• 更新日 : 2023年8月23日

経営ビジョンとは?有名企業の16の事例一覧

経営ビジョンとは?有名企業の16の事例一覧

企業にとって、経営ビジョンがあるかどうかは、その後の企業の成長に大きな影響を与えます。実際に、有名企業の多くは明確な経営ビジョンを掲げています。中小企業であっても、経営ビジョンはあったほうがよいです。

ここでは、経営ビジョンと経営理念の違いや、経営ビジョンの作り方、有名企業の経営ビジョンの一覧などをご紹介します。

経営ビジョンとは?

はじめに、経営ビジョンとは何かを見ていきましょう。

経営ビジョンと経営理念の違い

経営ビジョンと似ている言葉に経営理念がありますが、両者は違うものです。経営理念とは、企業がどのような経営をしたいのか、その理念を表す言葉です。一方、経営ビジョンとは、その企業が最終的に目指していく将来像やゴールのことを指します。

ただし、経営ビジョンは原則、経営理念のもと策定されるため、経営理念と経営ビジョンが同じになっている企業もあります。

経営ビジョンの設定が重要な理由

経営ビジョンとは、その企業が最終的に目指していく将来像やゴールのことです。経営ビジョンを掲げることで、経営者も従業員も企業が経営上目指すものがはっきりと分かるため、同じ方向を向いて仕事をすることができます。

経営ビジョンをいかに従業員にまで浸透させるかで、今後の企業の成長度合いが違うといってもよいでしょう。

経営ビジョンの事例一覧

それでは、実際に企業がどのような経営ビジョンを掲げているか、具体的に見ていきましょう(一部、経営理念・企業理念の中に経営ビジョンを含んでいる事例があります)。

日産自動車株式会社

日産自動車株式会社では「Nissan Ambition 2030」を経営ビジョンとして掲げています。これは「共に切り拓く モビリティとその先へ」をスローガンとして、皆がワクワクするクルマと技術を提供するというものです。

具体的には、次の3つのビジョンを掲げています。

  • 今後5年間で約2兆円を投資し、電動化を加速
  • 2030年度までに電気自動車15車種を含む23車種のワクワクする新型電動車を投入し、グローバルの電動車のモデルミックスを50%以上へ拡大
  • 全固体電池を2028年度に市場投入

参考:日産自動車、長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を発表|日産自動車 ニュースルーム

富士フイルム株式会社

富士フイルム株式会社では、2021年に中期経営計画である「VISION 2023」を策定しました。その中で、次の2点を掲げています。

  • ヘルスケア・高機能材料の成長加速
  • 持続的な成長を可能とする強靭な事業基盤の構築

また、3年間で総額1.2兆円の成長投資をするなど、具体的な目標も掲げています。

参考:中期経営計画|富士フィルムホールディングス株式会社
中期経営計画 VISION 2023

キヤノン株式会社

キャノン株式会社では、2025年ビジョンとして、次の事項を掲げています。

「社会・お客さまの課題をICTと人の力で解決するプロフェッショナルな企業グループ」

基本戦略は、次の3つです。

  1. 事業を通じた社会課題解決による、持続的な企業価値の向上
  2. 高収益企業グループの実現
  3. 経営資本強化による、好循環の創出

参考:経営計画|キヤノン(Japan)

株式会社良品計画

株式会社良品計画では、2023年ビジョンの中で「日常生活の基本を担う」「地域への土着化」の2つを柱におき、次の4つの実行項目を定めています。

  1. 日常生活の基本を支える最強で最良の基本商品群、その調達・生産体制を完成する。
  2. 個店経営を軸とした地域密着型の事業モデルを作り上げ、全国津々浦々に向け、収益性を担保しながら出店加速する。
  3. 全社員が自発的に活動する組織風土を身につけ、各店舗、各国・地域が、自発的な成長を始める。
  4. 個店経営と土着化を軸とした事業を支える、事業基盤を構築する。

参考:中期経営計画|IR情報|株式会社良品計画

JALグループ

JALグループでは、長期事業戦略として「ESG戦略」を掲げ、次の経営ビジョンを策定しています。

「ESG戦略による価値創造を実現し中長期的な成長へ」

その中で、「安全・安心」「サステナビリティ」「財務」のそれぞれに2025年の目標値を設定しています。

参考:経営戦略|JAL企業サイト

KDDI株式会社

KDDI株式会社では、経営ビジョンと中期経営戦略を分けて掲げています。分けて掲げているといっても、経営ビジョンのもとに、中期経営戦略を策定しています。

2022年に掲げた経営ビジョン「KDDI VISION 2030」は、次のとおりです。

「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる」

参考:「KDDI VISION 2030」と「中期経営戦略」を策定|KDDI株式会社
KDDI VISION 2030

株式会社ローソン

株式会社ローソンでは、経営理念「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」を目指すために「Challenge 2025」を掲げています。

Challenge 2025では、「新しい便利」の実現に向け、「圧倒的な美味しさ」「人への優しさ」「地球(マチ)への優しさ」を軸に、さまざまな取り組みを行います。

参考:ローソン統合報告書 INTEGRATED REPORT 2021|株式会社ローソン

ライオン株式会社

ライオン株式会社は、中長期経営戦略フレームとして「Vision2030」を掲げていますVision2030における経営ビジョンは「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」です。

ライオンだからこそできるヘルスケア=より良い習慣づくりを進化、発展させることで、サステナブルな社会に貢献し、企業価値の向上を目指しています。

参考:中期経営計画|ライオン株式会社

株式会社ファーストリテイリング

株式会社ファーストリテイリングは、経営ビジョンのサステナビリティステートメントとして、次のことを掲げています。

「服のチカラを、社会のチカラに。」

また、「People(人)」「Planet(地球環境)」「Community(地域社会)」を3つのテーマに次の、6つの重点領域を特定しています。

  1. 商品と販売を通じた新たな価値創造
  2. サプライチェーンの人権・労働環境の尊重
  3. 環境への配慮
  4. コミュニティとの共存・共栄
  5. 従業員の幸せ
  6. 正しい経営

参考:ビジョン|FAST RETAILING CO.,LTD.

