• 更新日 : 2024年9月27日

ジェラート屋の開業方法 – 必要な資金や失敗しないコツも解説!

大人にも子どもにも人気のジェラート。中には、ジェラート好きが高じて、自分でジェラート屋を開業したいと考えている人もいるのではないでしょうか。ジェラート店は夏場に売上が上がりやすく、冬場に売上が下がる傾向がありますが、しっかりと計画を立てて開業すれば、年間を通して売上を出すことも可能です。

この記事では、ジェラート店を開業したい人に向けて、ジェラート店の年収、原価率のほか、ジェラート店を開業する際に必要な資格や費用、手続きまで解説します。

ジェラート店を開業したい方はぜひ参考にしてください。

ジェラート屋を開業する方法

ジェラート屋を開業する場合、大きく3つの方法があります。

  1. 個人開業
  2. フランチャイズ
  3. 移動販売(キッチンカー)

それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

個人開業

ジェラート店を開業する場合、多くの方が最初に考える方法は個人開業ではないでしょうか。個人開業とは、エリアを決め、テナントを借りて開業する方法です。

飲食店の多くも個人開業が多いため、開業までのイメージがしやすいでしょう。ジェラート店の個人開業の流れは、以下の通りです。

  • エリアを決める
  • ターゲットを決める
  • メニューを考えて、仕入れ先を決める
  • テナントを契約する
  • テナントの内装と外装工事をする
  • SNSやチラシで集客する

どのエリアに出店するかを決めて、そのエリアに競合他社がいないか調べましょう。また、来店してもらえそうなターゲットが住んでいるエリアなのかを確認することも重要です。

例えば、女子大学生をターゲットにするのであれば、近くに大学があったほうがよいでしょう。また家族連れをターゲットにするのであれば、広い公園などがある街のほうが集客しやすいといえます。

個人開業は、一度開店すると後から移動するのが難しいため、事前の下調ベが重要です。

フランチャイズ

フランチャイズでの開業の場合、フランチャイズ本部の加盟店になることで開業をサポートしてもらえます。フランチャイズだと店舗のレイアウトなどは本部が決めるため、どのような店舗を開業すればよいかわからない方には向いているでしょう。

ただし、フランチャイズ加盟店となって開業する場合、事前に条件面をしっかり確認しておく必要があります。特に、初期費用がいくらなのか、毎月の売上の何%を本部に支払う必要があるのかは、必ず確認してください。

また、フランチャイズ加盟店になると基本的にオリジナルメニューを出せない上に、価格設定も守らなければなりません。さらに、年間契約を結ぶと、途中で廃業することも難しいため、慎重に下調べしましょう。

移動販売(キッチンカー)

移動販売という形で、ジェラート店を開業することもできます。移動販売でジェラート店を開業する場合、キッチンカーを用意するのが一般的です。

キッチンカーは、店舗を借りたり、フランチャイズ契約を結んだりするよりローコストで開業できる点がおすすめです。

キッチンカーは中古市場でも出回っており、良い条件でキッチンカーを購入できれば、初期費用も抑えられます。キッチンカーでの開業は、初めてジェラート屋を開業する方に向いているでしょう。

ジェラート屋の開業資金の目安

初期費用

ジェラート屋を開業する場合、200万円から600万円の初期費用が必要になります。初期費用の内訳は、個人開業なのか移動販売なのかによっても異なりますが、ここでは個人開業で試算してみましょう。

  • テナントの契約費用  50〜200万円
  • 内装・外装工事費   50〜100万円
  • 設備準備金      100〜200万円
  • その他経費       5〜100万円

テナントを借りて開業する場合、敷金や礼金が発生するため、コストがかさみます。また、テナントの状態次第では、内装や外装の工事費用も必要になります。

物件は居抜き物件スケルトン物件がありますが、一からすべてを用意しなければならないスケルトン物件の場合、テナント契約後に、冷凍庫やキッチンを用意する費用も必要になるでしょう。

このように個人開業する場合、思いもよらないほどコストが膨れ上がることが少なくありません。事前にしっかり下調べをして、初期費用を少しでも抑える努力をしましょう。

移動販売でジェラート屋を開業する場合、テナントを借りるよりも初期費用は抑えられます。良い条件で中古のキッチンカーを購入することができれば、100万円ほどで開業することも可能です。

キッチンカーは、テナントを借りる場合と異なり、敷金や礼金も発生しません。初期費用を抑えて開業したい人は、キッチンカーを調べてみてはいかがでしょうか。

ランニングコスト

ランニングコストに関しても、個人開業移動販売では異なります。個人開業の場合、大きく5つのランニングコストがかかります。

  1. テナント賃料
  2. 人件費
  3. 材料仕入れ費
  4. 広告宣伝費
  5. 光熱費

1~4の中で、2と4はできればゼロに抑えることをおすすめします。1人で開業すれば人件費は必要ありません。また、SNSを活用した集客をすれば、広告宣伝費もかかりません。

テナント賃料、材料仕入れ費、光熱費はどうしても下げにくい部分でしょう。特に、テナント賃料は一度決めてしまうと下げられないため、できるだけ条件の良い場所でテナントを探して、ランニングコストを抑えることをおすすめします。

移動販売でジェラート屋を始める場合、テナント賃料は必要ありません。キッチンカーを停める駐車場だけを契約するだけでよいため、店舗を借りるのと比べるとランニングコストは抑えられます。

ジェラート屋は儲かるのか?

