• 更新日 : 2023年12月5日

エステサロンを開業するには?手続きや資金、成功のための準備を解説

エステサロンを開業するには?手続きや資金、成功のための準備を解説

エステサロンを開業したいと考えていても、開業資金や運営資金、保健所などの許可申請や必要な資格についてなど、準備について全くわからないという方もいるのではないでしょうか。そこで、今回は成功できるエステサロン開業の方法について詳しく解説します。独立や開業を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

エステサロンの開業に必要な資格や条件は?

エステサロンを開業するにあたり、必要な資格や届出について確認していきましょう。

開業にあたっての特別な資格などはない

エステサロンを開業する際、必ず取るべき資格というものはありません。場所や資金さえあれば、経験年数なども関係なく誰でも開業できます。保健所への届出も必要ありません。

そのため、参入してくる人も多く、競争が激しくなることも考えられます。開業する際はコンセプトやターゲットを明確にし、他店との差別化を図るとよいでしょう。フェイシャルトリートメントやボディーケアの場合、業界団体の認定資格があります。顧客に信頼してもらえるサロンづくりのために、認定資格の取得もおすすめです。資格を持つことで、お客さまに信頼感を与えるだけでなく、技術や知識も向上させることができ、自信を得ることができます。

ただし、認定資格取得のためには、認定校での研修や実務経験が必要な場合もあります。費用や時間がかかるため、本当に必要かどうかをしっかり考えましょう。

提供するメニューによっては個別に届出や資格が必要

エステサロン開業自体に取得すべき資格はありませんが、提供するメニューによっては資格が必要な場合もあります。例えば、「まつ毛パーマ」「まつ毛エクステンション」のメニューを取り入れるのであれば、美容師の国家資格が必要です。また、フェイシャルトリートメントの一環で顔の産毛のシェービングを行うのであれば、理容師の国家資格を持っていなければなりません。

なお、理容師・美容師の資格を活かしてエステサロンを経営する場合は、保健所に「理容所」「美容所」の届出を行ってください。

エステサロンを開業するまでの流れ

エステサロンを開業するまでの流れは、以下の通りです。

  1. 事業計画を立てる
  2. 資金を調達する
  3. 物件を探す
  4. 店舗づくりと必要機材の準備・調達をする
  5. 届出を行う

事業計画を立てる

まずはどのようなエステサロンにするか事業計画を立てます。ターゲットにする年齢層や、どのようなケアに力を入れるかなどを考えます。ターゲットを明確にすると、サロンの雰囲気や店舗の場所をどうするかを決定しやすくなります。

また、資金計画を立てることも重要です。店舗の賃貸や内装工事、備品などにかかる費用がどの程度かを調べ、現時点で十分な資金を準備できるかも確認します。また、サービスの内容や料金の決定、サロンの運営で利益がどのくらい出るかの予測も立ててください。

事業計画が立てられていないと、金融機関などからの資金調達が困難になる可能性が高くなります。サロン設立に踏み出す前に、事業計画についてしっかり考えるようにしましょう。

資金を調達する

必要な開業資金と現時点で準備できる資金を確認した後は、足りない分の資金調達方法について検討します。資金調達の方法には、次のようなものがあります。

  • 銀行などの金融機関から借りる
  • 日本政策金融公庫から借りる
  • 補助金や助成金を活用する

物件を探す

開業資金調達のめどが立ったら、具体的に物件探しのために動き出しましょう。開業したいサロンのイメージやターゲットに合わせた物件を選ぶことが重要です。エステサロンに適した物件には、主に次のようなものがあります。特徴と合わせて確認しておきましょう。

物件特徴
自宅
  • アットホームな雰囲気を提供できるが、プライベート空間との区別のために改装が必要な場合もある
  • 持ち家の場合は、賃借料が不要
  • 場所によっては集客に苦労する場合も
マンションの一室
  • 顧客に静かな環境を提供でき「隠れ家サロン」に最適だが、店舗として利用できるかの確認が必要
  • 場所によっては集客に苦労する場合も
賃貸物件(店舗)
  • 看板が出しやすく、集客しやすい
  • 通勤が必要なため、仕事とプライベートを分けられる
  • 場所や広さなどによっては高額の賃料が必要な場合もある
商業施設内のテナント
  • 商業施設に来る人が見込み客になるため、集客しやすい
  • 他のテナントと合同で広告を出せるため、広告費用を抑えられる
  • 内装や営業時間が制限される

