、労務・人事、マインドセット等書き切れないジャンルに渡るため、自発的に学ぶ姿勢は必須だといえます。

ここでは、中でも経営のコアと呼べる知識と、習得のためにやるべきおすすめの勉強法を紹介します。

経営者に必要な知識

経営者に必要な知識に挙げられるのは、次のような事柄です。

    • ビジネスパーソンとしての幅広い領域の知識
      経理・財務、法務・契約手続き、労務・人事、マーケティング、営業等

 

    • 経営者に求められる固有の知識
      マインドセット、事業計画の策定、リスク管理、人間関係の構築、経営の仕組みなど

 

  • 自社の知識
    経営資源の調達方法、オペレーション、自社の強み等

非常に幅広いジャンルの知識が必要なので、一度に全て習得を目指すのは現実的には不可能に近い所業です。あまり理想を追い求めすぎず、一歩一歩前に進んでいきましょう。

また、経営者を目指すのであれば、会社の設立方法の知識も併せて押さえておくことも大切です。

おすすめの勉強方法

経営者にぜひやってほしいおすすめの勉強方法は、次の3つです。

  • 書籍
  • セミナー
  • 経営者団体

書籍は自分の事業に関係しているものがおすすめです。他にも成功した経営者の自伝を読めば、先代の経験や知恵を知ることができます。

日々やることが多く本をじっくり読む時間が取れないと考えている方は、どんな情報を得たいのか、先に目的を決めておくと効率良い情報収集が可能です。

セミナーは特定のテーマを分かりやすく学べるため、難解なジャンルを学びたいときに時間効率が良いのがメリットだといえます。

ライオンズクラブや商工会議所、JC(青年会議所)等の経営者団体を活用するメリットは、生の情報に触れられることです。得られる情報は個別具体的なものなので、ビジネスの現場で活かすには抽象化力(アナロジー力)が必要になるため、注意しましょう。

経営者になりたい人におすすめの本は?

メディアでは成功した起業家の事例が取り沙汰されますが、その裏には失敗した多くのケースが存在します。

起業家として事業を大きく成長させたいなら、過去の成功事例から学ぶことが必要です。起業家が自身の体験を記した書籍の中から、ビジネス初心者にも学べるものが多い本を紹介します。

起業の科学 スタートアップサイエンス

Webマーケティング会社や事業創造会社の経営をし、ベンチャー支援も手掛ける田所雅之氏が記した一冊で「起業のバイブル」とも呼ばれています。

1,000人以上の起業家や実業家へ取材を行って得た、膨大な情報が掲載されたスライドをまとめて書籍化したものです。スタートアップが必ず直面する課題とその解決策を、時系列に沿って整理しています。

十分なサンプル数があるので、この本に書かれた内容は再現性が高いといえるでしょう。

渋谷ではたらく社長の告白

インターネット広告業界を席巻する企業の一つ、サイバーエージェントの社長藤田晋氏の自伝です。本書を読むことで、田舎から上京し学生時代を経て、日本有数の企業を創るまでのサクセスストーリーを追体験できます。

藤田氏は設立からわずか2年で会社を上場まで持っていった敏腕経営者で、日本を代表する起業家の一人にも挙げられます。文章に臨場感があるため、今まさに起業に向けて準備している方や、ビジネスがうまくいかず悩んでいる方に役に立つ一書です。

企業を経営するための資金調達方法は?

企業経営には潤沢な資金が不可欠です。自分で資金を準備できるに越したことはないですが、実家が裕福でもなければ起業資金を全て自己資金で賄うのは難しいでしょう。

自己資金以外にも、開業前に外部から資金を調達できる方法もあります。代表的な方法が金融機関からの借り入れ及び出資です。それぞれの資金調達方法について詳しく解説します。

自己資金を利用する

自らの現金や預金を活用する自己資金での調達は、返済の必要がないため、気兼ねなく事業資金を準備できます。

特に開業当初の余裕がないときに自己資金は重宝します。また自己資金でどの程度の金額を用意できるかは、その他の資金調達に影響を与える可能性がゼロではありません。

例えば融資を受ける場合、自己資金の額に応じて借りられる金額に上限が設けられています。利用に当たって特にデメリットも存在しないため、まずは自己資金をベースに資金調達を考えると良いでしょう。

