• 作成日 : 2023年2月22日

アフィリエイターとして起業する方法は?株式会社の設立もできる?

アフィリエイターとして起業する方法は?株式会社の設立もできる?

アフィリエイトはWeb広告によって収益を得るビジネスの一つで、少ない初期投資で始められることから参入障壁が低く、注目を浴びています。アフィリエイトの活動を行う人は「アフィリエイター」と呼ばれます。
この記事では「アフィリエイターとして起業するにはどうすればよいのか」「会社設立はできるのか」について解説します。

アフィリエイターとして起業する方法は?

アフィリエイターとして事業を立ち上げる場合は、基本的に以下の流れで進めていくことになります。

  1. Webサイトを立ち上げる
  2. ASPに登録する
  3. 広告を貼る商品を選ぶ
  4. 記事を書いてWebサイトに掲載する

ASPは「アフィリエイト・サービス・プロバイダー」の略で、広告主とメディアを運営するアフィリエイターをつなぐ役割を担っています。大手では「A8.net」や「バリューコマース」などがあります。

サイトに掲載する広告を選択する際に広告主の審査を受けることもありますが、審査に通ればサイトに広告を貼って、後は成果を待つだけです。

とはいえ、成果を出すためにはサイトのアクセス数を増やさなければなりません。そのため、アフィリエイターとして事業を続けるためには、単に広告をサイトに貼るだけでなく、ユーザーを獲得するための工夫や作業も必要です。

アフィリエイターとして起業するために必要な準備は?

アフィリエイターとしての活動を始める前に、以下のものを準備する必要があります。

  • パソコン
  • Webサイト
  • 通信環境
  • アフィリエイト専用の銀行口座

スマホでもアフィリエイトを行うことはできますが、本格的に作業を行うのであれば作業効率の高いパソコンを使用するのがおすすめです。パソコンだけ業務を行う職種とはいえ、エンジニアが使うようなハイスペックのパソコンを用意する必要はありません。

Webサイトの立ち上げにあたっては、レンタルサーバーの契約と独自ドメインの取得が必要です。厳密には必須ではなく、無料で利用できるブログなどのプラットフォームを利用すれば、アフィリエイトを始められます。しかし無料ブログだと、運営側の都合でサービスがなくなった場合にアフィリエイトの活動を続けられなくなります。また、無料ブログの中にはアフィリエイトを規制しているものもあり、自由度は低いといえます。

そのため事業として行うのであれば、レンタルサーバーの利用と独自ドメインの取得をおすすめします。
レンタルサーバーを提供するサービスはたくさんありますが、月額数百円~1,000円前後で借りられるものが多いです。独自ドメインに関しても、年間数百円~数千円で利用できます。

アフィリエイターも株式会社を設立できる!

アフィリエイターは個人で活動する方が多いのですが、株式会社を設立して会社の事業としてアフィリエイトを行うこともできます。
ただし会社設立費用がかかり、会社の運営にも費用や手間がかかります。そこで考えたいのが、「法人化するタイミング」です。

法人化に適したタイミングは?

法人化のタイミングは、よく考える必要があります。
多くの従業員を場合や複数の役員で事業を進めたい場合など、組織として活動をする必要があるなら、そのタイミングで法人化してもよいでしょう。

ただし、アフィリエイターの場合は組織化の必要よりも、税負担を軽減できるかどうかのほうが問題になりやすいです。
個人には所得税が、法人には法人税が課されるのですが、それぞれ税率が異なり、税負担にも差があるからです。

個人事業主に課される所得税率は5~45%と累進課税制度が採られており、所得が低いと税負担も小さくなり、所得が高いと税負担も大きくなります。

課税所得が200万円弱までなら税率は5%ですが、700万円近くになると23%、4,000万円以上になると45%に上がります。住民税も課税所得に対応して定まり、一律10%の税率が適用されます。

出典:国税庁「No.2260 所得税の税率

一方、法人に課される法人税は23.2%。住民税や事業税なども考慮した実効税率は、30.62~33.58%です(資本金の額などに応じて税率15%や19%が適用されることもあります)。

出典:国税庁「No.5759 法人税の税率

一概に法人化すべきタイミングを示すことはできませんが、所得が高くなってきたら「いつ法人化するのがベストですか?」と税理士に相談してみましょう。

アフィリエイターが法人化するメリット・デメリットは?

