- 更新日 : 2025年10月20日
WeWorkで法人登記できる?方法とやメリット、注意点を解説
WeWorkは、起業家向けにコワーキングスペースを提供している企業です。本記事では、WeWorkで法人登記が可能か否か、そしてWeWorkを利用するメリットや注意点について解説します。
また、法人登記の流れもまとめて取り上げるため、興味を持った方はぜひ最後までご覧ください。
目次
WeWorkで法人登記が可能なプラン
WeWorkは、ニューヨークで創業された共同作業スペースやオフィスを提供するサービスを行っているグローバルブランドです。法人登記が可能なプランも複数提供しています。以下では、それぞれのプランの詳細情報について解説します。
専用オフィスプラン
専用オフィスプランとは、自社専用の個室を1席1名で利用するプランで、契約拠点の共用エリアと専用オフィスを24時間365日利用できます。施錠できる1部屋を自社の関係者だけが使用できるため、プライベートセキュリティをある程度担保できる点が魅力です。
高速Wi-Fiやフリードリンクなどのサービスも利用できるほか、個室内のレイアウト変更をはじめとするオーダーメイドも受け付けています。共用エリアに加えて、1名から最大数百名規模で専用の個室オフィスを利用したい場合におすすめのプランです。
専用アクセスプラン
専用アクセスプランとは、自社専用の個室を席数以上の人数で利用するプランです。利用する際は専用アプリで個室の予約をするため、空席や混雑状況を事前に把握できます。
決まった場所で作業したい場合や、リモートワークの導入によって発生した不要なスペースを最小限に抑えたい場合におすすめのプランです。
専用デスクプラン
専用デスクプランとは、読んで字のごとく専用のデスクを利用するプランのことです。専用のデスクは、他の同プラン利用者と共用の個室内にあります。
共用エリアに加えて、集中して作業に取り組める専用のデスクが必要な方におすすめです。
WeWorkで法人登記する方法
会社を設立するにあたって欠かせない作業が、法人登記です。法人登記は、司法書士をはじめとする専門家に依頼費用を支払って任せるケースが多いですが、自力で行うこともできます。
もしWeWorkで法人登記をする場合は、以下の手順で進めましょう。
会社設立の方法を決定する
まずは、会社の設立方法を決定します。会社の設立方法は、発起設立と募集設立の2種類です。
- 発起設立:発起人が設立時発行株式のすべてを引き受ける方法
- 募集設立:発起人が設立時発行株式の一部を引き受け、残りの設立時発行株式を引き受ける者を募集する方法
発起設立と募集設立では、後者の方が手続きは煩雑なため、発起設立が採用されるケースが多いです。
定款を作成して認証を受ける
定款とは、会社設立時に発起人全員の同意のもとで定める企業の根本原則が掲載された書類です。会社の憲法ともいえる存在で、会社を設立するにあたって必ず用意しなければなりません。
定款は、最低限以下の内容を記載する必要があります。
- 目的
- 商号
- 本店の所在地
- 設立に際して出資される財産の価値またはその最低額
- 発起人の氏名又は名称及び住所
以前は紙での作成が一般的でしたが、PDF化して提出する電子定款が採用されるケースも増えています。
資本金(出資金)を払い込む
資本金とは、株式会社設立後に資本金となるもので、出資金とも呼ばれます。資本金の払い込みの手順は、以下のとおりです。
- 振い込み預金口座を決定する
- 出資金を振り込む
- 払い込みを証する書面を作成
払い込みを証する書面とは、出資金を払い込んだことを証明する書面のことです。書面には、登記所に届け出る印鑑を押印します。
また、出資金の払い込みがされた発起人代表の通帳のコピーを添付書類にしてください。
法務局で法人登記を申請する
最後に、法務局で法人登記を申請します。登記の申請方法は、オンライン申請と書面申請の2種類です。
法人登記の申請は、法人を代表する方が行います。ただし、委任状を用意すれば代表者以外の方が申請することも可能です。
申請した書類に不備があった場合、登記所から申請人、またはその代理人に連絡が入るため、指示にしたがって修正を行いましょう。なお、法人登記を行った日が会社の設立日となるため、大安をはじめとする吉日を申請日にする方が多いです。
なお、法人登記の詳細については、以下の記事をご参照ください。
WeWorkで法人登記するメリット
WeWorkで法人登記を行うことで、さまざまなメリットを享受できます。具体的なWeWorkで法人登記を行うメリットは、以下のとおりです。
駅近のハイグレードオフィスで法人登記できる
