- 更新日 : 2023年9月21日
会社設立に必要な登記のポイントとは?新会社法における登記のポイントまとめ
会社の設立登記とは、設立する会社の本店所在地を管轄する法務局に、会社の名称や目的などの事項を登記申請することです。設立登記により会社が社会的に認められることになりますので、会社の設立日は登記申請をした日になります。
また、登記とは、取引の安全と円滑化を目的として、重要な事項を登録して広く一般に公開する制度を指します。
初めての取引先の場合、本当にその会社が存在するのか、代表取締役が本当にその会社の代表権者なのかなど、取引を始めるに当たっては不安がつきものです。
そういった場合でも、法務局に会社の重要な事項が登記されているので、いつでもだれでも、その会社の登記事項を調べることができる、というのがこの制度の目的のひとつでもあるのです。
登記事項について
株式会社の設立において登記すべき事項は、会社法911条第3項に定められています。
その中でも、会社設立の際に必要となる登記事項と、該当する場合のみ登記が必要となる登記事項の2種類があります。
会社設立登記後、登記事項に変更があった場合は、その変更内容を登記する必要があります。
すべての株式会社において、必ず登記しなければならない事項は、以下の通りです。
・目的
・本店の所在場所
・支店の所在場所
・資本金の額
・取締役の氏名
・代表取締役の氏名および住所
・発行可能株式総数
・発行済株式の総数
・公告方法について定款の定めがある場合はその旨(公告方法について定款の定めがない場合は官報で公告する旨)
また、株式会社が定款で定めている場合など、該当する場合のみ登記が必要となる登記事項については以下の通りです。
・発行する株式の内容
・単元株式数
・株券発行会社である旨
・株主名簿管理人の氏名または名称および住所並びに営業所
・新株予約権に関する事項
・取締役会設置会社の場合はその旨
・会計参与設置会社である場合はその旨並びに会計参与の氏名または名称および計算書類などの備置場所
・監査役設置会社である場合はその旨および監査役の氏名
・監査役会設置会社である場合はその旨および社外監査役である者について社外監査役である旨
・会計監査人設置会社である場合はその旨および会計監査人の氏名または名称
・一時会計監査人の職務執行者を置いた場合はその氏名または名称
・会社の存続期間、解散する事由
・特別取締役による議決の定めに関する事項
・監査等委員会設置会社に関する事項
・指名委員会等設置会社に関する事項
・非業務執行取締役、会計参与、監査役、会計監査人の責任限定契約に関する事項
・支店の所在場所
・監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨
・貸借対照表の電子公示に関する事項
・公告方法を電子公示と定めた場合にはそのウェブページのURLおよび予備公告方法
設立登記は、会社設立の作業の中で重要なステップのひとつです。設立登記事項となる定款の内容等の決定は会社の実態に合わせて選択することがポイントになります。※「登記事項」は会社で選択することができません。
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新会社法における登記のポイントとは?
平成18年5月1日に施行された新会社法では、それまでの法律が現代社会の情勢に見合わないものだという見地から、以前よりも柔軟なものに改正されました。また、それまでは商法や有限会社法などと様々な法律が存在していたものが、新会社法によって一本化されることとなりました。
新会社法の施行以前は他人が同一の市町村内で同じ商号や類似した商号を登記していた場合、同一の営業目的では登記ができませんでした。新会社法では類似商号規制が廃止され、自由に商号を決められるようになりました。ただ、不正競争目的による商号使用の規制がある点、同じ住所での同一商号の登記ができない点について気をつける必要があります。
また、会社設立の登記の際には、事業の目的を登記する必要がありますが、以前の法律では、具体的で且つ明確性があり、違法性のない表現でなければなりませんでした。ところが、新しい会社法施行後は、事業目的の表現に対して、具体性は登記の際の審査対象外となりました。。これにより、新会社法施行以前よりも、柔軟な事業目的の登記が可能となりました。
さらに、新会社法の施行により、最低資本金制度が廃止されて資本金が自由に決められるようになりました。それまでは、株式会社の設立には、最低1,000万円以上の資本金が必要でしたが、制度の廃止により、資本金が1円の場合でも会社を設立することが可能となりました。
ただし、たとえ資本金1円で会社が設立できるようになったといっても、将来的に金融機関からの資金調達を予定している場合は、資本金を大きくして、債務超過にならないよう気をつける必要があります。
新会社法が施行されてからは、発起人の個人通帳へ資本金に相当する額を入金し、通帳をコピーすることで、資本金の証明が可能になるなど、それまでの保管証明書が不要となりました。従来のように、資本金を一時的に預かってもらう金融機関を決定する必要なくなり、手続きの負担が軽減されただけでなく、会社設立がよりスピーディーに行えるようになりました。
新会社法の施行により、会社設立に伴う登記が柔軟になった部分もありますので、各事項のポイントを意識して登記を進めるようにしてください。
まとめ
会社設立は最短で1日でもできてしまうところですが、登記内容は会社の根幹となる部分ですので、十分に時間をかけて慎重に内容を決定してください。登記が完了すると、晴れて会社設立となりますが実は手続きはまだ完了していません。法務局や税務署での手続きが残っています。
設立後の手続きの詳細は「会社設立の手続き|設立後に対応すべき手続きとは?」を参考にしてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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