アフィリエイターが法人化するメリットとして、税負担の軽減を図れること、資金やメンバーを増やすことによって事業規模の拡大を図れることが挙げられます。

デメリットは、会社設立時や設立後に手間と費用がかかることです。

それぞれについて説明します。

メリット1 税金の負担を小さくできるケースがある

前述のとおり、所得税と法人税の税率の違いから、一定以上の利益が得られている場合は法人化によって税負担を小さくできるというメリットがあります。

また、経費計上できる費用が増えることでも、税負担を小さくできます。
役員報酬や退職金、出張手当、交際費など、個人事業主に比べてより多くの費目を経費として計上できるため、売上に対する利益を小さくすることができるのです。

メリット2 事業規模を拡大しやすい

法人化することで、事業規模を拡大しやすくなります。

アフィリエイトによる売上が大きくなってくると、その儲けを使ってさらに事業を拡大することができます。
とはいえ、自分1人しか稼働できないのであれば、できることは限られます。従業員を雇うことでこの問題を解決できますが、法人のほうが優秀な人材を獲得しやすいといえます。雇用される側としては、個人よりも法人のほうが安心して働けるからです。

デメリット1 会社設立に費用と手間がかかる

会社の設立には、費用と手間がかかります。

個人事業主の時には必要なかった定款を作成しなければならず、株式会社を設立する場合は手数料を支払って公証人による「認証」を受けなければなりません。資本金も必要で、資本金の額に応じた登録免許税を支払って、登記申請を行う必要もあります。
そのため、思い立ったその日に会社としての活動を始められるわけではありません。

設立後も税務署に「法人設立届出書」や「青色申告の承認申請書」を提出しなければならず、その他にもさまざまな書類を作成し、提出する必要があります。

司法書士などの専門家に依頼することもできますが、定款の作成を丸投げするわけにはいきませんし、報酬も発生します。

デメリット2 組織の運営で負担がかかる

会社を設立した後も、組織の運営で負担がかかります。個人事業主よりも厳格な税務を求められますし、社会保険雇用保険への加入など、事業そのもの以外の負担も少なくありません。
そのため、これらの事務を任せられる人材を確保することも必要です。

アフィリエイターが起業に成功するためのポイントは?

アフィリエイターとして成功するには、まずアフィリエイトの仕組みを理解しなければなりません。基礎知識がないとASPや広告主の意向に反するおそれがあり、アフィリエイトリンクを貼れなくなることがあるからです。

また、SEO対策やSNS運用も成功に直結する要素です。多くの記事を投稿してアフィリエイトリンクを貼っても、アクセスがなければ収益を見込めないからです。SEO対策は検索エンジンからの流入を増やすために必要ですし、SNSも運用することでユーザーの流入を増やすことができます。

市場動向を読むこと」も必要です。SEO対策を施した良質な記事ができたとしても、そもそもその分野に関心のあるユーザーの母数が少ない、大きな収益は期待できません。そのため、現在は何に対するニーズが高いのか、トレンドは何かといったことを読む力も求められます。

とはいえ、多くのユーザーが関心を持つ分野のすべてが、アフィリエイトに適しているというわけではありません。母数が少なくても、1人のユーザーから生まれる利益が大きい分野であれば、アフィリエイトを成功させられるでしょう。

ブログを始めるならアフィリエイターを目指しましょう

アフィリエイトは少ない初期投資で始められるので、ブログを始めるのであればアフィリエイターを目指すことをおすすめします。自分が興味のある分野で始めれば、楽しみながら利益を得ることもできます。
アフィリエイトが軌道に乗れば法人化し、税負担を抑えながら事業を拡大することも視野に入れるとよいでしょう。

よくある質問

アフィリエイターとして起業する方法は?

パソコンと通信環境を整備し、Webサイトの立ち上げとASPへの登録を行えば、アフィリエイターとしての活動を始められます。詳しくはこちらをご覧ください。

アフィリエイターとして株式会社を設立できる?

アフィリエイターでも、所定の手続を行うことで株式会社を設立できます。詳しくはこちらをご覧ください。


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