• 更新日 : 2023年11月20日

ビジネスコンテストとは?起業アイデアをアピール!応募書類テンプレート付き

ビジネスコンテストで起業アイデアをアピール!応募書類テンプレート付き

ビジネスコンテストとは、ビジネスのアイデアを競うもので、起業家を支援し新たなビジネスを創出することを目的としています。起業のための資金や人脈づくりに、ビジネスコンテスト入賞を目指す方もいることでしょう。本記事では、ビジネスコンテストで得られるメリットや人気のコンテスト、参加するときの注意点を解説します。

ビジネスコンテストとは?

ビジネスコンテストとは、ビジネスプランやアイデアを競うコンテストのことです。民間企業や官公庁、学生団体など、さまざまな団体が主催しています。

ビジネスコンテストには社内向け一般公開向けの2種類があります。通常、社内向けのコンテストは、主催した企業に勤めている社員しか参加できません。

また、一般公開のコンテストも対象者を絞るケースがほとんどです。ビジネスコンテストに参加する場合は、自分が対象者に該当するかどうかを確認する必要があります。

コンテストに入賞すると、賞金や起業するための資金援助、ビジネスプランのブラッシュアップ、専門家のアドバイスなど多くのメリットを得られます。参加するだけでも人脈を広げられるため、起業を目指す方は参加を検討するとよいでしょう。

ビジネスコンテストに参加するメリット

ビジネスコンテストに参加する主なメリットは、次の4つです。

  • 経営者や有識者からのアドバイスがもらえる
  • ビジネスの人脈を広げられる
  • 自社や自分をPRができる
  • 賞金や特典を得られる

次に、一つずつ説明します。

経営者や有識者からのアドバイスがもらえる

ビジネスコンテストでは、その業界で成功している経営者や大学教授といった有識者が審査として参加する場合がほとんどです。そのため、ビジネスプランやアイデアが審査員の目に止まれば、有益なアドバイスを得られる可能性があります。

コンテストに入賞すると、具体的な起業支援やノウハウが得られることも多く、実務経験の少なさを補うことが可能です。

自分だけで、ビジネスプランを練るには限度があります。コンテストに参加することで、業界に精通した方々からより具体的なアイデアを得られるのは大きなメリットです。

ビジネスの人脈を広げることができる

ビジネスコンテストに参加することで、人脈を広げることが可能です。コンテストには同じ目標をもった方が多く参加するため、人脈を広げるのに大いに役立ちます。

また参加者だけでなく、主催者や協賛企業の担当者、審査員などとも交流できる場が設けられている場合も多いでしょう。普段であれば、出会う接点のない方達に出会える絶好の機会です。懇親会などがあれば、相手を知るだけでなく、相手に自分を覚えてもらえるように積極的に関わる姿勢が大切です。

自社や自分のPRができる

コンテストに参加することで、自社や自分自身のPRができます。これから起業する場合、自分自身や自分のアイデアを売り込めます。また、すでに法人として製品やサービスを販売している場合、自社やサービス、製品のPRが可能です。

興味を持った企業やクライアントを獲得できれば、新しいビジネスを立ち上げられるかもしれません。PRの機会に恵まれない方や企業にとって、ビジネスコンテストは広くPRできる機会の一つでしょう。特に、新規事業を立ち上げたばかりの方は、PR目的での参加を考えてみてはいかがでしょうか。

入賞者には賞金や特典が準備される

ビジネスコンテストに参加する大きなメリットは、入賞者に与えられる賞金や特典です。アイデアに興味を持った企業があれば、出資や各種支援を得られます。

素晴らしいビジネスプランがあっても、資金がなければ、ビジネスを立ち上げるのは難しいものです。賞金や協賛金を得られることで、夢の実現へ一歩近づきます。

人気のビジネスコンテスト

ビジネスコンテストは、日本だけでなく海外でも多く開催されています。ここでは、知名度の高いコンテストを7つご紹介します。

  • 日経ソーシャルビジネスコンテスト
  • TOKYO STARTUP GATEWAY
  • 中小機構 Japan Venture Awards
  • ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)
  • ASIAN ENTREPRENEURSHIP AWARD
  • EO GSEA
  • デル女性起業家ビジネスコンテスト

募集要件を満たす方は、参加を検討してみてはいかがでしょうか。

日経ソーシャルビジネスコンテスト

日経ソーシャルビジネスコンテストは、日本経済新聞が主催するコンテストです。募集の対象となるのは、SDGsの普及や促進のため、17の開発目標のいずれかを解決するアイデアやビジネスモデルです。