金融機関から借り入れる

自己資金だけでは起業に必要な資金を賄いきれず、金融機関から借り入れる新米経営者は少なくありません。

金利水準が低く設定され比較的利用しやすく、開業資金に特化した制度も準備されていることが特徴です。出資と異なり、株主が付くわけではないため、将来的な投資家へのリターンを考慮しなくても問題ありません。事業に必要な分だけ、自由に手元資金を増やせます。自由にビジネスを進めたい経営者にとっては、金融機関からの借入は有効な手法です。

ただし融資を受けるためには、審査に通過する必要があります。金融機関の基準を満たしていなければ利用できません。

金融機関は、借入以外にも決済で関わる取引先の一つです。日頃から密にコミュニケーションをとっておき、有事の際に相談できる関係を構築しておくのがおすすめです。

出資を受ける

ベンチャーキャピタルや個人投資家、もしくはクラウドファンディングから出資を受ける方法です。

金融機関の借入のようなクリアすべき基準はなく、条件は個別に調整できます。金融機関から融資を断られた人でも利用できるので、より間口が広い調達方法だといえます。

とはいえ無条件で資金を増やせるわけではなく、将来的に出資する投資家に利益をもたらす条件を考える必要があります。

資金調達の手法についてさらに詳しく知りたければ次の記事をご覧ください。

経営者に向いている人の特徴・共通点は?

サラリーマンに向いている人と経営者に向いている人の特徴は異なります。経営者で成功している人が共通して持っている特徴があります。

何も人の気持ちが読み取れるといった特別な素質を持っている必要はありません。経営者として成功した人が持っている共通点は次の3つです。

フットワークが軽い

成功した経営者の多くは、良いと感じたら即座に行動を起こせるフットワークの軽さを有しています。素晴らしいアイデアが浮かんでも、失敗を恐れて行動に移さないと、事業が進展しないでしょう。

行動の結果、仮に失敗に終わっても、経験になったと肯定的に捉えて次に活かすことができる人ばかりです。自分にできる範囲を決めつけず、次々とチャレンジしていきます。

「考えるよりまず行動」の精神は大切ですが、闇雲に行動すれば良いのではありません。入念なリサーチや計画の立案を行い、成功確率を高めてからプランを実行に移しましょう。

周りに流されない

周りに流されず、状況を見極めて最適な判断を下せる人はビジネスを成功させやすいといえます。

人の真似ばかりしていては先人を超えるのは難しいでしょう。良く言えば信念を持った、悪く言えば空気が読めない人は経営者に向いています。

人と違う道を進むのは孤独で、本当に自分の判断が正しいのか迷うときもあるかもしれません。絶対に成功させる!と主人公のような強い信念を持っていれば、挫折や困難にも負けずに信じた道を突き進めるはずです。

逆に会社員の場合、周囲に合わせることは必須スキルです。同僚に気を遣わず自分の作業だけこなしていると、次第に疎まれ、最悪だと排他されてしまいます。

コミュニケーションがうまい

人に流されないからといって、一匹狼ではいけません。成功している経営者はコミュニケーション力に長け、人当たりが良く、人に信頼されやすい人が多いのが特徴です。

周囲に一緒に仕事をしたいと思ってもらえるため、自然と人が集まってきます。起業を成功させるにはビジネスパートナーや取引先、顧客など色々な人の協力が必要です。

コミュニケーション力があれば、ビジネスがうまくいく可能性は上がるでしょう。どの人脈がどこで活きてくるか分からないため、一度できたつながりは断たずに維持し続けることを推奨します。

自分の力だけでは限界があるので、人の手助けも受けて事業を上手くドライブしましょう。

成功事例を参考に経営者を目指しましょう

経営者になるには必要な学歴、資格はありません。やる気があれば誰でも目指せる地位ですが、成功するにはたゆまない努力が必要です。

ビジネスパーソンとしての幅広い知識や経営者固有の知識、会社の知識をバランスよく備えておく必要があります。

成功している経営者はフットワークが軽く、自分の信念を貫き、コミュニケーション力に長けている人ばかりです。上記の特徴に当てはまる方なら、優秀な経営者になれる素質を秘めています。

よくある質問

経営者になるには?

必要な資格や学歴は存在しないため、誰でも目指すことはできます。ただし成功するためには経営やビジネスに関する知識が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。

成功している経営者が持つ特徴・共通点は?

成功している経営者は行動力があり、コミュニケーション力に優れていながら周りに流されずに物事を決断できる人が多いです。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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