- 作成日 : 2022年10月1日
起業家とは?実業家や企業家との違いや意味・特徴を解説!
起業家を目指す方は多いです。しかし、実業家や企業家・経営者と起業家の違いを理解している方は少ないのではないでしょうか。
また、起業にあたっては、起業家の年収や向いている人の特徴について理解することが大切です。この記事では、起業家とは何か、意味や向いている人の特徴・成功のポイントなどを解説します。起業を志している方は必見です。
目次
起業家とは?
起業家とは何か、具体的に理解している方は多くありません。ここでは、起業家とは何かについて、起業家と混同しやすい実業家・企業家・経営者との違いと併せて解説します。
起業家とは、その名のとおり「自身で事業を立ち上げる人物」のことです。既存の企業や事業を経営するのではなく、自ら新しい事業を立ち上げる方のことを指します。英語では「entrepreneur」と呼ばれます。
ビジネスアイデアやビジネスモデルが既存のものであっても、自身で新しく事業を始める場合「起業家」に該当するのがポイントです。
実業家と起業家の違い
実業家は、英語では「businessman」と呼ばれ、実際に事業を営む方のことを指します。事業の中でも、生産・流通・販売などの事業をする方のことを実業家と呼ぶことが多いです。
起業家が自らビジネスを興す人物であるのに対し、実業家になるためにはビジネスを興す必要はありません。事業を営んでいれば、実業家に該当する点がポイントです。
企業家と起業家の違い
企業家は、企業経営に取り組む方のことです。起業家と同様に、英語では「entrepreneur」と呼ばれます。起業家と企業家の違いは分かりにくいですが、起業家は「事業を自ら立ち上げた人物」のことを指すのに対し、企業家は「自ら企業を設立し、経営を行う人物」を指すという違いがあります。
ビジネスを立ち上げ、経営をほかの人に委任している人物は、起業家であり企業家ではない、と理解しておきましょう。
経営者と起業家の違い
経営者は、会社の経営に対して責任を持つ人物のことです。経営者は広い概念であり、起業家や企業家・実業家などは経営者に含まれます。
起業家の特徴・向いている人
起業家として向いている人の特徴は以下のとおりです。
- 行動力・決断力がある
- 課題の解決方法を考え、乗り越えることが好き
- 解決したい課題・困りごとがある
- 忍耐強く、失敗から立ち直るのが早い
- 根拠のない自信がある
起業家を志している方は、上記の特徴に当てはまっているかチェックしてみてください。足りない部分があれば、起業家に必要な資質として積極的に身につけましょう。
行動力・決断力がある
起業においては、計画性だけでなく、実際にアイデアを形にする行動力も重要です。いくらビジネスモデルや事業プランを立てても、実際に行動に移さなければ意味がありません。そのため、まず先に行動する、というタイプの方は、起業に向いています。
また、起業家は重要な経営判断を下す必要に迫られる場面に何度も直面するポジションです。そのため、行動力だけでなく、決断力も起業家にとって重要な資質といえます。
課題の解決方法を考え、乗り越えることが好き
起業して会社を経営するうえでは、考えてもなかなか解決しない難しい課題に直面することが多いです。起業家として成功するためには、そういった困難な場面を楽しめることも求められます。
一方、課題に直面することに対して強いストレスを感じる方には、起業はおすすめしません。課題の解決に向けて方法を模索し、それを乗り越えていくことが楽しいと感じられることは、起業家にとって重要な資質です。
解決したい課題・困りごとがある
ビジネスアイデアを考える際は、世間の困りごとや何かしらの課題から出発することが多いです。そのため、解決したい課題や困りごとが明確に定まっている方は、起業家に向いています。
また、既存のやり方や価値観に課題や疑問を感じ、誰も挑戦していない新たな角度からアプローチしたいと考えられることも、起業家にとって重要です。
忍耐強く、失敗から立ち直るのが早い
起業は必ずしもうまくいくとは限りません。なかなか成果が出ないことも多いです。そのため、たとえ苦労が続いても諦めずに努力を続けられる忍耐強い方は、起業に向いています。
また、起業に失敗はつきものです。失敗をいつまでも引きずっていては、事業は進みません。失敗を反省することはもちろん大切ですが、失敗からすぐに立ち直れることも重要です。反省点が明らかになったらすぐに気持ちを切り替え、反省を活かしながら次のチャレンジのために動ける方は起業に向いています。
根拠のない自信がある
自分に根拠のない自信があることも、起業家にとって重要な資質です。自信がないまま事業を進めても、重要な決断ができなかったり、他人に事業の魅力を十分にアピールできなかったりします。
自信がなさそうな経営者は魅力的に思えません。逆に、自信が感じられる経営者には説得力があり、周囲から信頼されやすいです。たとえ根拠がなくても、「自分ならうまくいく」という自信を持って挑戦し続けられる方は、起業に向いています。
起業家の年収
起業を検討するにあたって、多くの方が気になるのが年収です。起業家の年収については、具体的なデータが出ているわけではありません。また、事業規模や業種などによって年収は大きく異なります。
年収の目安を算出する際は、月商や年商のデータから経費や開業費・資金調達の返済分、税金などを差し引きましょう。月商や開業費用については、日本政策金融公庫の「2021年度新規開業実態調査」で調査結果が公開されています。
日本政策金融公庫によると、開業後の月商については以下のとおりです。
- 100万円未満:45.9%
- 100〜500万円未満:41.6%
- 500〜1,000万円未満:7.0%
- 1,000万円以上:5.5%
また、開業費用については、500万円未満が42.1%、500〜1,000万円未満が30.2%という結果が出ています。
月によってもちろん収入の変動はありますが、月商のデータを参考に大まかな年商を算出し、年収の目安を求めてみてください。
起業家が事業で成功するには?