ジェラート屋さんの開業を考えている方の多くが、「本当に儲かるのか?」ということが知りたいのではないでしょうか。

ジェラート屋の平均年収

まずはジェラート屋の売上について考えてみましょう。1個500円のジェラートを1日100個販売したと仮定します。

500円×100個=5万円

この場合、1日あたり5万円の売上になります。原価を30%だと仮定した場合、利益は3万5,000円です。月20日稼働したとして、1日100個売れば売上は100万円。ここから、30%の原価を引いたとすると、ひと月あたりの収入は70万円になります。

「70万円×12カ月」で単純計算すると、840万円の収入が期待できますが、冬場は売上が落ち込むことが予想されます。仮に、冬の期間(12月、1月、2月、3月)の売上が10分の1に減った場合を考えてみましょう。

(売上100万円×8カ月)+(売上10万円×4カ月)=840万円
840万円−原価252万円=588万円

が利益となります。

ジェラート屋として成功する(失敗しない)ためのポイント

ジェラート屋で成功する(失敗しない)ためには、5つのポイントがあります。

  1. 初期費用を抑える
  2. ランニングコストを抑える
  3. 広告宣伝費を抑える
  4. 原価率を抑える
  5. リピート客を増やす

ジェラート屋として成功するためには、コストをできる限り抑えることが最も重要なポイントになります。テナントを借りる場合の資金や月々の賃料は、安ければ安いほうがよいでしょう。

開業初期は固定客がいないため、移動販売で徐々に人気に火をつける方法もおすすめです。イベントなどに出店して徐々に認知度を高め、人気が出てきたら店舗を構える方法だと、ランニングコストを抑えながら、出店のリスクを最小限に抑えられるでしょう。

また、広告宣伝費をできる限り抑えることも重要です。広告宣伝費とは、チラシやWEB広告の費用のことですが、自分がSNSで発信して集客できれば、広告宣伝費をゼロに抑えることも可能です。

原価率を抑えることも重要になります。開店前から常に安い仕入れ先を探すなど、原価を抑えることを常に意識してください。大繁盛したとしても、原価率が高いビジネスは、成功することが難しくなります。

さらに、リピート客を増やすには、立地が重要です。大学や商業施設の近くに店舗を構えるなどすれば、リピート客を集めやすくなります。ただし、立地が良いと賃料が高くなる点には注意してください。

ジェラート屋(飲食店)の開業に必要な資格・営業許可

ジェラートショップの開業には、どのような資格や営業許可が必要なのでしょうか。以下から詳しく見ていきましょう。

食品衛生責任者

飲食店などを開業する場合、食品衛生責任者の講習を受講する必要があります。ジェラート屋を開業する場合も同じで、保健所などが行う講習を受けて修了証明書の交付を受けなければ、開業できません。ただし、医師、調理師、栄養士など特定の資格を取得している人は講習を免除されます。

食品衛生責任者の講習は、全国の自治体で定期的に開催されています。講習では飲食店を開業するに当たって気をつけたほうがよいポイントなども教えてくれるため、しっかりと学習しましょう。

飲食店営業許可

飲食店を開業する場合は、事前に飲食店営業許可を得なければなりません。無断で飲食店を開業したことが発覚した場合、懲役や罰金の重い刑に処せられます。

ジェラート屋を開業する場合は、事前に保健所に相談し、飲食店営業許可を取ることが必要です。飲食店の営業許可を取る場合、保健所の人がお店の検査にやってきます。衛生的に問題ないのか、火災の場合に問題ないのかなどといったことがチェックされます。検査の結果、問題なければ営業を開始できます。

ジェラート屋の確定申告

個人事業主として一定以上の収入を得た場合、確定申告をする必要があります。ジェラート店での確定申告が必要なのは、どのような場合でしょうか。

ジェラート屋で確定申告が必要な場合とは?

ジェラート屋を開業した場合、確定申告をしたほうがよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。いつまでにどこに申告すればいいのかわからない人もいるでしょう。

確定申告とは、儲けに対してかかる税金のことです。会社を経営する場合やアパート経営をする場合、株式の配当を受け取る場合などさまざまな場面で儲けは発生します。ジェラート店の場合も、一定以上の儲けが出た場合、確定申告をする必要があります。

確定申告の詳しい方法については、以下の記事をご覧ください。

確定申告の方法

初めて確定申告をする方の多くは、どのように行えばよいのかわからないと思います。確定申告の流れは、以下の通りです。

  • 税務署もしくはインターネットで確定申告書を入手する
  • 確定申告書に必要事項を記入して所轄の税務署に提出する

不安な場合は、事前に税務署に行って必要書類や持参すべきものを確認しましょう。

設備や確定申告についてしっかり理解した上で、ジェラート屋を開業しよう!

ジェラート屋を開業する方法は、大きく3つあります。

  • 個人開業
  • フランチャイズ
  • 移動販売(キッチンカー)

いずれの場合もテナント賃料や設備費をいかに抑えるかが重要です。

設備には冷蔵庫や冷凍庫、ジェラートマシンなども含まれます。新品を仕入れるのか中古を仕入れるのかによっても費用は異なります。できるだけ予算を抑えるように意識しましょう。

また、開業後は確定申告もしっかり行いましょう。確定申告を税務署で行っていない場合は、営業を中止せざるを得ない事態も起きかねません。事前に税務署に話を聞くなどして確実に確定申告を行いましょう。

よくある質問

ジェラート屋を開業する方法を教えてください。

ジェラート屋は個人開業、フランチャイズ、移動販売のいずれかの方法で開業できます。いずれの場合もメリット・デメリットがありますので、自分に合った方法を選びましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

ジェラート屋を成功させる方法を教えてください。

初期費用、ランニングコスト、広告宣伝費、人件費といった経費を抑えることは、ジェラート屋を成功させるためには大切です。また、リピートしてもらえる仕組みづくりも大切になります。詳しくはこちらをご覧ください。


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