WeWorkで法人登記を行えば、駅近のハイグレードオフィスで法人登記できます。会社を設立するにあたって、アクセスのしやすさや他社からの信用を獲得するため、立地条件のよいオフィスを探す方は少なくありません。
しかし、立地条件のよいオフィスは競争率が高く、見つけるのは困難です。WeWorkであれば、赤坂や渋谷などにも拠点を有しているため、理想のオフィスを見つけやすいです。
自宅の住所で法人登記する必要がなくなる
法人登記で会社の住所を定める際、自宅の住所で登録する方も一定数います。しかし、法人登記が完了すると会社の住所は公に晒されるため、プライバシーの保護が困難です。
業種によっては、自宅を事務所として登記することができない場合もあります。WeWorkで法人登記を行えば、自宅の住所で法人登記をする必要がなくなり、プライバシーも保護できます。
一般的な賃貸借契約よりも料金を抑えられる
一般的な賃貸借契約よりも費用を抑えられる点も、WeWorkで法人登記するメリットです。会社を設立するにあたって、初期費用の問題を抱える方は少なくありません。
個人でオフィスを構える場合、賃貸オフィスであっても、オフィスの改装や備品の用意などで決して小さくない出費を強いられます。WeWorkであれば、一般的な賃貸オフィスよりも安価で利用できます。
また、電気や水道などのインフラ整備の必要もなく、必要な備品や設備も揃っているため、出費を抑えやすいです。
契約期間が1ヶ月単位
契約期間が1ヶ月単位である点も、WeWorkのメリットです。会社に在籍している従業員の数、そしてリモートワークの導入による出勤率の変動によっては、契約しているオフィスを持て余してしまう可能性があります。
しかし、一般的な賃貸オフィスは契約期間が2年のため、変えようと思っても簡単には変えられません。WeWorkは最短1ヶ月の短期契約も可能なため、出社率や人員の変動にも柔軟に対応できます。
共用エリアや会議室を利用できる
WeWorkで法人登記をすることで、自分のワークスペースを確保しつつ共用スペースも使用できます。共用スペースはビジネスシーン以外でも、カジュアルな会話を楽しむ、休憩するなど、幅広い場面で活躍してくれるでしょう。
WeWorkで法人登記するときの注意点
WeWorkで法人登記を行うと、さまざまなメリットが得られますが、その一方で押さえるべき注意点もいくつか存在します。具体的なWeWorkで法人登記を行う際の注意点は、以下のとおりです。
他のコワーキングスペースやシェアオフィスより料金が高い
他のコワーキングスペースやシェアオフィスと比較すると、WeWorkはコストがかかります。これは共用エリアの提供や各種インフラの整備をはじめ、サービスの内容が充実しているためです。
また、オフィスの立地条件のよさもコストがかかる原因の1つです。それでもWeWorkのオフィスは、募集がかかるとすぐに満員になるほど高い人気を誇ります。
コストを取るのか、それともオフィスの快適さを取るのか、WeWorkを利用する前によく考えておきましょう。
土日祝や平日18時以降は利用できないサービスがある
WeWorkでは、さまざまなサービスが提供されています。しかし、そのなかにはドリンクの提供をはじめ、土日祝日や平日18時以降は利用できないものもある点に注意してください。
各種サービスは、基本的にコアタイムである9〜18時の間のみ利用できます。また、空調の18時(夏は20時)以降はストップしてしまうため、休日や夜遅くまで作業したい方には向かない可能性が高いです。
WeWork以外で法人登記をした方がよいケース
WeWorkで法人登記をするメリットはさまざまですが、必ずしもWeWorkで法人登記をする必要があるわけではありません。たとえば、法人登記だけが目的であれば、特定の所在地住所を貸し出すサービスである住所貸しの方がおすすめです。
WeWorkの利用はあくまで法人登記の方法の1つのため、複数の法人登記の方法を比較して、そのなかでもっとも自身に適しているものを選択しましょう。
WeWorkでの法人登記にはさまざまなメリットが存在する
WeWorkで法人登記をすることでハイグレードのオフィスが利用できる、初期費用を抑えられるなど、さまざまなメリットを享受できます。また、提供されているプランも多種多様で、目的に応じて選べる点も魅力です。
もちろんメリットばかり存在するわけではないため、本当にWeWorkで法人登記を行うのが自分にとってベストなのか、よく考えて決めましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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