- 作成日 : 2025年3月27日
資金調達のプレスリリースとは?書き方や配信のポイントを解説
事業者が資金調達したことについてプレスリリースを配信する場合がありますが、配信することにどのようなメリットがあるのでしょうか。
本記事では、資金調達のプレスリリース概要と書き方、そして作成の注意点とポイントについて解説します。これから資金調達に関するプレスリリースを考えている方はご参考にしてください。
目次
資金調達のプレスリリースとは
資金調達のプレスリリースとは、その名の通り、事業者が資金調達した際にその旨を周知させるプレスリリースのことです。作成の目的と配信のタイミングは以下の通りとなっています。
【目的】
事業者が商品開発や新規出店などの際に必要な資金について、広く知らせるために配信します。
【配信のタイミング】
資金調達が決定した時が配信のタイミングです。ただし、新商品開発のための資金調達をアピールするプレスリリースの場合、競合他社にアイデアを見られないよう配信タイミングを遅らせる場合があります。
資金調達のプレスリリースを配信するメリット
資金調達のプレスリリースを配信するメリットを確認しておきましょう。
自社製品やサービスの将来性・投資価値をアピールできる
資金調達を行う主な目的は、新商品開発や新たなサービスの開始です。つまり、資金調達のプレスリリースを配信することで、自社が新商品開発に取り組んでいることを広く周知できます。自社に将来性や投資価値があることをアピールしたいのであれば、プレスリリースは非常に有効な手段と言えるでしょう。
低コストで企業PRできる
新聞、Webなどに広告を出す際は費用がかかります。テレビCMであればさらに多額の費用が必要でしょう。しかし、プレスリリースであれば、自社サイトに掲載できますので、低コストで企業PRをすることが可能です。特に、プレスリリース配信サービスを利用すれば、より多くの人に自社をアピールすることができるでしょう。
新たな投資家の獲得や業務提携のきっかけになる
プレスリリースがきっかけで、新たな取引先や投資先を探す企業も少なくありません。資金調達のプレスリリースを配信すれば、新しいことにチャレンジする事業者と認識してもらえるでしょう。取引のきっかけ作りや、新たなビジネスチャンスにつながる可能性があります。
資金調達のプレスリリースの書き方
プレスリリースは事業者の公式文書です。伝えたいことがきちんと伝わるよう、盛り込みたい内容を確認しておきましょう。
出資背景や調達金額
出資者およびどの程度の金額を調達したかを明確に記載します。出資者が複数である場合は、全て記載しましょう。出資者数が多いと、多くの人から期待されている事業者であることが伝わります。また、出資者の数が少ない場合でも、調達の金額が大きければ、それだけ企業が信頼されていることが伝わるでしょう。
さらに、「なぜ出資したのか」「どのような点を応援しているのか」など、出資者からの一言があれば、プレスリリースの価値が増します。新聞やニュースで報道される際の話題にもなりますので、可能であれば記載しましょう。出資した企業がプレスリリースを出す場合もあります。その際は、内容をすり合わせて同タイミングで出すと効果的です。
調達資金の用途
調達資金の使途も必ず記載してください。開発したい商品やサービスが具体的に決定しているのであれば必ず盛り込みましょう。また、商品開発などの中間目標達成のための資金である場合は「調達した資金でどこまで開発を進めるのか」「最終的にはどのような商品・サービスを作りたいのか」をそれぞれ記載してください。
投資対象の商品やサービスの紹介
プレスリリース内では、調達した資金で開発する商品やサービスの具体的な紹介をしましょう。写真があれば伝えやすくなります。一般向けでない商品の紹介であれば、仕組みや図解なども添えておくと分かりやすいでしょう。
経営理念や企業のミッション
自社の概要も記載してください。事業内容や業績だけでなく、企業理念やミッションも入れておくと、どのような事業者なのかが伝わりやすくなります。
資金調達のプレスリリースを作成する際の注意点
資金調達のプレスリリースを作成、配信する際の注意点をご紹介します。
配信メディア選定に気をつける
プレスリリースを配信するメディアの選び方には気をつけましょう。閲覧者が少ないメディアの場合、多くの方に知らせることができません。特に、大手ニュースサイトなどの閲覧数が多いメディアへ転載する配信メディアを選ぶことをおすすめします。
