- 更新日 : 2021年6月28日
フリーランスとは?意味や定義、おすすめの職種や仕事内容を紹介
近年フリーランスとして働く方が増加傾向にあります。インターネットのある環境が当たり前となった昨今、時間や場所にとらわれないフリーランスは、自分のスキルを活かせる働き方となってきました。
一方で「興味はあるけれど自分に向いているのか」「フリーランスはどのような仕事内容を受けるのか」といった不安の声もあります。そもそもフリーランスとは、どのような職種で活躍しているのでしょうか。
そこで本記事では、フリーランスの意味や定義、フリーランスの代表的な職種例、おすすめの仕事内容などを紹介します。また、フリーランスになるために必要な準備として、書類や手続きについても見ていきましょう。
目次
フリーランスとは
「フリーランス」という言葉自体は定着しつつありますが、そもそもフリーランスとはどのようなものなのでしょうか。まずは、フリーランスの意味や定義、働き方の特徴について解説します。
フリーランスの意味
フリーランスとは、組織や団体などに所属せず、単発の仕事ごとに契約する働き方です。職種はライターやプログラマー、カメラマン、デザイナー、税理士など個人の持つスキルを活かしさまざまな分野で働いています。
フリーランスの語源には諸説ありますが、中世ヨーロッパで戦争の度に契約して有力者に仕えた騎士を、フリーランス(free=拘束されていない、lance=槍)と呼んだことから用いられているという説が有名です。
フリーランスの定義
フリーランスの定義は、企業など組織や団体に属さず、個人で仕事を請け負う「働き方」のことを指しています。依頼ごとに求められる技術やコンテンツを提供し、その対価として報酬を受け取る契約形態です。
自分のスキルや専門技術を活かして個人で仕事をするのであれば、職種は問わず誰でもフリーランスと名乗ることができます。一方、フリーランスと同じようなニュアンスで「副業」という言葉を用いる方もいますが、これらはイコールではありません。
本業とするか否かに違いがあり、企業と雇用契約を結びながら、すきま時間に他の仕事をして収入を得ることを副業と呼びます。フリーランスは独立した事業者として、企業と業務委託契約を結び、自由に仕事を行うことを生業にする方のことです。
フリーランスの働き方の特徴
会社員は毎月固定の時期に決まった収入を得られますが、フリーランスの報酬は案件によって決まり、またその報酬がいつ支払われるかについてもまちまちです。そのため、各案件の入金時期などを、しっかり把握しておく必要があります。
また、会社員はオフィスに通勤するスタイルが一般的ですが、フリーランスは基本的に通勤が不要です。クライアントに成果物をきちんと納品できれば、好きな場所で好きな時間だけ働ける点がメリットといえるでしょう。
ただし、受注から納品までの責任を担う必要があるため、スケジュール管理能力が求められます。依頼主であるクライアントとは両者の信頼関係で成り立っており、約束した期日までに仕上げることが何より重要です。
企業や組織に所属している会社員ではないからこそ、すべて自己責任の上で完結させることがフリーランスの働き方の特徴といえます。
フリーランスと個人事業主の違い
フリーランスは、雇用関係を持たずに個人で仕事を請け負う「働き方」をしている方の呼称です。これに対して、個人事業主は税務署に開業届を提出し「税務上の区分」として、法人でない個人事業を営む方を指しています。
働き方を尋ねられた場合、個人事業主もフリーランスといえますが、税務上では「開業届を提出しているかどうか」で区分されます。また、フリーランスには法人化している個人も含みますが、個人事業主は「事業を反復継続している個人」を表すため法人は対象外です。
フリーランスの代表的な職種例と仕事内容
ここではフリーランスの代表的な職種を紹介します。また、具体的な職種例も挙げていますので参考にしてください。
IT系の職種
IT系の仕事としては、個人でアプリなどを開発してリリースする方や、企業から委託されて開発する方がいます。最近ではスマホやタブレットを持っている方も増えたため、個人で開発したアプリであっても、ヒットすれば大きな収入を得られる可能性もあるでしょう。
エンジニア向けの仕事の紹介サイトも登場してきており、ネットにさえつながれば場所を選ばないので、地方や海外で仕事をすることもできます。他の3種類と比べると、より高いスキルや専門性があるほど高収入につながり、かつ時間と場所の自由が利く働き方を選ぶことが可能です。
【IT系フリーランスの職種例】
- プログラマー
- グラフィック・デザイナー
- Webデザイナー
- Web編集者 など
コンサルタント・カウンセラー系の職種