起業家が事業で成功するためにはさまざまなポイントがあります。成功事例や周囲の経営者の話を参考に、成功する経営者の共通点を理解し、実践することが大切です。ここでは、以下の3つのポイントに絞って解説します。
- ニーズのあるビジネスアイデアを考える
- 起業前にビジネスの基礎や経営者としてのマインドを勉強する
- 起業仲間・ビジネスパートナーを見つける
また、以下の記事では起業家として成功する方法や失敗する理由などを詳しく解説しています。併せてご覧ください。
ニーズのあるビジネスアイデアを考える
やりたいことがあっても、世の中からニーズがなければ事業として成り立ちません。そのため、ニーズのあるビジネスアイデアの検討は、起業の成功を分ける重要なポイントと言えます。
まずは、セミナーやヒアリングなどで積極的に情報を収集し、多くのアイデアを出しましょう。その後、アイデアを整理し、アイデア同士を掛け合わせたり、尖らせたりすることでブラッシュアップしてください。
起業前にビジネスの基礎や経営者としてのマインドを勉強する
起業にあたって、ビジネスの基礎やスキルを勉強することも重要です。具体的には、財務会計や税金・ビジネスモデルに関する知識や、営業・マーケティングなど、事業を進めるうえで必要な知識を勉強しましょう。
ビジネスの基礎は、本やセミナーなどで学べます。必要に応じて、関係する資格をとることも有効です。また、成功している起業家の話を聞き、経営者に重要なマインドセットを身につけることも重要です。
起業仲間・ビジネスパートナーを見つける
起業は1人でも可能ですが、起業仲間が見つかれば良い相談相手となります。また、信頼できるビジネスパートナーが見つかれば、1人で進めるよりも事業規模を拡大できる可能性も高いです。
セミナーや勉強会・交流会に積極的に参加して、起業仲間やビジネスパートナーを見つけましょう。また、最近では起業家専門のマッチングサイトも存在します。さらに、クラウドソーシングサイトやSNSで見つける方も多いです。イベントやサービスを活用し、信頼できる仲間を見つけてください。
起業家の意味や特徴を理解して、事業を成功させよう!
今回は、起業家とは何か、意味や向いている人の特徴、成功するためのポイントなどを解説しました。
起業家として事業を立ち上げるにあたって、必ずしもうまくいくとは限りません。起業家として成功するためには、行動力や忍耐強さ、困難を楽しめる力など、さまざまな資質が重要です。また、ニーズのあるビジネスアイデアを考え、ビジネスの基礎を学ぶなど、起業前には入念に準備を行いましょう。
起業のやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。起業を検討している方は、ぜひご覧ください。
よくある質問
起業家とは?
「自身で事業を興す人」のことです。起業家は経営者に含まれ、事業を営む人のことを指す実業家や、起業経営に取り組む企業家とは厳密には異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
起業家に向いている人の特徴は?
行動力・決断力がある人、解決方法を考えて乗り越えることが好きな人、解決したい課題がある人、忍耐強く、失敗から立ち直るのが早い人、自分に根拠のない自信がある人などです。詳しくはこちらをご覧ください。
起業家として成功するポイントは?
世の中からニーズがあるビジネスモデルを考えること、ビジネスの基礎や起業家としてのマインドセットを勉強すること、信頼できる起業仲間・ビジネスパートナーを見つけることです。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
60歳、65歳のシニア起業が増えている?メリットや成功のコツを解説
健康寿命の伸長に伴い、起業するシニアの方が増えてきているようです。フリーランスなどの仕事を長らくされてきて本格的に起業されるシニアに加えて、企業でキャリアを積み、定年を迎えてから起業するという方も少なくないようです。本記事では、シニア起業の…
詳しくみる会社設立や起業の相談先と無料相談窓口を徹底比較
個人事業主の開業と異なり、会社設立にあたっては法務局での登記が必要です。登記完了後も、社会保険への加入や法人の確定申告のための準備など、さまざまな手続きを行わなくてはなりません。必要な手続きを自分で調べて行うことも可能ですが、手間と時間がか…
詳しくみる医師が開業ではなく起業する方法を解説。臨床に頼らないビジネスとは
医師の起業は、医院の開業だけではありません。医療に関する知見を活かして、医療機関以外のビジネスを立ち上げられます。医師が起業する方法や具体的な例、注目されている医療関連のビジネスについて説明します。 医師の独立=「開業医」だけではない 医師…
詳しくみる女性の起業・会社設立におすすめの業種は?助成金・補助金・融資制度も解説!
女性が働きやすい社会の課題はまだまだありますが、地域社会の子育て援助活動支援事業、女性、若者・シニア起業家支援資金、女性の起業を支援する女性起業家支援連絡会議などの制度や支援が増えたこともあり、女性が起業・会社設立を実行しやすい環境も徐々に…
詳しくみる海外起業で成功するには?おすすめのビジネスアイデアや日本人起業家も紹介!
大手市場調査会社がまとめたところによると、2021年(1~12月)の国内の法人新設件数は14万4,622件で、対前年比10.1%増となりました。ネットビジネスなどの独自アイデアをもとに起業するケースが増えているようで、このトレンドは今後も当…
詳しくみる起業型地域おこし協力隊とは?起業支援補助金のメリットや活用事例も解説!
「地域おこし協力隊員」は、2009年度に制度化されました。地方自治体が都市部から住民を受け入れ、地域協力活動に従事してもらいながら、定住・定着を図る取り組みです。近年は、地域での就職、就農のほか、起業する隊員が増えてきました。本稿では、起業…
詳しくみる