配信タイミングを選ぶ
資金調達のプレスリリースでは、新商品開発などの資金調達の目的について記載します。しかし、新商品の詳細を載せてしまうと、資金力や開発力のある競合他社に真似される可能性もあるため要注意です。競合他社の動向が気になる場合は、配信タイミングを遅らせるなどの手段を考えましょう。
資金調達の方法を正確に記載する
「投資家からの出資」「借入」「株式発行」「資産売却」「増資」など、どのような手段で資金調達を行ったかを具体的に記載しましょう。
調達した資金の使途を記載する
調達した資金の使途は必ず記載してください。将来像を示すことは自社のアピールにもつながります。
資金調達のプレスリリースの配信を成功させるポイント
資金調達のプレスリリースの配信を成功させるポイントを押さえておきましょう。
簡潔に分かりやすく書く
短時間で内容が伝わることを意識し、簡潔に書くことが重要です。延々と文字が並んだ長文にするのは避けましょう。また、文字の見え方やフォントにもこだわり、多くの人が認識しやすいスタイルにすることも重要です。
デザインにもこだわる
写真や図解を入れると、さらに伝わりやすいプレスリリースになるでしょう。また、社員や出資者の顔写真付きコメントを掲載すると、信頼感が増します。配信メディアの目につきやすくするために、デザイン性の高いプレスリリースにするという方法もあります。
資金調達のプレスリリースを自社アピールに活用しよう!
資金調達のプレスリリースを配信すると、自社の存在や商品・サービスを広く世間に知らせることができます。新たな出資者や取引先の獲得にもつながる可能性があるため、ぜひ、活用しましょう。
プレスリリースを作成する際は、分かりやすいよう簡潔に書いてください。また、写真や図解などを使うと、商品の詳細が分かりやすく伝わります。
なお、プレスリリース配信の際は、多くの人の目に触れるよう配信メディアの選定や配信タイミングも十分に検討することをおすすめします。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
創業融資に協調融資は利用できる?メリットや進め方・利用できる制度を解説
協調融資とは2つ以上の金融機関から融資を受けることで、日本政策金融公庫の創業融資でも利用できます。協調融資の利用により高額な融資が可能になり、事務手続きの手間やコストを削減できることがメリットです。 本記事では、創業融資で利用できる協調融資…
詳しくみる創業融資の自己資金にタンス貯金は使える?審査や注意点を解説
創業融資の自己資金としてタンス貯金を活用しようと検討している方もいるかと思います。しかし、創業融資の自己資金としてタンス貯金は使えないため注意が必要です。 本記事では、創業融資の自己資金としてタンス貯金が使えない理由や、タンス貯金を創業融資…
詳しくみる公庫の「新規開業資金」とは?自己資金なしや個人事業主でも可能?
開業予定のある人なら、一度は日本政策金融公庫の「新規開業資金」について調べてみたことがあるのではないでしょうか?この記事では、この「新規開業資金」の利用について、対象や要件、具体的な手続きなどについてまとめてみました。 日本政策金融公庫の「…
詳しくみる資金調達コンサルティングとは?料金相場やおすすめの依頼先、注意点を解説
資金調達コンサルティングは、融資や事業計画の作成など、企業の資金調達に関する多岐にわたるサポートを提供するサービスです。適切な支援を受けることは資金調達の成功率を大きく左右するため、企業にとって重要な選択肢となります。本記事では、資金調達コ…
詳しくみる100万円以内で開業・起業して独立するには?成功のコツや資金調達方法も解説
「起業するにはお金がかかる」「お金がないとビジネスを立ち上げられない」。このように思い込んでいる人は少なくないでしょう。確かに、ある程度の規模のビジネスを立ち上げる場合、それなりの金額の初期投資が必要となります。一方で、50万円や100万円…
詳しくみる代表者の連帯保証なしで借りられる創業融資とは?種類や注意点を解説
金融機関に事業の融資を申込む場合、代表者の連帯保証を求められることも珍しくありません。なぜ、連帯保証を求められるのでしょうか。代表者の連帯保証が必要な理由や、連帯保証がなくても融資を申し込める制度について紹介します。 創業融資に代表者の連帯…
詳しくみる