コンサルタント、カウンセラー系の仕事は多くの場合、資格が必要になります。必ずしも必要ではないケースもありますが、その仕事の基本的な部分を学ぶことができたり、同業者のネットワークを作るために、資格の取得を考えても損ではありません。
実際に業務ができる技術や能力はもちろんですが、人柄などイメージの部分も判断材料として大きなウェイトを占めるため、自身のWebサイトを作るなどしてイメージ戦略を練ることも大切です。
他の種類と比べると職種別に資格が分かれる場合が多いです。もちろん、資格を取ったからといって仕事が来るわけではないので、自分から積極的に仕事を取りに行く必要があります。
【コンサルタント・カウンセラー系のフリーランスの職種例】
- 経営コンサルタント
- 心理カウンセラー
- インテリアコーディネーター
- ファイナンシャルプランナー
- ウェディングプランナー
- フードコーディネーター
- キャリアカウンセラー
- カラーデザイナー
- フラワーデザイナー
- セミナー講師
- 塾講師
- 着物着付け師 など
マスコミ系の職種
マスコミ系の仕事は主に何かを書いたり、描いたりするものが多くなります。一人で仕事をするというよりも、チームや組織の一員になったり、一部の仕事を委託する形で働くことが多くなります。かつては、記者やカメラマンなどはフリーランスで働く人が多くいる業種でした。しかし、これらの仕事は雑誌の廃刊などの影響で、数が減ってきているのが現状です。
一方で、ライターやデザイナーなどのWeb系の媒体に対する仕事の需要は、逆に増えてきています。クラウドソーシングが増えたことにより、仕事も得やすくはなってきていますが、全体的な単価は低めです。高単価の仕事をするためにはしっかりとした実力と人脈を持つことが大切です。需要のある分野について、しっかりとした記事を書けるようになるなど差別化が重要になってきます。
他の3種類と比較して、最も参入障壁が低いものが多くありますが、その分競争相手も多くなります。中には、通訳のように高い専門性が必要な職種もあります。
【マスコミ系フリーランスの職種例】
- ライター
- コピーライター
- 編集者
- カメラマン
- イラストレーター
- 翻訳・通訳
- スタイリスト
- メイクアップ・アーティスト
- ファッションデザイナー など
士業の職種
士業の資格では、弁護士、税理士、司法書士、公認会計士などが人気となっています。しかし最近では、弁護士資格をもっていても、仕事がなく稼げない方が増えてきています。
これは他の士業も同じで、就職難や士業過剰の問題もあるでしょう。一方で、弁護士の平均年収は1,189万円、税理士・公認会計士で817万円と高収入であることから仕事が多くの収入が得られる可能性の高い仕事です。
資格があるという意味ではコンサルタント・カウンセラー系と似ていますが、士業の場合は資格の難易度が高い場合が多く、専門学校や大学の学部専攻に行き、さらにダブルスクールをするなど、資格習得までのハードルが高い点が特徴です。
【士業のフリーランスの職種例】
- 弁護士
- 税理士
- 会計士
- 中小企業診断士
- 建築士 など
フリーランスになるために必要な準備
まずはどこから仕事を引き受けるか、調べておくことが重要です。また、フリーランスと会社員では税金や保険、年金制度も異なるため、手続き関連も把握しておきましょう。
仕事探し、各種保険の切り替え、開業届などの必要書類については「フリーランスになるには?未経験でも出来る手続きや必要書類の準備を解説」でも詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
フリーランスについてご理解いただけたでしょうか
ここまでフリーランスの意味や定義、フリーランスの代表的な職種例、仕事内容などをお伝えしました。フリーランスはさまざまな職種で活躍しており、これからもより注目される働き方であると予想されます。
しかし、会社員とは異なるフリーランスには、メリットばかりではなくデメリットもあることを理解しておくことが重要です。正しく理解した上で、自分の持つスキルや技術を活かしてフリーランスへの一歩を踏み出しましょう。
よくある質問
フリーランスとは?
フリーランスとは、組織や団体などに所属せず、単発の仕事ごとに契約する働き方です。詳しくはこちらをご覧ください。
フリーランスの代表的な職種例は?
IT系の職種、コンサルタント・カウンセラー系の職種、マスコミ系の職種、士業の職種などがあります。詳しくはこちらをご覧ください。
フリーランスになるために必要な準備は?
まずはどこから仕事を引き受けるか、調べておくことが重要です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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