株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントのビジョンは「21世紀を代表する会社を創る」です。このビジョンのもと、環境変化に柔軟に対応し、新たな事業への投資を積極的に行うことで継続的な事業拡大につなげています。

参考:ビジョン|株式会社サイバーエージェント

LINE株式会社

LINE株式会社の経営ビジョンは「Life on LINE」です。この経営ビジョンをもとに、「24時間365日生活のすべてを支えるプラットフォームになること」を目指しています。

参考:LINEの企業理念|LINE株式会社

株式会社リクルートホールディングス

株式会社リクルートホールディングスでは「Follow Your Heart」をビジョンに掲げています。意味は「一人ひとりが、自分に素直に、自分で決める、自分らしい人生」です。

このビジョンのもと、経営指標として、長期的な利益成長の実現に向け、M&Aをはじめとした成長に向けた各種投資を機動的かつ積極的に実行していくことを掲げています。

参考:ビジョン・ミッション・バリューズ|リクルートホールディングス
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等|株式会社リクルートホールディングス

楽天グループ株式会社

2022年、楽天グループ株式会社は2030年に向けた経営ビジョンを発表しました。経営ビジョンでは「Technology(テクノロジー)」「Talent(タレント)」「Sustainability(サステナビリティ・持続可能性)」 により「Business Growth(企業成長)」を目指すことを掲げています。

参考:2030年に向けた経営ビジョンを発表|楽天グループ株式会社

味の素株式会社

味の素株式会社は、ビジョンとして「『栄養コミットメント』2021」を策定しています。このビジョンのもと「『10億人の健康寿命延伸』と『環境負荷の低減50%』のアウトカム実現」を目指しています。

参考:味の素グループのビジョン|味の素株式会社

コカ・コーラ ボトラーズジャパン

コカ・コーラ ボトラーズジャパンは「私たちは信頼されるビジネスパートナーとなることで、私たちの顧客に対して価値をもたらすことを目指します」とのビジョンを掲げています。また分かりやすいように、次の4つの標語をビジョンとしています。

  • すべてのお客さまから選ばれるパートナーであり続けます
  • 持続可能な成長により、市場で勝ちます
  • 常に学びながら成長します
  • コカ・コーラに誇りを持ち、誰もが働きたいと思う職場をつくります

参考:ビジョンとミッション|コカ・コーラボトラーズジャパンビジネスサービス株式会社
企業方針|コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス株式会社

株式会社サントリーホールディングス

株式会社サントリーホールディングスでは、事業を営む目的を「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命いのちの輝き』をめざす」こととしています。また、目的を遂行するために社員が大切にすべき価値観として、下記の3つを掲げています。

  • Growing for Good(社会のために成長し続ける)
  • やってみなはれ(あきらめずに挑み続ける)
  • 利益三分主義(利益は自社の再投資だけでなく、お客様や社会へ還元する)

参考:グループ企業理念|サントリーホールディングス株式会社

経営ビジョンの作り方

最後に、経営ビジョンの作り方を見ていきましょう。

将来あるべき姿を具体的に描く

経営ビジョンを作るためには、まず、将来の経営のあるべき姿を考える必要があります。現在の事業内容や事業環境などをベースに、今のまま事業を拡大するのか、違う事業に乗り出すのかなど、将来像を具体的に描きます。

経営理念の方向性と合っているかを確認する

経営ビジョンは、経営理念をもとに成り立たせるものです。経営理念と経営ビジョンが離れていたり、違っていたりしてはいけません。

そのため、将来あるべき姿を具体的に描いた後は、経営理念の方向性と合っているのかを確認します。経営理念とかけ離れている場合は、再度、将来像を描き直します。

数字・成果だけにこだわらない

経営ビジョンは、シンプルで分かりやすいものにしなければいけません。また、実現不可能なものもNGです。数字や成果だけにこだわってしまうと、肝心なビジョンが見えにくくなってしまいます。数字や成果だけにはこだわらず、多くの人が見て共感できるものにする必要があります。

社内に浸透させる

経営ビジョンの作成で、最も重要といっても過言でないことが、社内に浸透させることです。経営ビジョンを作成しても、誰もそれを知らなければ、意味を成しません。社内のすべての人に浸透させ、同じビジョンを持って、仕事を進めていく必要があります。

そのため、経営ビジョンを作成したら、誰もが目に付く場所に掲げたり、社内報に記載しておいたりするなど、常に従業員が経営ビジョンを認識できるようにしておきましょう。

経営ビジョンは企業の成長に必要不可欠

経営ビジョンとは、その企業が最終的に目指していく将来像やゴールのことを指します。経営ビジョンを掲げることで、経営者も従業員も企業が経営上目指すものがはっきりとわかり、同じ方向を向いて仕事ができ、企業の成長につながります。

多くの有名企業も経営ビジョンを策定しています。企業を成長させるためにも、経営ビジョンを掲げることをおすすめします。


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