店舗づくりと必要機材の準備・調達をする

店舗づくりにおいて、予め保健所に相談し、衛生管理上の基準を満たすことが必要となります。借りる物件が決定したら、店舗に必要な機材の調達を行います。なお、必要な機材・備品には、次のようなものがあります。

機材・設備
  • ベッド
  • 施術に必要な機器
  • タオルウォーマー・タオルクーラー
  • 消毒機器
  • 椅子・テーブル
  • ワゴン

など

備品
  • タオル(バスタオル・フェイスタオル)
  • 化粧品類
  • シーツ
  • ガウン
  • スリッパ

など

必要なものをピックアップして、不足がないように準備してください。

届出を行う

個人事業主として事業を行うのであれば、税務署に「開業届」を提出してください。開業届と「青色申告承認申請書」を提出することで、青色申告ができるようになります。節税の面からもできれば青色申告をしましょう。

前述の通り、フェイシャルトリートメントや痩身メニューの提供だけであれば届出は必要ありませんが、シェービングメニューやまつ毛パーマなどをメニューに加えるのであれば、保健所に「理容所」「美容所」の届出をしなければなりません。

なお、理容所、美容所の届出には1万6,000円前後(自治体によって異なります)の手数料が必要です。届出書類についても確認しておきましょう。

  • 施設の平面図
  • 施設周辺の見取り図
  • 理容師・美容師全員の免許証
  • 理容師・美容師全員の医師診断書(結核・感染性皮膚疾患に関するもの)

届出後すぐに営業が開始できるわけではありません。保健所による施設の確認も行われます。時間に余裕を持って届出を提出しましょう。

エステサロンの開業に必要な資金は?

エステサロンを開業する際に必要な資金について、店舗の形態ごとに見ていきましょう。

自宅などを利用して開業する場合の目安

自宅を利用して開業する場合、賃料はもちろん、保証料や敷金なども不要です。ただし、機器や備品の準備はしなければなりません。場合によっては内装費用や若干の改築費用が必要になることもあります。一般的には70万~100万円程度かかると見ておきましょう。

賃貸物件を利用して開業する場合の目安

賃貸物件を利用して開業する場合、自宅で開業する場合とは異なり、物件を準備するための費用がかかります。具体的には敷金、礼金、仲介手数料、保証料、賃料などです。また、機器や備品に関する費用も用意してください。

また、開業資金とは直接関係ありませんが、テナントの場合、「毎月固定の賃料を支払う方式」「固定賃料+売り上げに応じての歩合賃料方式」など、契約によって賃料が異なる場合もあります。この点はしっかり確認しておいてください。

マンションで開業する場合は、150万~200万円ほどの費用を準備しましょう。テナントの場合は、地域によって差はありますが200万~600万円程度です。

人件費や消耗品代などのコスト管理も重要

開業する際は、物件の賃料や機器・設備費用だけでなく、人件費や消耗品代についても考慮しておく必要があります。具体的には、以下のものに関する費用です。

  • 従業員の給与・賞与
  • 従業員の制服
  • タオル
  • ガウン
  • ベッドカバー
  • ペーパーシーツ
  • ペーパー下着
  • フェイシャルシート
  • 使い捨てスリッパ
  • サービスで提供する飲み物関連費用
  • アメニティ用品
  • 制服などのクリーニング費用

など

収益が出る前は、手持ちの資金でこれらを調達しなければなりません。開業時には6カ月分程度の運転資金も準備しておきましょう。

補助金や助成金、融資などの活用も考えよう

エステサロン開業に関する費用をご紹介しましたが、自己資金での準備が難しい場合、他から調達する必要があります。先にご紹介した通り、いくつかの調達方法がありますので、ご紹介します。