「社会的課題の解決」がテーマのため、社会的課題の解決を目的とする事業に取り組んでいる個人と法人に応募資格があります。

書類審査を通過した方は、専門的な知識を有したアドバイザリーボードとともに、約3ヶ月にわたりアイデアをブラッシュアップします。元のビジネスプランを、より現実性の高いビジネスプランへ進化させることが目的です。

最後に、ブラッシュアップしたビジネスプランをプレゼンテーションし、受賞者が決まります。入賞賞金は、大賞100万円、優秀賞50万円、学生部門賞10万円です。

参考:第7回 日経ソーシャルビジネスコンテスト 2023

TOKYO STARTUP GATEWAY

TOKYO STARTUP GATEWAYは、東京都が主催しているビジネスコンテストです。応募時点できちんと練られたアイデアやプランを示す必要はなく、400文字の内容でエントリーできるユニークなコンテストです。

このコンテストは、幅広い分野での若い起業家の輩出を目的としています。応募できるのは、15歳から39歳までの起業を目指す個人です。都内で起業するのであれば、都外からの応募も可能です。

コンテストに入賞すると、最優秀者に300万円、優秀者に150万円、ファイナリスト賞に30万円が贈呈されます。コンテスト後は、日本を代表する起業家やベンチャーキャピタリストなどがメンターとなり、アイデアを実現するまでバックアップしてもらえます。

応募するための敷居が低いため、実現してみたいアイデアやプランがあれば、参加してみるとよいでしょう。

参考:TOKYO STARTUP GATEWAY 

中小機構Japan Venture Awards

中小機構Japan Venture Awardsは、中小機構が開催しているビジネスコンテストです。中小機構とは、中小企業を起業・創業期から成長期、成熟期に至るまで、幅広くサポートすることを目的とした国の行政機関です。

こちらのビジネスコンテストは、革新的で高い成長を見込める事業や、社会的課題の解決を目指す事業を対象としています。応募資格があるのは、創業後おおむね15年以内の中小企業の経営者です。個人事業主やNPO法人の参加も可能です。

2000年の開催以来、344人が表彰されており、起業家の登竜門として知られています。経済産業大臣賞、科学技術政策担当大臣賞、SDGs特別賞など複数の表彰部門があります。

参考:中小機構Japan Venture Awards

ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)

ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)は、経済産業省主催のヘルスケア分野に特化したコンテストです。アイデアコンテスト部門とビジネスコンテスト部門の2つの部門が設けられています。

アイデアコンテスト部門は、将来的に起業や事業化を目指す個人が対象です。応募時点で、製品やサービスなどのプロダクトがなくても、ヘルスケア関連について斬新なアイデアがあれば応募できます。

一方、ビジネスコンテスト部門では、応募時点で法人格を有する団体が対象です。健康や医療、介護などのヘルスケア領域において、社会課題の解決を目指す新規事業をテーマにしています。

参考:ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト

ASIAN ENTREPRENEURSHIP AWARD

ASIAN ENTREPRENEURSHIP AWARDは、アジア・アントレプレナーシップ・アワード運営委員会が主催しているビジネスコンテストです。アントレプレナーとは起業家という意味で、アジア発のイノベーションを生み出す若い起業家の輩出を目的としています。

応募できるのは、スタートアップ企業のみで個人の応募は認められていません。日本企業だけでなく海外企業も応募できます。ほかにも、応募するにはさまざまな応募資格を満たす必要があります。

日本企業においては、事業の革新性や経済的・社会的影響力、事業の実行力などが審査対象です。海外企業では、日本企業との連携や日本における事業展開の可能性、ビジネスモデルなどが審査されます。

高い賞金額が特徴で、優勝賞金は300万円、準優勝は100万円、第3位だと50万円です。

参考:ASIAN ENTREPRENEURSHIP AWARD

EO GSEA

EO GSEAは、世界最大規模の経営者団体が主催する学生起業家向けのビジネスコンテストです。世界中の優秀な学生と出会える貴重なコンテストです。

まずは、国内の6ブロックで予選が開かれます。予選を勝ち抜いた方だけが、日本大会への出場権を得ます。日本大会は経営者や学生、参加者だけでなく、一般の人も観覧が可能です。

最終的に日本大会で勝ち抜いた一人が、世界大会への参加資格を得ます。参加費は無料で、航空費やホテル代は主催者が負担します。

募集の対象は、30歳以下の大学または大学院に在学中の学生です。ほかにも、さまざまな条件が設けられています。将来、世界規模の企業を経営したいという高い目標を掲げる学生におすすめのビジネスコンテストです。

