会社法こんな時に適用される!知っておきたい会社法の基本・適用場面まとめ

会社法は平成17年に制定された比較的新しい法律です。会社法が制定される以前は商法や有限会社法など様々な法律に散在している条文を、個別にピックアップして適用していました。

しかしあまりにも不便で活用しにくいという点とカナ表記(例:法律施行ノ日ヨリ之ヲ廃止ス)が時代にそぐわない点などによって、各法律に散在しているものをまとめたものを会社法として制定することになりました。

ここでは会社法で定められている条文を解説するとともに、会社法が実社会にどのように活用されているのかを紹介していきます。

会社法を構成している8つの大枠

会社法は以下の8編から構成されています。

1編:総則(第1条~第24条)
会社法における用語の定義や会社の商号などに関する規定が定められており、会社には法人格があることや、会社の商号には株式会社、合名会社、合資会社、合同会社という文字を使わなければならないことが定められています。

2編:株式会社(第25条~第574条)
株式会社設立の手順、募集株式や新株予約権を発行するために必要な手順、株主総会や取締役会機関の設置、会計帳簿の計算方法、剰余金の配当方法、定款の変更方法、解散や清算に関する規定などが定められています。

3編:持分会社(第575条~第675条)
持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)は2編において定められていた株式会社に関する各種規定を簡略化されたものが規定されています。

4編:社債(第676条~第742条)
募集社債に関する事項や社債譲渡、社債権者集会に関する事項における規定が定められています。

株式とは異なり、社債を発行したとしても会社の支配関係に影響を与えるものではないため、2編の条文の数550と比較すると4編の条文の数は67と極端に少なくなっています。

5編:組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転(第743条~第816条)
会社の組織再編行為である組織変更、合併(吸収合併と新設合併)、会社分割(吸収分割と新設分割)、株式交換や株式移転の手続きにおける規定が定められています。

6編:外国会社(第817条~第823条)
外国会社が日本において取引する場合の規定が定められています。

日本において継続して取引をしたい場合には、日本における代表者を決めて、その代表者のうち1名は日本国内に住所を持たなければならないとしています。

7編:雑則(第824条~第959条)
訴訟や登記、公告に関する規定が定められています。

訴訟を請求できる期間や被告の定義、請求に対する容認判決が出た場合の効力が無効になることや原告が敗訴した場合の損害賠償責任など会社に関する訴訟のルールや、会社について登記しなければならない事項、登記すべき事由が発生した場合の申請期限(登記期間)などについて定められています。

8編:罰則(第960条~第979条)
各種罰則が定められています。

取締役等の特別背任罪:懲役10年以下もしくは1,000万円以下の罰金または両方
会社財産を危うくする罪:虚偽文書行使等の罪、株式の超過発行の罪、取締役の贈収賄罪、過料などに関する規定

会社法そのものは法務省が所管省令となっているため、設立登記などは法務省管轄である法務局に対して行なうことになります。

会社法が活用される場面

会社に付随するすべての事柄をまとめた会社法は、以下の場面で適用されています。

会計帳簿の保存期間

会社法では会計に関する帳簿及び計算書類は10年間保存しておかなければならないことが、会社法第432条及び第435条で定められています。一方、法人税法では法人税施行令規則第59条により、7年間の計算書類と帳簿書類の保存が定められています(※1)。
(※1)平成23年12月税制改正により青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間が9年とされたことに伴い、平成20年4月1日以後に終了した欠損金の生じた事業年度においては、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されました。
また、平成27年度及び平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。

会社法第432条
株式会社は、法務省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
1.株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から10年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。

会社法第435条
1.株式会社は、法務省令で定めるところにより、その成立の日における貸借対照表を作成しなければならない。
2.株式会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書その他株式会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるもの
をいう。以下この章において同じ。)及び事業報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
3.計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができる。
4.株式会社は、計算書類を作成した時から10年間、当該計算書類及びその附属明細書を保存しなければならない。

法人税法施行規則第59条(帳簿書類の整理保存)
青色申告法人は、次に掲げる帳簿書類を整理し、起算日から7年間、これを納税地に保存しなければならない。

募集株式を発行するとき

会社が安定した企業活動を行なうために、円滑な資金調達が必要不可欠となります。

株式会社が資金調達する手段として、

・金融機関から融資を受ける
・新株を発行する
・自己株式を処分する
・社債を発行する

といった方法が挙げられます。

中でも新株の発行と自己株式の処分は「募集株式の発行等」とし会社法第199条以降で定められています。

さらに募集株式の募集事項の決定は株主総会の決議を経なければならないことは会社法第199条第2項、株主総会で決議すれば募集事項の決定を取締役会に委任することができることは会社法第200条によって定められています。(ただし、201条1項の規定により、公開会社では募集事項の決定は取締役会の決議を経なければならないこととされています。)

また株券は原則として発行しないことは会社法第214条、株式を自由に譲渡することができることは会社法第127条にて定められています。

マイナンバーの法人番号

マイナンバーの法人番号は1法人につき1つの法人番号が本社に対して通知されています。

これは、

会社法第4条(住所) 会社の住所は、その本店の所在地にあるものとする。

によるものです。

「会社」と一口に言ってもそれが、本店や支店、親会社、子会社に該当するのかが不明確です。しかし会社法で定められている会社の住所とは「本店の所在地」であると明確に定義されていることから、マイナンバーの法人番号は本社のみに通知されるということになります。

まとめ

会社法が施行されて一番大きな話題として取り上げられたのは「1円会社」ではないかと思います。会社法では有限会社法で制定されていた資本金300万円以上という制限がなくなったことから、1円でも起業できることとなりました。

しかし株式会社の純資産額が300万円以上なければ配当することができない旨が会社法第458条で定められていることから、会社や株主を保護するために必要な部分に関しては旧法の流れを受け継いでいると考えることができます。

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監修:加賀爪 優作 (司法書士)

税理士法人ゆびすい
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