調達方法特徴
金融機関の融資
  • 事業計画について厳しくチェックされる
  • 個人事業主が融資を受けるのは、難しい場合がある
日本政策金融公庫
  • 新たに事業を始める人、事業開始後おおむね7年以内であれば「新規開業資金」融資が受けられる可能性がある
  • 融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)
  • 設備資金の返済期限は20年以内、運転資金の返済期限は7年以内
  • 事業計画についてチェックされる
補助金・助成金
  • 省庁・自治体が実施するもので返済不要
  • 募集期間が決められている場合も多い
    例)東京都「創業助成事業」
  • 都内で創業を予定する個人または創業して5年未満の中小企業者に300万円を限度に助成金を支給

東京都の「創業助成事業」のように、自治体独自で行う助成金もあります。募集期間が限られている場合もありますので、開業する地域の自治体の情報を小まめにチェックしましょう。

エステサロン経営に失敗しないために

エステサロンは開業するだけでなく、その後、利益を出し続けることも大事です。経営に失敗しないために、開業前にできることを考えてみましょう。

コンセプトを作り込んでいるか

事業計画を検討する際にコンセプトを作り込むことが重要です。例えば、次のようなコンセプトがあるのではないでしょうか。

  • 近所の主婦が継続して通いやすいように住宅街でお手軽価格サロンを開業
  • 美容意識が高い人向けに高級感のあるサロンを繁華街で開業
  • 誰でも立ち寄りやすいように商業施設のテナントとして開業
  • 他のお客さまと鉢合わせない隠れ家サロンをマンションの一室で開業

また、「フェイシャルトリートメント中心」「まつ毛エクステも可能」など提供メニューについても詳しく検討してみてください。

「とにかく誰でもいいから来てほしい」と、価格が安いだけのサロンを開業しても続かない可能性が大いにあります。開業に動き出す前に、自分のつくりたいサロンについてしっかりと決めておきましょう。

計画に無理はないか

コンセプトを作り込むだけでなく、その計画に無理がないかも確認してください。自己資金だけでの開業が難しい場合は、融資や助成金・補助金を活用することになります。実現できそうにない事業計画を提出すると、融資審査に通らない可能性が高いため要注意です。

自己資金だけで開業する場合も、資金を使い過ぎるとその後の運転資金に困る可能性があります。まずは小さい規模から始める、備品や機器は新品にこだわらず中古でも探してみるなど、なるべく無駄に開業資金を使わないように心掛けましょう。

集客で工夫をしているか

集客の工夫も必要です。広告や口コミを上手に利用しましょう。テナントの場合は、商業施設全体の広告やキャンペーンに協力することも検討してください。最近ではSNS経由での集客が主流になりつつあります。SNS運用に力を入れることも重要です。

また、リピーターを増やすためには技術の高さも必要です。業界団体の勉強会に参加する、資格を取得するなどしてサロンのファンを増やす努力をしましょう。

経営者として成長できているか

良い従業員を集めるためには、自分自身が良い経営者である必要があります。経営者として成長することも重要です。自身の技術力や経営力を磨く努力を怠らないようにしましょう。また、サロンの経営方針や目指すところを従業員と共有することも大事です。

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事業計画書のテンプレート・フォーマット

こちらから自由にお使いいただけるので、ぜひご活用ください。

エステサロンの事業計画書・創業計画書テンプレート・作成例

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お客さまに喜んでもらえるエステサロンをつくろう

エステサロンの開業には、基本的に必要な資格はありません。資金さえ準備できれば誰でも開業ができます。だからこそ、お客さまに選んでもらうためには他店との差別化が必要です。どのような人向けに開業したいか、何に力を入れたいかなど、コンセプトをはっきりさせてから開業することが成功のコツといえます。

そして、経営を成功させるためには新規顧客開拓だけでなく、お客さまに継続的に通ってもらうことにも力を入れないといけません。従業員全体のレベルアップも図り、喜んでもらえるエステサロンをつくりましょう。

よくある質問

エステサロン開業時にあるとよい資格は?

必須の資格はありませんが、他店との差別化のために業界団体認定資格は持っておくとよいでしょう。詳しくはこちらをご覧ください。

開業資金が足りないときはどうする?

金融機関や日本政策金融公庫からの借り入れ、補助金や助成金の活用という方法が考えられます。詳しくはこちらをご覧ください。


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