参考:EO GSEA

デル女性起業家ビジネスコンテスト

デル女性起業家ビジネスコンテストは、DELL Technologiesが主催する女性起業家向けのコンテストです。世界中の女性起業家と交流し、新たなビジネスチャンスを創出することを目的としています。

スタートアップからスケールアップまで、さまざまなレベルの起業家のサポートを提供しています。世界中の女性起業家や投資家、アドバイザーとのコミュニティに参加できる点が大きなメリットです。

参加するには、デル女性起業家ネットワークへの登録が必要です。また日本で法人登録している人が対象となります。ファイナリスト8名の動画を公開し、一般投票により1位から3位の入賞者が決まります。

参考:デル女性起業家ビジネスコンテスト2023

ビジネスコンテストのひな型、テンプレート

応募書類にはさまざまなスタイルがありますが、代表的なひな型は次のとおりです。

規定の応募書類がある場合は、応募書類に間違いのないように記入して提出します。提出期限が決められているため、期限の厳守はいうまでもありません。

ビジネスコンテスト応募書類の書き方

ビジネスコンテストで勝ち抜くためには、応募書類をしっかりと準備することが大切です。応募書類に記入する場合は、法人名や電話番号、メールアドレスなど、基本的な情報を正しく記入します。

また、プロフィールを作成する場合は、コンテストの審査点を考慮しなければなりません。どのようなポイントで審査されるのかを念頭に作成します。

すでにビジネスをスタートしている場合は、製品やサービス、アイデアが「世の中のためになる」という視点を示す必要があります。独りよがりにならないように気をつけながら、応募書類を準備しましょう。

ビジネスコンテスト参加の注意点

ビジネスコンテストに参加する場合は、次の3点に気をつけます。

  • 目的に叶うビジネスコンテストを選ぶ
  • 応募条件やテーマを確認する
  • アイデアの盗用防止に特許出願などの手続きをする

次に、詳しく説明します。

目的に叶うビジネスコンテストを選ぶ

ビジネスコンテストを選ぶ場合は、参加する目的に叶うコンテストを選ぶことが大事です。例えば、起業のための資金を必要としている場合は、入賞賞金があるコンテストを選ぶ必要があるでしょう。より高額のコンテストがあれば、そちらを選択するのも一つの選び方です。

また、起業家やメンターなどのサポートが欲しい場合は、入賞の特典に起業・創業サポートが含まれているコンテストを選びましょう。起業の際に、すでに成功している起業家からのサポートが得られれば、一人で悩まずにすみます。

コンテストに参加する場合は、賞金が欲しいのか、それとも創業のノウハウなのか、その道の方たちとのつながりなのか、参加する目的をよく考える必要があります。

応募条件やテーマを確認する

ビジネスコンテストに参加する場合、応募条件やテーマの確認は必須です。コンテストによっては法人のみが対象であったり、学生のみ参加ができたりと、応募条件はさまざまです。まずは、自分に応募資格があるのかを確認しましょう。

また、自分の強みを発揮できるテーマ選びも欠かせません。数あるビジネスコンテストのなかから、自分のテーマにぴったりなコンテストを選ぶことで、入賞する可能性を高められます。

アイデアの盗用防止に特許出願などの手続きをする

ビジネスコンテストは、新しいアイデアやサービスを競うものです。そのため、斬新で魅力的なアイデアは、コンテストに参加することで盗用される場合があります。

アイデアやサービスが盗用された場合、訴訟などの大きなトラブルに発展しかねません。最悪な場合、起業そのものを断念しなければならないこともありえるでしょう。

トラブルを未然に防ぐためにも、コンテストの参加前に特許を取っておくことが賢明です。ただし特許の出願は、「未公開の新たなアイデア」に限られるため、コンテストに参加し公開したあとは「未公開」にあたらず、申請が認められないため注意は必要です。

ビジネスコンテストにチャレンジして夢を叶えよう

ビジネスコンテストは、これから起業する方や起業したばかりの方にとって、資金やノウハウ、起業サポートなどを得られる絶好の機会です。仮に入賞しなくても、事業計画の作成やプレゼンテーションの経験を積めます。

ビジネスコンテストは、国内だけでなく海外でも多く開催されています。応募条件にあうコンテストがあれば、積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。チャレンジこそ、夢を叶える近道です。


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